2020年04月06日

キプロス紀行 ~ アヤナパ教会の内部。

アヤナパ教会のモザイク壁画2019年12月05日(木)
さあ、ではアヤナパ教会の
観光です!
教会の外側の壁には、無数に
造られたアルコーブが並んで
います。
アルコーブと言うのはアーチを
意味するアラビア語で、
壁面の凹所の事を言います。
写真を見て頂ければ
お分かりの様に、正しく
アーチになっています。
今、日本でアルコーブと言うと
部屋や廊下、ホール等の壁面
の一部を後退させて作った
割と広い空間の事を指す様
ですが、それとは勿論違います。
1つ1つのアルコーブには
モザイクで聖人達の肖像画が
描かれているのです。
二へドンはロシアのイコン等を
見るのが大好きなので、
この壁画も本当は1枚1枚
じっくりと見て歩きたかった
のです。
このアヤナパ教会の詳細が
よく分からないのです。
教会そのものよりも、
隣接するアヤナパ修道院の方が有名みたいですね。

アヤナパ教会の天井画
さあ、では、いよいよ教会の
中に入ってみましょう。
教会の内部は、フラッシュを
使わなければ、写真撮影OK。
うわあ!
添乗も壁面も、フレスコ画で
びっしりと埋め尽くされて
います。
ただただ圧倒されました。
「 地球の歩き方
  2019~20 」に記載
されている説明を転記
しておきます。
「 アヤ・ナパ修道院
  16世紀に、ある裕福な
  ヴェネツィア貴族の娘が、
  愛する人との結婚を許されず
  教会に引きこもったという。
  それをきっかけに、ここは
  修道院となった。
  当時建物周辺は森だった
  ことから、修道院は
  『 森の貴婦人 』と
  呼ばれていた。 その後、
  増築を重ね、建物は複雑な
  形になっている。 
  現在では、建物の一部は
  会議場として使用されたり、
  カフェになっている。 」

アヤナパ教会のシャンデリア3枚目の写真を見て下さい!
素晴らしいシャンデリアです!
アヤナパ教会は、小さな
キプロス島の中でも、
これまた小さな教会です。
世界文化遺産に指定されている
訳でもありませんし、
キプロス島内にも、他にも沢山の
教会が有ります。
なのに、この小さな教会の内部が
こんなにも絢爛豪華なのに、
人々の神への祈りの気持ちが
形に現れたかの様な雰囲気に
圧倒されてしまいました。
二へドンは国内では、鎌倉時代の
質実剛健さたっぷりの素っ気無い
木造のお寺が大好きなんですが、
でも、このアヤナパ教会は、
これは実に凄いです!!
二へドンが生まれて初めて
訪れたキプロスで、初めて訪れた
教会ですもの。
今振り返ってみると、この教会の
内部が、二へドンのキプロスの
第一印象と言っても良い位です。
出来たら、ここで行われる
ミサに参加してみたいです。
この教会の中に讃美歌が
響き渡るのを聞いてみたいです。

*****「 キプロス紀行 ~ アヤナパ教会の内部。 」 ・ 完 *****


  


Posted by ニヘドン at 23:51Comments(0)建物、建築

2016年03月15日

期待し過ぎた草津温泉「 日本トイレ大賞 」

草津温泉 トイレ2016年01月23日(土) 
草津温泉の 「 ホテル櫻井 」に
2連泊しました。
2日目の午前中に
ちゃちゃっと仕事を済ませた後、
午後は個人的に草津温泉を
歩き回りました。

草津温泉のミニコミ紙に
湯畑の横の
「 湯路広場 」の
公衆トイレが、
「 2015年日本トイレ大賞 」
を受賞したという記事が
掲載されていたので、
とっても興味をそそられました。

で、見に行った訳です。
湯路広場は、木製の屋根付き
通路が、温泉情緒を醸し出していて、とっても素敵。
ニヘドンの期待感はいや増しました。

実は20年程前、添乗の仕事で福井県に行った折、総工費1億円をかけて
作ったという呼鳥門( こちょうもん )という場所にある
「 レスト有情 」の豪華トイレが添乗員仲間の間で話題になっていました。
そこでニヘドンはバスのドライバーさんにお願いして、そこに立ち寄ってもらったのです。
聞きしに勝る、すんごいトイレでした。
女子トイレの個室の扉を開けると、中は日本庭園でした。
飛び石が置いてあり、その上を踏んで、遠くにある便器まで歩いて行くのです。
竹や、その他の植物が植えられ、つくばいも有り、完全無欠の日本庭園でした。
便器に座って用を足すと、余りの広さに、身の置き所が無い感覚を覚えました。
「 孤独 」すら感じてしまいました。
幼少の頃から、トイレは狭い場所という感覚を刷り込まれて生きて来たのですから、
仕方ありませんよね。

こんな経験を踏まえて、「 草津温泉 」の「 日本トイレ大賞 」受賞は、
さぞかし、凄いに違いありません!!
期待に胸をふくらませて、お手洗いに入ると、
・・・・・・・・・・・ え!? 何!? 普通のトイレじゃん!!

女性用のトイレは個室が3つ有ります。
何の素敵なデザインも無ければ、創意工夫も無い、鉄道駅のトイレと何ら変わりありません。
外に出て、もう1度トイレの建物を眺めました。
上の方を見上げてみました。
「 あ~。 」
上の方は、無駄に広い空間が広がっていたのです。( 写真参照 )

そう。 草津温泉・湯路広場が受賞したのは
「 日本トイレ大賞 2015 」の「 空間部門 」の大賞だったのです。
「 あー。 空間ねー。」

この湯路広場の公衆トイレが整備されたのは2014年07月。
ここ3年ばかり草津温泉には行っていないという方は、湯路広場の美しさにビックリしますよ。
「 日本トイレ大賞 」は、2015年から始まった賞です。
2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向け、世界に誇れる様な快適なトイレ空間を
増やす事を目的に始まりました。
2015年は全国から378件の応募が有り、受賞したのは28件だったとか。

でもね、ちょっと待って。
実際に人が使う便器の有る個室や洗面台は、何の変哲も無い普通のトイレで、
建物の上の方だけ、素敵な空間が有るから「 空間賞・ 大賞 」って、
それ、何だか違いませんか?
お役所の人が、机の上で一生懸命考えた事を、さらに別のお役所が褒めてあげてるって
気がして仕方ありません。

ニヘドンは、利用者としての立場から言わせてもらえば、
利用者に取って必要なのは、美しい無駄な空間ではなくて、観光客が押し寄せても
並ぶ時間が少なくて済む「 トイレの数 」、「 トイレの多さ 」なんですよ。
日本全国、観光バス駐車場の公衆トイレで大行列が出来ているのは、
これはもう日本の風物詩と言うか、日本の常識と言うか、 日本の非常識と言うか。
房総半島の養老渓谷で紅葉の時期に出来る公衆トイレの大行列。
夏場の銀山温泉の公衆トイレで1時間並んで、結局散策が出来なかったお客様。
諏訪湖花火大会会場の仮設トイレですら、長蛇の列。
白川郷の、せせらぎ駐車場のお手洗いで、並んで集合時間に送れるお客様。
誰か、日本人や外国人が日本の観光地で、トイレに並ぶ事で損失した全ての時間を
計算してくれませんかね?
凄いロスタイムですよね。
その時間を、もう少し世の中の役に立つ事に使えないですかね?

だからね、草津温泉は若い人も( 冬場はスキーが出来るから若い人が多い! )
外国人も、お年寄りも、みんなが集る場所じゃないですか。
湯畑は、みんな押し寄せる訳ですよ。
だったら、利用者が、苦労無く使える空間のトイレにして欲しいのです。
ちょっと数が足らないのではないですか?
また、通路がこっちから向こうに通り抜けられる様になっているので、
通路を風が吹き過ぎて、通路のベンチに座って人を待っていると寒い!!
建物の半分を倉庫に使っているので、もうちょっと空間を利用者の為に使って欲しいのです。
外国人観光客なんて、スーツケースを転がしながら湯畑見物する人も多いのです。
だったら、トイレも、スーツケースを持って入れるくらいの広さが欲しい。
湯畑の前の足湯に入りたいけど、パンスト履いて来ちゃったわって言う人が
着替えに利用出来る更衣室だって有れば便利。
ベビーカーを押した人が、このトイレを使って楽チンかしら?
車椅子の人は?
「 日本トイレ大賞 」、こういう実際の利用者の声を鑑みて、受賞施設を選定しているのかしら?
くれぐれも税金の無駄遣いにならない様にお願いしますよ。

***** 「 期待し過ぎた草津温泉「 日本トイレ大賞 」 」 ・ 完 *****  

Posted by ニヘドン at 21:16Comments(0)建物、建築