2011年02月12日

はじめてのクラシック 2009年レポート・後半

この記事は
「 はじめてのクラシック
2009 レポート・前半 」
http://nihedon.hama1.jp/e893287.html
の続きの記事です。

「 はじめてのクラシック 2009年 
  ~ 中学生・高校生のために ~ 」
公演日 : 2009年8月11日(火)・12日(水)
     二へドンが鑑賞したのは、08月12日(水)の方です。
開 場 : 13:00~
開 演 : 14:00~
会 場 : 東京国際フォーラム・ホールA
     〒100-0005 東京都千代田区丸の内3丁目5番1号
     TEL:03-5221-9000 
出演者 指 揮 :小林研一郎
ヴァイオリン : 瀬崎明日香
ピアノ : 金子三勇士
管弦楽 : 新日本フィルハーモニー交響楽団
案内役 : 三枝成彰

曲目(予定) チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op.35 
                ピアノ協奏曲 第1番 変ロ短調 op.23
                交響曲 第4番 へ短調 op.36

*****************************

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

第2部も案内役の三枝成彰( さえぐさ しげあき )氏の解説から始まります。
冒頭、記念写真プレゼントの説明が成されたのですが、
この件に関しては記事を別に独立させましたので、
そちらをお読み下さい。
「 はじめてのクラシック 記念写真プレゼント 」
→ http://nihedon.hama1.jp/e119046.html

三枝 「 第2部は、オーケストラが、どうなっているのかと言うのをやります。」
ここでオーケストラのメンバー達が各自、音出しを始めました。
ニヘドンはこの短い音出しの時間が大好きです。
「 よし!これから音楽を聴いて楽しむぞ!」と言うスイッチが入りますよね。
ニヘドンが家でCDを聴くのに飽き足らずに、せっせとコンサート会場に足を運ぶのには、1つに、この音出しの瞬間に包まれたいと言うのが有ると思いますよ。
もし、音出しから録音されているCDが有れば、ニヘドン喜んで買うかも。(笑)

三枝 「 オーケストラと言うのは、ファースト・ヴァイオリンが16名、16型と言います。
  そしてセカンド・ヴァイオリンの方、ちょっと手を挙げて頂いてよろしいですか?
  はい。14名おります。
  2名ずつ減って行きます。
  ヴィオラが12名。
  チェロが10名。
  コントラバスは8名の場合と9名の場合が有るんですが、今日は8名です。
  今日は2管編成。
  木管楽器が2名と言う事です。
  フルート2人プラス、ピッコロ。
  ブラスセクションの楽器を繋ぐホルンです。
  普通4名なんですが、今日は6名です。
  木管楽器と弦楽器を繋ぐ役目を果たしています。
  トロンボーン。この楽器とトランペットは親戚です。
  チューバはホルンと同じで段々広がって行くので、音が柔らかいんですね。
      他にはトライアングル、シンバル。
      トルコに行くと、シンバル街が有って、20軒位シンバルばっかり
      売っている店が続く所が有ります。
      今日のシンバルは何処製? カナダ製? 
      カナダ製とは言っても、多分トルコの方がカナダに移住したんだと
      思います。」
余談になりますが、トルコの短編映画で「 1音符の恋 」という
シンバル奏者の男の恋物語が有ります。
二へドンのレビューはこちら → http://nihedon.hama1.jp/e819168.html
トルコがシンバルの名産地だと知ってから、この映画を見ると、
更に深くこの映画を理解出来ると思いました。

ここで、オーケストラがtutti ( 各楽器が一斉に演奏をする )で演奏を聴かせて
くれました。
次に同じフレーズをファースト・ヴァイオリンだけで演奏。
その次にはセカンド・ヴァイオリンだけで演奏。
三枝「 同じ様な事をやっていますが、音が違うんです。
    じゃ、合わせて演ってみて下さい。 」
ファースト・ヴァイオリンとセカンド・ヴァイオリンの音が重なります。
三枝「 ヴィオラは実はファースト・ヴァイオリンのオクターブ下を
    演っています。」
ヴァイオリンとヴィオラのアンサンブルを聴きます。
三枝「 チェロもセカンド・ヴァイオリンと同じ事を演っています。
    ご一緒に。」
今度はヴァイオリンとチェロのアンサンブルを聴きます。
三枝「 じゃ、弦の皆さんで一緒に御願いします。」
普段、こういうパート毎の演奏を聴く機会は無いですから、いい勉強になりました。

同じ様に、管楽器もパート毎に取り出して聴かせてくれました。
ファゴットホルンの演奏。
三枝 「 コントラバスで頂けますでしょうか。」
「 じゃトロンボーンとホルンで行きます。」
「 トランペットとトロンボーンで行きます。」
この様に、短いメロディーを楽器単独で、或いは2~3組合わせて聴かせてくれます。
二へドンは自分でヴァイオリンのレッスンを受けているので、
ヴァイオリンとピアノ、ヴァイオリンとチェロなんかのアンサンブルは
よく経験するのですが、管楽器とのアンサンブルは、なかなか経験出来ないので、
珍しい管楽器の組み合わせにドキドキしてしまいました。

「 フルート行きましょう。 これは、ファースト・ヴァイオリンと同じ事をやってます。」
「 セカンド・フルート行きましょう。 これはセカンド・ヴァイオリンと同じ事をしてます。」
「 オーボエ、行きましょう。」
「 セカンド・オーボエ、どうぞ。 じゃ、2本でお願いします。」
「 クラリネットの1番お願いします。」
「 クラリネットの2番お願いします。」
「 それじゃあ、クラリネットとオーボエ頂けますか?」
「 じゃあ、みんなで演ると、どうなるか。
  パーカッションの皆さんは、最後で出て来ますので、どこで鳴ったか
  見といて下さい。」

三枝 「 これはシンプルな方ですが、曲に拠っては、もっと複雑な事を演ったり
します。
それでは今日のトリであります小林研一郎さんのシンフォニー4番をお聴
き頂きます。

♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪
チャイコフスキー / 交響曲 第4番

第1楽章
オーケストラの迫力の冒頭が収まると、憂鬱な雰囲気が流れます。
音のトーンは抑え気味ですが、コバケンは呑気で、かつ熱い!
おお! 前半とは全く違う、ニヘドンがよく知っているイメージ通りのコバケンに
戻りました。

ヴァイオリンのボウイングに、ホケーっと見とれてしまいました。
弓を忙しく上下させた後にレガート。
up ! up ! up ! レガート。
そんな繰り返しにポケッー。
チャイコフスキーの曲は、当時はまだ新し過ぎたんだと思います。
その新しさに気付かなかったドイツ人の唐変木め!
(*`θ´*)

第1楽章が終わると客席から拍手が起こりました。
いやー。今日のお客さん達、とっても素直だわ!
前半で三枝氏が、楽章の終わりで拍手しても良いと言ったから、皆こぞって拍手
してる!
素直~。
ニヘドンが好きなヴァイオリニストは石田泰尚~

第2楽章。
重く沈んだ様な旋律が徐々に明るさと躍動感を増幅させて行きます。
コバケンは上体を深く曲げて、志村けんがコントでお婆さん役をやっているみた
いな姿勢で指揮をします。
冬の雪の積もった大地の下で春の芽吹きの準備が着々と行われている様を表して
いるかのようでした。

第3楽章。
冒頭のピツィカートのうねりが精霊の棲む世界に誘ってくれるかの様です。
アルコ(弓を使う演奏)になって、同じフレーズの反復が何度も繰り返されます。
こういう単調に反復する音って、聴いている方は楽なんですよね。
これぞ正に音の楽、則ち「 音楽 」なんだなーって感じます。
又、ピツィカートのうねりが始まりました。
突然オーケストラがドカン!と音の固まりを爆発させました。
それは、コバケン・ダンスが始まるよーと言う合図でも有りました。
もう誰もコバケンを止められませ~ん!と言う状態です。

トライアングルのチンチンと言う音が、他の大きな楽器達に負けずにクッキリ鮮
やかに聴こえるのに、今更の様に驚いてしまいました。
曲の最後は、客席の誰もが満足行く様な見事なクライマックスを迎えました。

コバケン 「 今日、皆さんの『 気 』が、この様な演奏を作り上げました。
私も指揮台の上で楽しむ事が出来ました。
三枝先生、この様な機会をありがとうございました。」
三枝 「 スポンサーの皆さん、ありがとうございました。
又、次もこの様な企画が出来ると思います。」
コバケン 「 もっと割れる様な拍手を新日本フィルの皆さんに、宜しくお願いし
ます。」


17:03 演奏会は終わりました。
楽しかった!!
もう毎年行っちゃおー!!

***** 「 はじめてのクラシック 2009年レポート・後半 」・完 *****


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Posted by ニヘドン at 17:10│Comments(0)コンサート
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