2008年11月23日

木村大ギター・リサイタル・岩沼レポ・後半

すみません。 すみません。 やっと、
2008年01月27日(日)の木村大ギター・リサイタル 岩沼公演の
コンサート・レポ 前半を書き終わりましたよ!!

http://nihedon.hama1.jp/e33793.html で読めますので、どうぞ。

では、ちまちまと後半を続けて行きますね。

木村大ギター・リサイタル・岩沼レポ・後半

写真は、このコンサートのチケットです。
ちゃんと石田様の写真が使用されているではありませんかー!!
これは、チケットを買った人しかゲットできないので、超、嬉しい!!

セット・リストだけ、再度載せておきますね。
その他詳細は、前半の記事をお読み下さい。

演目 :
エルガー / 威風堂々
アルビノーニ / アダージョ
チャイコフスキー / 弦楽セレナーデ
スコットランド民謡 / アメイジング・グレイス
アンドリュー・ヨーク / ムーンタン
イングランド民謡 / グリーンスリーブス
ディアンス / タンゴ・アン・スカイ

休憩 2 0 分


ロドリーゴ / アランフェス協奏曲より第2楽章
エルトン・ジョン / ユア・ソング
レッド・ツェッペリン / 天国への階段
ヴィラ=ロボス / エチュード 12番
サルトーリ / タイム・トゥ・セイ・グッバイ
ヴィヴァルディ / 四季より「夏」
アンコール 
1.クライスラー / 美しきロスマリン
2.エルガー / 威風堂々


*********************************


第2部が始まります。

1曲目は、あの有名な有名なアランフェス協奏曲の第2楽章です。
木村 大君の、ギターが、ポロリン、ポロリンと静かにギターの音を鳴らしていきます。
この曲はずるいよねー。
聞いている人は、もうこれだけで、「 来た、来た、来たー! 」 と思ってしまうもの。
で、今日はオーケストラとの共演ではなく、ストリングスとの共演で、
石田泰尚様がメンバーに入っているものですから、二へドンは総毛立っちゃってもう、

ぐはー!!

あ、いかん。 石田様のヴァイオリンの音が美し過ぎる。
いかん。 今日の主役の木村大クンを完全に食ってしまっている。
石田様ファンの二へドンは大変に嬉しい事態だが、
石田様ー!! 魂が入り過ぎです!!
そんなに魂を込めると、魂が無くなっちゃったりしませんか?
すごい・・・・・ 石田様のアランフェス協奏曲は危険だ。
この世の物とも思われない美しさに、こちらの魂が、あの世に行ってしまいそうだ。
第2部の幕開けから、いきなり、こんなん、演っちゃうんだ・・・・・・・。 はひー。

大クンがソロ・パートをギターで演奏している間は、石田様はウンウンという様に頷きながら聞き入っている様子です。
そんな石田様の周囲を、カラフルな音符が、緩やかな竜巻の様に渦巻いている様が目に見えるようでした。
石田様の指は細くて長くて、すべすべ滑らかなんですが、大クンの指も細くて白くてしなやかな動きをします。
小さい頃から楽器の演奏に精進して、高みに昇った人達の手って、皆、ああ云う風になるのだろうか?
思わず自分の手に視線を落とし、ゴツゴツの荒れた手を見て、ゾッとしてしまいました。

演奏が終わると大クンがマイクを持ちました。
「 このアランフェス協奏曲は、ギターの王道の曲ですね。 技術的にも難しい曲なんですが、色々な表現がギターでも出来るんだと云う事がお分かり頂ける曲でもあると思います。
  盲目の作曲家ロドリーゴが作った曲です。
  ロドリーゴの息子が亡くなり、何故自分にこういう悲運が降りかかるのかと呪うのですが、徐々に現実を受け入れ、
  この様な名曲を作曲したのです。
  大変な事、辛い事がある中で、受け入れる事が、次のアクションに移るのに必要なんだと、励まされもする曲です。」

大クンは、さらに次の曲の解説を始めます。
「 僕がロイヤル・アカデミーにいた時、エルトン・ジョンが卒業生で、毎年学校に来て、生徒・市民の前で演奏を行ないました。
  その時にエルトン・ジョンが歌った曲が “ Your Song ” です。 
  この曲はバラードなのですが、大島ミチルさんにファンキーな、ジャジーな感じにアレンジしてもらいました。
  とても楽しい曲です。 聞いて下さい。
  “ Your Song ”。 」

うっほっほっほ。 大体、実力派の音楽家は、ジャンルに拘らず、何にでもチャレンジする人が多いけれども、
エルトン・ジョンを持って来ましたかあ・・・・・・・。
二へドンもご多分に漏れず、エルトン・ジョンは大好きだから、嬉しかったなあ・・・・・・。
もう、大島ミチルさんのアレンジ最高ですから!!
普段、「 あ! これは大島ミチルさんのアレンジだ! 」と意識する事なく、聞き流してしまっている二へドンなんだけれども、
今日はこうして、大島ミチル・ワールドにどっぷり浸ってみると、彼女の凄い力が良く分かる。
誰もが抱いている原曲のイメージを損ねずに、さらにお洒落感をプラス出来るのには脱帽。
大クンが彼女に入れ込むのも、よく理解出来ますよ。

さて、お次の曲が、二へドンが最高に期待を抱いていた、「 天国への階段 」です。
この曲は、知る人ぞ知る、イギリスのロック・バンド LED ZEPPELIN がヒットさせた
名曲中の名曲です。 ロックの伝説の名曲を、クラシック奏者達が、どの様な演奏で聞かせてくれるのでしょうか?
おおおおおおお!! イントロは、チェロとギターですううう!!!
んー・・・・・・・ チェロの音がイマイチだな・・・・・・・。
このアレンジだったら、チェロは、古川展生ちゃんが弾いたら、もうちょっと ZEPっぽくなったかも・・・?
大クンのギターは、オリジナルを汚していないから、OK。 OK。
ZEP歴の長い二へドンは、ZEPの曲に関しては、非常にウルサイのであります。
うんうん。 British Rock も、クラシックも、何ら変わる所は無いではありませんか。

おお・・・・・石田様がヴァイオリンでメロディを弾き始めたら、途端に石田様が揺れ始めましたよ。
ZEPを弾く石田様、素敵。 素敵。 素敵。
この録音が欲しいよー!! 欲しい!! 欲しい!!!!

演奏後の大クンのMCは、こんな感じでした。
「 レッド・ツェッペリンの代表的な曲です。
  オリジナルでは、中間部はもっとアグレッシブにコード展開をして行くのですが、
  今回はクラシック・ギターで弾くと云う事で、精神的な物を出すアレンジにしてもらいました。
  ロックと言えど・・・・・・・あ、いえ、ロックと言えど等とは言えない名曲です。」

そして、大クンは、次の曲の紹介に入りました。
「 次に弾く曲は、ヴィダルコスという人が作った 『 エチュード12番 』 です。
  和音の分散と、スケールの連続で、テクニカルな曲です。
  聞いて下さい!! 」
これは大クンのソロ演奏でした。
どんな楽器でもそうなんだけど、ソロで聞かせるって、本当に力量が無いと駄目なんだよね。
大クンは、本当に底なしの実力者だと、ソロを聞く度に強く思います。
決めるべき所を、バシっと格好良くキメちゃうのも、大クンの魅力です。
ただ口をポカーンと開けて、大クンの哀愁のギター・サウンドが繰り出される、
その現場を見ている客席に同調するように、
石田様もヴァイオリンを右脇に抱えて、椅子の背もたれに体重を乗せて
じっと大クンの演奏する様を見ています。

演奏を終えた大クンが、マイクを持って一言。
「 えー、あー、疲れました。 」
大クンのこのコメントに、二へドンは心の中で大爆笑です。
だって、だって、このコメントは、我が心のダーリン石田様のコメントに酷似しているではありませんか!!
共演すると、コメントまで伝染っちゃうのかしら? うぷぷぷ。

大クンのMCは続きます。
「 ここで完全に趣を変えまして、皆さん良くご存知の “ Time to say Goodbye ” を
 ギター & ストリングスで演奏してみたいと思います。
 サラ・ブライトマンなどの歌姫が歌っていて、有名です。
 僕のマネージャーが、『 大さん、是非この曲を弾いて下さい。 』 とリクエストがあって、
 実現した曲です。 聞いて下さい。

唸りました。 二へドンは唸りました。
だってね、「 美しさ 」で有名になった曲って、聴衆は、その有名なバージョンの美しさを知っているから、
普通に演奏したのでは、良い演奏だと言ってもらえない訳じゃないですか。
大クンは、サラ・ブライトマン以上の美しさで演奏しましたよ!!
はあ~。 もう音楽は大クンのギター1本で良いのではないかと思ってしまったよ。

溜め息を付き捲っている二へドンの心を見透かした様に、演奏を終えた大クンが
マイクを持って喋り始めました。
「 “ Time to say Goodbye ” で気持ち良くなってもらった所で、次の曲では
  フレーズを僕が演って、次のフレーズを石田さんが演って、また僕が演って、
  又、ファースト・ヴァイオリンが演って・・・・・・・という風に、どんどん引き継いで行きます。
  最後まで弾ききって演るのが、僕かなと思うので、最後まで気を抜かずに演ります。 
  ヴィヴァルディの「 四季 」 から、 「 夏 Presto 」 です。
  あと、今日はありがとうございました。 」

もう今日は、何度口をアングリ開けてしまったのだろうか。
大クンのギターで演奏する「 夏 」は、普通じゃ有り得ませんから。
これは!! 二へドンは口からダラダラ涎を垂らさんばかりの驚きでした。
これは、人間業では無いです。 神業でも無い。 
もう人間も神も仏も、何もかもを超越しちゃってる。
宇宙的パワーが無ければ、ギターで「 夏 」は弾けないだろう・・・・・・・。
ヴァイオリンですら、「 夏 」を弾けない二へドンは、興奮の汗タラタラでした。
大クン、凄過ぎです!!

2008年に日本で公開された映画
「 オーケストラの向こう側 ~ フィラデルフィア管弦楽団の秘密 」には、
アコーディオンのソロで、「 四季 」を演っちゃう、すごい達人が出て来るのです。
それも空港の待合室で!!
そのアコーディオン男も凄かったけれども、大クンも凄いよ。
音がゾクゾクするのは、大クンの方だったけど。
大クン、若いのにセクシーな音を出すから・・・・・。
でも1度、アコーディオン男と、大クンの、「 四季 」を演る
 「 異業種対決 」を演ってもらいたいよね。
浅野祥君は、津軽三味線で参戦してもらいたいね。

これは、以前どこかで書いたかもしれないのだけれども、
この演奏会の後、大クンのサイン会が行なわれました。
二へドンもサイン会に並んで、サインをもらう時に、
「 夏が凄く良かったです! 今度四季全曲を演っちゃって下さいよ! 」 と
声を掛けました。 すると大クンの答えは、
「 ああ、あれね、すっごく大変なんですよ~。 」でした。
はははは・・・・・それは分かってはいるのですけれどもね。
でも大クンなら出来ますよ。 ねー、皆さんも聞きたいでしょ?

コンサートのプログラムが全て演奏されると、花束贈呈式になりました。
女の子が、赤いバラの花束を木村 大クンに贈呈しました。
男の子が黄色いバラの花束を、石田様に贈呈しました。
もう1人の女の子が、ファースト・ヴァイオリンの方に花束を渡しました。
花束贈呈式が終わったのが15:50。

大クンが舞台袖に引っ込んだ後、客席の拍手は鳴り止みません。
もうこれは明らかに、アンコールを期待して、大クンが出て来るまで拍手を止めない
強い意志が感じられる拍手です。
すると石田様が右手を上げて、「 まあまあ。 」と言う風に客席を押さえる
ジェスチャーを見せました。
そして、何と、ストリングス・チームだけで、アンコールの演奏が始まったのです。
曲は クライスラー作曲の「 美しきロスマリン 」。
石田様を追って、仙台までやって来た二へドンは、このアンコールは
とっても、とっても嬉しかったです。
石田様の繊細なヴァイオリンの音は、宮城の清浄な空気にピッタリ共鳴して
息を呑む美しさです。 ぽわーん。。。。。。。。。。石田様~。

演奏が終わると、大クンが、ひょこひょこステージに戻って来ました。
「 アンコール、どうもありがとうございます!!
  最後に皆さんの手拍子で、『 威風堂々 』 を演りたいと思います。
  皆さんの店舗が大切ですよ。
  頭を振って合図をするので、急ピッチで演って下さい。 」
破顔しながら、嬉しそうに冗談なのか、本気なのか分からない事を言います。

もう客席も本当に満足げに手拍子をして、い~い感じにコンサートは終わったのでした。
仙台まで来た旅費なんて、元が取れたと思う、大満足のコンサートでした。

***** 「 木村大ギター・リサイタル・岩沼レポ・後半 」 ・ 完 *******

 


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Posted by ニヘドン at 09:52│Comments(0)コンサート
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