2011年10月21日
「 SOMEWHERE 」
原題 : SOMEWHERE
邦題 : SOMEWHERE
監督 : ソフィア・コッポラ
出演 : スティーヴン・ドーフ
エル・ファニング
クリス・ポンティアス
製作国 : アメリカ
製作年 : 2010年
上映時間 : 98分
観賞日 : 2011年06月01日
映画館 : シネマ ジャック&べティ
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
映画「 マリー・アントワネット 」で
マリー・アントワネットを実にキュートに描いて見せてくれたソフィア・コッポラが、
時代も舞台も全然違う、現代のハリウッドで、切ない心を描き出してくれました。
切ないとは言っても、少女は内面が実に大人で、堕落した父親に説教するでなく、悟り切った様な眼差しでじっと父親を見守ります。
目を背ける事もしないんだよね。
強いね。勇気が有るよね。
これが世間一般の奥様族と来たら、
もし夫が退廃の海で溺れたら、
正論振りかざして説教大会をするか、
逆に目を背けるかのどちらかだよね。
ティーンエイジャーの女の子の方か、よっぽどしっかりしているんだよね。
相手を受け入れる覚悟が有るから、
真っ直ぐに見詰める事が出来るんだよね。
素晴らしい事です。
黙って見詰めるって、心が傷む事なのに。
父親役は、ソフィア・コッポラに取っての現実の父親であるフランシス・コッポラを描いているんだろうなぁ…。
と思いながらこの映画を見ましたが、
後半に授賞式の為にイタリアに飛ぶシーンで、
ああ、これは紛れも無くコッポラ父娘の事を描いているんだと確信しました。
ソフィア・コッポラの「 弱者 」に対する温かい眼差しに脱帽です。
ニヘドンがここで言う「 弱者 」とは、少数民族の事でも、ハンディキャップの有る人の事でも無く、
世間から糞味噌に糾弾されてしまう人々の事です。
マリー・アントワネット然り。
フランシス・コッポラ然り。
マリー・アントワネットは歴史上、贅沢三昧に溺れた頭の弱い女と言う評価が主流ですが、
まだ民主主義と言う考え方が一般的で無かった、あの時代に、
随分な言われ方をしていると感じていました。
アントワネットは、政略結婚の道具にされ、その自分の人生の中で彼女なりに精一杯生きたと思うのですよ。
でも多くの日本人は、そう言う意見を吐く方がアントワネット以上に馬鹿なのだと言う反応を見せます。
だから映画「 マリー・アントワネット 」で、アントワネットを徒に糾弾せず、1人の女性としてサラリと描いてくれた事でニヘドンは今までの溜飲を下げました。
この 「 SOMWHERE 」でも、父親を温かい眼差しで見詰めて描いている事に感動を覚えました。
フランシス・コッポラは映画監督としては超一流でしたが、
私生活の評判は、色々有りましたからね。
ニヘドン自身は、日本の片隅でひっそりと過ごしている無名の人ですが、
それでも、実に様々な人々から糾弾を受けます。
糾弾を受ける理由は様々ですが、
一致しているのは、糾弾をする人々の言い種です。
この場をお借りして、その言い種の感想を述べましょうか?
「 偉そう〜! そちら様、何様? 」
アントワネットも、コッポラも世間から悪く言われるのは、身から出た錆の部分が大きいので、
一概に被害者とも言えないのですが、
有名人の有名税は過酷だったでしょうね。
無名のニヘドンですら、凄い言われ方してますからね。
そう言う「 弱者 」を温かく見守る視点は、世の中の人々を信じていないニヘドンなんかから見ると、物凄い救いなのです。
大袈裟に言えばソフィア・コッポラの映画は、
心の救済の映画ですね。
もう1つ特筆したいのが、ファッションセンスの高さです。
「 マリー・アントワネット 」ではため息の出る様なきらびやかなドレスの数々を堪能しました。
この 「 SOMEWHERE 」でも、ファッションセンス炸裂!
パパの普段着が素敵なんです。
それ、グンゼ? と言う様な真っ白な肌着に、チェックのシャツを無造作に羽織っています。
それが絶妙にお洒落なんです!
凄いよね〜。
こう言うのが生まれながらにセレブな人間のファッションだよねぇ。
頭の先から爪先まで、有名ブランド・グッズの出で立ちって、それ成金のファッションでしょ。
ダッセ〜よ。
ダッセ〜と思わない多くの日本人は駄目だ。
兎に角、映画「 SOMWHERE 」の中では、父も娘も実に美しく生きています。
自分の生きざまを持っているからです。
退廃も極めれば美しい。
世間体の鎖に縛られたチンケな生きざまと比べたら、
ニヘドンの言わんとしている事が分かって貰えると思います。
そして、そんな父と娘の関係も砂糖菓子の様に甘くて脆くて美しい。
女性だったら、きっと気に入る映画です。
女性でなくとも、自堕落な日々を送って、救われたいと思っている人は是非見てね。
邦題 : SOMEWHERE
監督 : ソフィア・コッポラ
出演 : スティーヴン・ドーフ
エル・ファニング
クリス・ポンティアス
製作国 : アメリカ
製作年 : 2010年
上映時間 : 98分
観賞日 : 2011年06月01日
映画館 : シネマ ジャック&べティ
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
映画「 マリー・アントワネット 」で
マリー・アントワネットを実にキュートに描いて見せてくれたソフィア・コッポラが、
時代も舞台も全然違う、現代のハリウッドで、切ない心を描き出してくれました。
切ないとは言っても、少女は内面が実に大人で、堕落した父親に説教するでなく、悟り切った様な眼差しでじっと父親を見守ります。
目を背ける事もしないんだよね。
強いね。勇気が有るよね。
これが世間一般の奥様族と来たら、
もし夫が退廃の海で溺れたら、
正論振りかざして説教大会をするか、
逆に目を背けるかのどちらかだよね。
ティーンエイジャーの女の子の方か、よっぽどしっかりしているんだよね。
相手を受け入れる覚悟が有るから、
真っ直ぐに見詰める事が出来るんだよね。
素晴らしい事です。
黙って見詰めるって、心が傷む事なのに。
父親役は、ソフィア・コッポラに取っての現実の父親であるフランシス・コッポラを描いているんだろうなぁ…。
と思いながらこの映画を見ましたが、
後半に授賞式の為にイタリアに飛ぶシーンで、
ああ、これは紛れも無くコッポラ父娘の事を描いているんだと確信しました。
ソフィア・コッポラの「 弱者 」に対する温かい眼差しに脱帽です。
ニヘドンがここで言う「 弱者 」とは、少数民族の事でも、ハンディキャップの有る人の事でも無く、
世間から糞味噌に糾弾されてしまう人々の事です。
マリー・アントワネット然り。
フランシス・コッポラ然り。
マリー・アントワネットは歴史上、贅沢三昧に溺れた頭の弱い女と言う評価が主流ですが、
まだ民主主義と言う考え方が一般的で無かった、あの時代に、
随分な言われ方をしていると感じていました。
アントワネットは、政略結婚の道具にされ、その自分の人生の中で彼女なりに精一杯生きたと思うのですよ。
でも多くの日本人は、そう言う意見を吐く方がアントワネット以上に馬鹿なのだと言う反応を見せます。
だから映画「 マリー・アントワネット 」で、アントワネットを徒に糾弾せず、1人の女性としてサラリと描いてくれた事でニヘドンは今までの溜飲を下げました。
この 「 SOMWHERE 」でも、父親を温かい眼差しで見詰めて描いている事に感動を覚えました。
フランシス・コッポラは映画監督としては超一流でしたが、
私生活の評判は、色々有りましたからね。
ニヘドン自身は、日本の片隅でひっそりと過ごしている無名の人ですが、
それでも、実に様々な人々から糾弾を受けます。
糾弾を受ける理由は様々ですが、
一致しているのは、糾弾をする人々の言い種です。
この場をお借りして、その言い種の感想を述べましょうか?
「 偉そう〜! そちら様、何様? 」
アントワネットも、コッポラも世間から悪く言われるのは、身から出た錆の部分が大きいので、
一概に被害者とも言えないのですが、
有名人の有名税は過酷だったでしょうね。
無名のニヘドンですら、凄い言われ方してますからね。
そう言う「 弱者 」を温かく見守る視点は、世の中の人々を信じていないニヘドンなんかから見ると、物凄い救いなのです。
大袈裟に言えばソフィア・コッポラの映画は、
心の救済の映画ですね。
もう1つ特筆したいのが、ファッションセンスの高さです。
「 マリー・アントワネット 」ではため息の出る様なきらびやかなドレスの数々を堪能しました。
この 「 SOMEWHERE 」でも、ファッションセンス炸裂!
パパの普段着が素敵なんです。
それ、グンゼ? と言う様な真っ白な肌着に、チェックのシャツを無造作に羽織っています。
それが絶妙にお洒落なんです!
凄いよね〜。
こう言うのが生まれながらにセレブな人間のファッションだよねぇ。
頭の先から爪先まで、有名ブランド・グッズの出で立ちって、それ成金のファッションでしょ。
ダッセ〜よ。
ダッセ〜と思わない多くの日本人は駄目だ。
兎に角、映画「 SOMWHERE 」の中では、父も娘も実に美しく生きています。
自分の生きざまを持っているからです。
退廃も極めれば美しい。
世間体の鎖に縛られたチンケな生きざまと比べたら、
ニヘドンの言わんとしている事が分かって貰えると思います。
そして、そんな父と娘の関係も砂糖菓子の様に甘くて脆くて美しい。
女性だったら、きっと気に入る映画です。
女性でなくとも、自堕落な日々を送って、救われたいと思っている人は是非見てね。
Posted by ニヘドン at 17:57│Comments(0)
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