2010年09月23日

「 ある家族の一日 」

Brillia Shortshort Theater

「 ショック・ショート 」プログラム

邦題 : ある家族の一日
原題 : Dolar
鑑賞日 : 2010年09月23日(木)
映画館 : Brillia Shortshort Theater
料金 : 一般 1,000円
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

息子が父親の背を見ながら育つって、大切な事ですよね?
子供の成長の仕方としては理想ですよね?
今の日本の社会には、自分の背中を子供に見せられない父親だらけだから、世の中が変てこりんになってしまったのではないかしら?

でも…。
この映画を見ると…。
ぞーっとして、脳貧血状態。
冒頭に字幕で「 グリム童話より 」と言う出典が出て来ます。
ああ…グリム童話なのかあ。
ニヘドンは数年前「 本当は怖いグリム童話 」を全冊購入しました。
でもまだ全部読破していなくて、こんな凄惨なストーリーは未だかつて知りません。
戦律に震えたい方は是非どうぞ。

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

冒頭、黒地にタイトルロールが流れます。
水の流れる音が聞こえて来ます。

浅い水面に丸太に鎖を付け、夫婦が引っ張って運んで行きます。
アイスランドでのロケなのでしょうか?
幻想的な荒野が広がります。
丸太を運びあげた父親はおのを振り上げ薪を作ります。
直ぐ側の柵囲いの中では丸々と太ったピンク色の豚が1匹飼われています。
夫婦の子供3人も柵囲いの中にいます。
長男は7〜8歳位かな?
次男は5〜6歳なのかな?
末っ子はまだ、やっとお座りが出来る乳児です。
1日の仕事が終わり、夫婦は3人の子供達を連れて家の中に戻って行きます。

絵に描いた様な牧歌的な家族の風景です。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・
夜、柵の中で豚が暴れている。
父親はふとベッドから起き上がり、赤子の様子を見る。

父親はナイフを研ぎ、柵の中の豚に向かってナイフを構えて見せる。
兄弟の兄のヴァルディが、豚を摑まえるのを手伝わされる。
ヴァルディと父親は逃げ回る豚を押さえ込み、ナイフを突き刺し、
バケツに血を取る。
父は豚を吊るし、豚の足の毛を剃る。

母は洗濯物を干し、兄弟達は沼地で遊ぶ。
父は町へ出掛け、兄弟は草地で追いかけっこに興じる。
母は赤子をたらいのお風呂に入れている。
追いかけっこをしていた兄弟は、その内、弟の方が豚の鳴き声を出しながら
走り出す。
兄は弟を豚の柵の中に追い込み、父が豚に対してしたのと全く同じ事をしてしまう。
兄が目の前で見た通りの事 - 追いかけ、押さえ込み、ナイフで刺す。
兄は、父がやった通りに、ナイフで弟を刺してしむ。

異常事態に気付いた母親が、家から飛び出して来る。
血だらけで倒れた弟を見た彼女は逆上し、咄嗟にナイフを手にすると
我が子である兄を刺してしまう。

たらいのお風呂に、置き去りにされ、1人で座っていた赤子は、
泣きじゃくり、暴れた拍子にお湯の中に顔が沈み、溺れて死んでしまう。

夕刻、父親が大きな荷物を抱えて家に帰って来る。
父親は、妻が洗濯物干し場で首を吊って死んでいるのを発見する。
父親は泣きながら妻を下ろす。
その後、豚小屋で2人の兄弟の死体を発見する。
父は呆然と家の中に入る。 赤子はベッドの上に寝かされている。
父親は赤子を抱き上げ、ドサッと床に倒れてしまう。

エンドロール。

***************************

うわ! 何だこの暗いストーリーは!?
救いが全く無い~!!
恨みとか何もなく、ある日突然、一家惨殺の憂き目に遭ってしまう。
豚の呪いなんですかね?
もう豚カツなんか食べられませんね。

もうじきアマンダ・セーフライドちゃん主演の「 赤ずきん 」の
映画が公開されますが、
( この記事を書き足しているのが2011年06月03日なんで・・・。)
是非、この短編も併せて見て下さい。
グリム童話って本当に恐ろしいですねえ・・・・・・。

***** 「 ある家族の一日 」 ・ 完 *********





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Posted by ニヘドン at 19:06│Comments(0)映画
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