2012年02月01日

「 サルトルとボーヴォワール 哲学と愛 」

原題 : Les Amants du Flore
( フロールの恋人 )
邦題 : サルトルとボーヴォワール 哲学と愛
監督 : イラン・デュラン=コーエン
出演 : アナ・ムグラリス
      ( ボーヴォワール役 )
      ロラン・ドイチェ
      ( サルトル役 )
製作年 : 2006年
製作国 : フランス
上映時間 : 105分
言語 : フランス語

********************

凄く良かったです。
二へドンのお年頃の人々に取っては、
サルトルとボーヴォワールと言ったら、
人類の知性の存在証明とも言える、
すんごい大師匠達だったのですよ。

今でもまだ、その当時の余韻に浸っている人にとっては、
この映画は、サルトルとボーヴォワールのイメージを
損なわない、ドキュメンタリーと取っても良い程の
出来だと思います。

サルトルを演じるロラン・ドイチェも、もろサルトルだし、
ボーヴォワールを演じるアナ・ムグラリスと来たら、
似ているを超越して、本人まんまだし!!
もう役に成りきり方が半端無いんですよ。

アナ・ムグラリスは、
「 シャネル&ストラヴィンスキー 」でも
→ http://nihedon.hama1.jp/e814365.html
シャネルまんまだったのを思い出しましたー。
シャネルもボーヴォワールも100%なり切っちゃうなんて凄い!
今度は何だ!? 楽しみー!!

ただね、この映画を見終わった後に、20代後半の知人に会ったので、
「 今、サルトルとボーヴォワールの映画を観て来ましたー。」と言ったら
反応が有りませんでした。
何、それ? でも質問出来ないって感じでしたよ。
二へドンは愕然としました。 
20世紀末生まれのお子達にとって、サルトルとボーヴォワールは、
知らなくても生きていける世代なんだ・・・・・・・・。
ショック・・・・・・・・。
当時は、彼らの思想が、「 永遠の真実 」の様に感じられたのに、
サルトルとボーヴォワールの名前すら知らない若者が
社会人として生きて行く21世紀になっちまったのか・・・・。

若い人達が、サルトルとボーヴォワールを知るきっかけの映画になってくれたら
嬉しいです。

たまたま最近、マイミク達と、ワルシャワのジャズ・シーンについて語る機会が
有りました。 
東欧映画で、ジャズ・ミュージックが使われる事が多いので、
二へドンは常々、旧・東欧諸国のジャズ・シーンについて調べてみたいと思っていたのです。

この「 サルトルとボーヴォワール 哲学と愛 」の中でも、ジャズ・ミュージックが
ふんだんに使われています。
第2次世界大戦の翳りが、知識人の出兵という事態にまでなった時に、
ジャズが流れて来ると、
戒厳令下のワルシャワで、密かに演奏が続けられたジャズの事に思いが至りました。
ジャズは、抵抗する強い意志を持った人間の心にピッタリ寄り添ってくれる音楽なのかな
と思ったのです。

この映画を観る時に、結婚という一般的なシステムに則らなかった
サルトルとボーヴォワールの奇妙な関係に興味を持つだけではなく、
映画で使われている音楽にも、是非関心を持って頂きたいと思います。

同じカテゴリー(映画)の記事画像
「 ロボジー 」
「 スパルタンX 」
「 第4の革命 」 ・ 前半
「 CUT 」
「 テザ 慟哭の大地 」・ 前半
「 ニューイヤーズ・イブ 」
同じカテゴリー(映画)の記事
 「 ロボジー 」 (2012-01-25 20:25)
 「 スパルタンX 」 (2012-01-24 16:48)
 「 第4の革命 」 ・ 前半 (2012-01-20 21:06)
 「 CUT 」 (2012-01-11 20:25)
 「 テザ 慟哭の大地 」・ 前半 (2012-01-08 18:11)
 「 ニューイヤーズ・イブ 」 (2011-12-28 17:18)

Posted by ニヘドン at 23:05│Comments(0)映画
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。