2008年11月28日
「大いなる詩想」〜ショパンの音楽日記No.2
写真は東京オペラシティ コンサートホールに通じる階段手前のイルミネーション。
Le Journal Musical de Chopin
( ル・ジュルナル・ド・ショパン )
ショパンの音楽日記
No.2 「 大いなる詩想 」 1827〜1828年
日時 : 2008年11月27日(木)
開場 20:00 開演 20:30
会場 : 東京オペラシティ コンサートホール
料金 : S席 2,000円 A席 ( 全席指定 )
演目 & 演奏家
3つのエコセーズ op.72-3 ( 1827 )
コントルダンス 変ト長調 ( 1827 )
ワルツ 変ホ長調 KK a-14 ( 1828 )
♪ ジャン=フレデリック・ヌーブルジェ
葬送行進曲 ハ短調 op.72-2 ( 1827 )
ノクターン ホ短調 op.72-1 ( 1827 )
♪ アンヌ・ケフェレック
ピアノ・ソナタ 第1番 ハ短調 op.4 ( 1828 )
. Allegro maestoso
. Menuetto : Allegretto
. Larghetto
. Finale : Presto
♪ フィリップ・ジュジアーノ
マズルカ イ短調 op.68-2 ( 1827 )
ポロネーズ 変ロ長調 op.71-2 ( 1828 )
♪ イド・バル=シャイ
ワルツ 変イ長調 KK a-13 ( 1827 )
ロンド ハ長調 op.73 ( 1828 )
♪ アブデル・ラーマン・エル=バシャ
* * * * * * * * * *
No.1の回では、最初にピアニスト達全員が顔見せに出て来ましたが、No.2 のこの回は、ジャン=フレデリック・ヌーブルジェが1人で出て来ました。
彼は一礼すると、両手をグッと握りしめ気合いを入れました。
1曲目は、「 3つのエコセーズ 」。
彼はまだ若いんですよ。
1986年生まれと云うから、今22歳!!
でも若いからって、荒削りだったり、暴走したり、発展途上だったりなんかしませんよ。
正確無比な演奏に、プラスアルファで、余韻がタップリと深いんです。
音に張りが有って若々しいのに、落ち着き払った演奏です。
彼のプロフィールを知らずに、彼の演奏だけを聴いたら、まさか彼が22歳だなんて、絶対に思いませんって。
30代後半位? って思える熟練の演奏です。
一体彼は、22年間の人生に、どれだけのピアノの練習時間を費やして、あれだけの熟練の技を身に付けたのだろうか?
余りの素晴らしさに、溜め息を付きながら、2曲目を聞きます。
「 コントルダンス 」です。
左手の和音と右手のメロディーの、音の重なりが、どんどん重複して、ホール内を充満させて行きます。
オーケストラや弦楽アンサンブルに耳が慣れてしまったニヘドンの耳にも、ピアノのソロが、こんなに広がりを持った、豊かな音を生み出すなんて、新鮮な驚きを感じました!
もし、ピアノのソロ演奏は、つまらないと思っている方がいたら、それはピアノと云う楽器に責任が有るのでは無く、只単に演奏者の技術レベルに問題が有るだけなのではないでしょうか?
そこまで断言してしまえる程、ジャン=フレデリック・ヌーブルジェ君は、( 彼の名前、長過ぎるから、JFN と表記するね。) 「 音の宇宙の創造主 」だったのですよ。
3曲目は、「 ワルツ 変ホ長調 」。
JFNは、何であんなに、カッチリと楽譜に正確に弾くのに、柔らかさに包まれた音を出せるんだろう。
正に、この回のサブタイトル 「 大いなる詩想 」を具象化した演奏です。
それにしても、モーブ色( すみれ色 )のシャツが憎いぜ。
このフランスのお洒落お坊ちゃまよー。
JFN 君が退場すると、椅子を交換して、アンヌさんの出番です。
まずは 「 葬送行進曲 ハ短調 」。
ぐはー。
最初の1小節で、ググッと来たよー。
足首から、感動が、ゾゾーっと這い上がって来ちゃいました。
「 ゾゾー 」が何度も何度も這い上がって来て、ブルブル震えちゃいました。
あ、別にトイレに行きたかった訳じゃないからー!
タイトルは 「 葬送行進曲 」なのに、暗く無いの。
悲しく無いの。
楽しい思い出100% の大満足の葬送なの。
これは、東洋と西洋の死生観の違いなんでしょうかね?
「 死は不浄なもの 」と見做す日本人の考え方とは、明らかに違っていますね。
アンヌさんの 「 葬送 」は、「 死は安らかなるもの 」と唄っています。
ショパンが、どの様な死生観を持っていたのか、調べてみると興味深いと思います。
アンヌさんの演奏を聴くと、ショパンは 「 死は美しいもの 」と思っていたのかな?
そんな哲学的な美しい演奏でした。
次の曲 「 ノクターン ホ短調 」も、アンヌ姉さんは静かに味わい深く、
音を綴って行きます。 アンヌ姉さんの演奏は、音を耳で聞くだけではなく、
まるで目で字面を追っている様な不思議な感覚にさせてくれます。
「 文学的な音楽 」って、本当に有るんだ・・・・・・。
アンヌ姉さんの演奏で、最近富に腐りかけていた二へドンの魂のお清めを
させて頂きました。
二へドンがこんなにアンヌ姉さんに入れ込んでいると言うのに、
相変わらず会場の1部の人々の拍手が早いっちゅうの!!
余韻を楽しめない人は、きっと恋愛も下手に決まっているっ!! ぷん! ぷん!
Le Journal Musical de Chopin
( ル・ジュルナル・ド・ショパン )
ショパンの音楽日記
No.2 「 大いなる詩想 」 1827〜1828年
日時 : 2008年11月27日(木)
開場 20:00 開演 20:30
会場 : 東京オペラシティ コンサートホール
料金 : S席 2,000円 A席 ( 全席指定 )
演目 & 演奏家
3つのエコセーズ op.72-3 ( 1827 )
コントルダンス 変ト長調 ( 1827 )
ワルツ 変ホ長調 KK a-14 ( 1828 )
♪ ジャン=フレデリック・ヌーブルジェ
葬送行進曲 ハ短調 op.72-2 ( 1827 )
ノクターン ホ短調 op.72-1 ( 1827 )
♪ アンヌ・ケフェレック
ピアノ・ソナタ 第1番 ハ短調 op.4 ( 1828 )
. Allegro maestoso
. Menuetto : Allegretto
. Larghetto
. Finale : Presto
♪ フィリップ・ジュジアーノ
マズルカ イ短調 op.68-2 ( 1827 )
ポロネーズ 変ロ長調 op.71-2 ( 1828 )
♪ イド・バル=シャイ
ワルツ 変イ長調 KK a-13 ( 1827 )
ロンド ハ長調 op.73 ( 1828 )
♪ アブデル・ラーマン・エル=バシャ
* * * * * * * * * *
No.1の回では、最初にピアニスト達全員が顔見せに出て来ましたが、No.2 のこの回は、ジャン=フレデリック・ヌーブルジェが1人で出て来ました。
彼は一礼すると、両手をグッと握りしめ気合いを入れました。
1曲目は、「 3つのエコセーズ 」。
彼はまだ若いんですよ。
1986年生まれと云うから、今22歳!!
でも若いからって、荒削りだったり、暴走したり、発展途上だったりなんかしませんよ。
正確無比な演奏に、プラスアルファで、余韻がタップリと深いんです。
音に張りが有って若々しいのに、落ち着き払った演奏です。
彼のプロフィールを知らずに、彼の演奏だけを聴いたら、まさか彼が22歳だなんて、絶対に思いませんって。
30代後半位? って思える熟練の演奏です。
一体彼は、22年間の人生に、どれだけのピアノの練習時間を費やして、あれだけの熟練の技を身に付けたのだろうか?
余りの素晴らしさに、溜め息を付きながら、2曲目を聞きます。
「 コントルダンス 」です。
左手の和音と右手のメロディーの、音の重なりが、どんどん重複して、ホール内を充満させて行きます。
オーケストラや弦楽アンサンブルに耳が慣れてしまったニヘドンの耳にも、ピアノのソロが、こんなに広がりを持った、豊かな音を生み出すなんて、新鮮な驚きを感じました!
もし、ピアノのソロ演奏は、つまらないと思っている方がいたら、それはピアノと云う楽器に責任が有るのでは無く、只単に演奏者の技術レベルに問題が有るだけなのではないでしょうか?
そこまで断言してしまえる程、ジャン=フレデリック・ヌーブルジェ君は、( 彼の名前、長過ぎるから、JFN と表記するね。) 「 音の宇宙の創造主 」だったのですよ。
3曲目は、「 ワルツ 変ホ長調 」。
JFNは、何であんなに、カッチリと楽譜に正確に弾くのに、柔らかさに包まれた音を出せるんだろう。
正に、この回のサブタイトル 「 大いなる詩想 」を具象化した演奏です。
それにしても、モーブ色( すみれ色 )のシャツが憎いぜ。
このフランスのお洒落お坊ちゃまよー。
JFN 君が退場すると、椅子を交換して、アンヌさんの出番です。
まずは 「 葬送行進曲 ハ短調 」。
ぐはー。
最初の1小節で、ググッと来たよー。
足首から、感動が、ゾゾーっと這い上がって来ちゃいました。
「 ゾゾー 」が何度も何度も這い上がって来て、ブルブル震えちゃいました。
あ、別にトイレに行きたかった訳じゃないからー!
タイトルは 「 葬送行進曲 」なのに、暗く無いの。
悲しく無いの。
楽しい思い出100% の大満足の葬送なの。
これは、東洋と西洋の死生観の違いなんでしょうかね?
「 死は不浄なもの 」と見做す日本人の考え方とは、明らかに違っていますね。
アンヌさんの 「 葬送 」は、「 死は安らかなるもの 」と唄っています。
ショパンが、どの様な死生観を持っていたのか、調べてみると興味深いと思います。
アンヌさんの演奏を聴くと、ショパンは 「 死は美しいもの 」と思っていたのかな?
そんな哲学的な美しい演奏でした。
次の曲 「 ノクターン ホ短調 」も、アンヌ姉さんは静かに味わい深く、
音を綴って行きます。 アンヌ姉さんの演奏は、音を耳で聞くだけではなく、
まるで目で字面を追っている様な不思議な感覚にさせてくれます。
「 文学的な音楽 」って、本当に有るんだ・・・・・・。
アンヌ姉さんの演奏で、最近富に腐りかけていた二へドンの魂のお清めを
させて頂きました。
二へドンがこんなにアンヌ姉さんに入れ込んでいると言うのに、
相変わらず会場の1部の人々の拍手が早いっちゅうの!!
余韻を楽しめない人は、きっと恋愛も下手に決まっているっ!! ぷん! ぷん!
横浜バッカスブラスオーケストラ! #25定期演奏会
ベルリン・フィルハーモニー弦楽五重奏団@杉田劇場
はじめてのクラシック 2011年 東京公演
第7回 イマジン七夕コンサート 2011
第272回 神奈川フィル定期演奏会
第7回 大阪国際室内楽フェスタ 予選第1日目
ベルリン・フィルハーモニー弦楽五重奏団@杉田劇場
はじめてのクラシック 2011年 東京公演
第7回 イマジン七夕コンサート 2011
第272回 神奈川フィル定期演奏会
第7回 大阪国際室内楽フェスタ 予選第1日目
Posted by ニヘドン at 23:11│Comments(2)
│コンサート
この記事へのコメント
はじめまして。
ヌーブルジェで検索してまいりました。
ル・ジュルナル・ド・ショパンでヌーブルジェを聴いて以来、惚れ込んでしまい、とうとう応援ブログをたちあげました。
よろしかったらどうぞ。
http://mykumasan.cocolog-nifty.com/
ヌーブルジェで検索してまいりました。
ル・ジュルナル・ド・ショパンでヌーブルジェを聴いて以来、惚れ込んでしまい、とうとう応援ブログをたちあげました。
よろしかったらどうぞ。
http://mykumasan.cocolog-nifty.com/
Posted by まいくま at 2009年02月15日 12:24
> まいくま様。
初めまして。 コメントありがとうございます!!
ル・ジュルナルド・ショパンに行かれたのですね!!
あれは、近年稀に見る秀逸な企画でしたよね。
私も、ル・ジュルナル・ド・ショパンに4日間通って、
「 もう本物の音楽しか聴きたくない! 」と思ってしまいました。
ヌーブルジェ君の応援ブログを立ち上げたのですね。
スゴイですね。
頑張って下さい!
初めまして。 コメントありがとうございます!!
ル・ジュルナルド・ショパンに行かれたのですね!!
あれは、近年稀に見る秀逸な企画でしたよね。
私も、ル・ジュルナル・ド・ショパンに4日間通って、
「 もう本物の音楽しか聴きたくない! 」と思ってしまいました。
ヌーブルジェ君の応援ブログを立ち上げたのですね。
スゴイですね。
頑張って下さい!
Posted by ニヘドン at 2009年02月16日 08:30
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