2007年11月01日

井上道義氏のプレ・トーク

2007年10月20日(土)13:30 〜 マエストロ井上道義のプレ・トークが行われました。プレ・トークを聞き逃したマーたんさんからの指令を受け、本日ここに記事をアップするのである。
まず、緑色のグーフィーみたいな両耳が長く垂れた変てこりんな帽子を被った井上氏が舞台に登場。会場からは笑いが漏れるが、ニヘドン最初これが誰だか分からなかったよ。
井上氏は、まずこの帽子の説明から始めます。ロシアの戦車の中で被る帽子で、ロシアに行った時に購入したそうです。今は存在しないソ連のマークが付いていると自慢げに話してくれました。そして帽子を脱ぐと、ポイッとコンマス席に放り 投げました。帽子は随分長い間、そのまま置き去りにされていたので、そのまま誰も気が付かずに本番に突入したら石田様はどうするのでしょうか?
予想その1. ただ黙って帽子をつまみ上げ下に落とし何食わぬ顔で演奏を始める。
予想その2. ニヘドンがした事だと思い込み、K席の女をねめつけながら演奏を始める。
予想その3. 男・石田は何事にも動じてはいけないので、そのまま帽子の上に腰を下ろし演奏を始める。
予想その4. その他。(考えついた方はコメント欄に書いてね!)
井上さんのトークは続きます。「来月から日比谷公会堂でショスタコビッチを1ヵ月かけて演ります。ショスタコビッチは15の交響曲を書きました。僕が初めてショスタコビッチの5番を聞いて『何て嫌な曲なんだろう。これは振りたくないな。』と思いました。ショスタコ程、演奏によって感じ方が変わる曲もありません。」ふむふむ。神奈川フィルに演ってもらうと良いですよ〜。
「今ね、ちょっと手の状態が悪くて、左腕がよく回らないんですよ。」左腕をそっと回してみせる。「こっちは良く回るんですけどね。」そして左腕をグルングルン凄いスピードで回してみせる。「『アンサンブル金沢』でベートーベンを振り過ぎた。」井上さん、お大事に。
「今日は3人のソリストをお呼びして、大変贅沢な演奏会になっております。しかし、お客が少ない。」いや、井上さん、一応今日の入りでは多い方ですよ!Beeの松原や秋川、小山に比べたら、たんと入っているじゃないですか!
「チラシには載っていないけど、隠れたソリストがいます。」うん。何で隠したんだろう?チラシに石田様の名前を載せれば、満席になったのに!
「ここにいる…」と言いながらコンマス席を差し示す。「不思議な男ですね。彼位、着ている物と演奏が違う人はいない。来る時は飯場の兄ちゃんみたいだけど。」
ははは。マエストロは良いなあ。石田様を捕まえて『飯場の兄ちゃん』発言が許されるんだから。これを最初に言ったのがニヘドンだったら大変だよ。「いくらニヘドンさんでも言い過ぎだと思います。削除して下さい!」とか「前からあなたのブログには耐え難いものを感じていました。あなたの周囲を考えない書き方に迷惑を被っている人だっているんです!」とか、「夜道の一人歩きに気をつけろ」とか、まあコメントやメールが来るでしょうね。ブログ書きも大変で御座いますよ。みんな、楽しく読んでるかい? イェ〜イ?
じゃ、もう一回言っとくね。マエストロ井上が言ったんだよ。ステージの上でマイクを持ってね。「石田様は飯場の兄ちゃんみたいだ!」うちの近所の飯場で石田様が働いていたら、どうよ? 昼休みにバイオリン弾いたりして? そうしたらニヘドン1時間毎にお茶差し入れに行っちゃう!昼寝の時は膝枕してあげちゃう!
思いっきり脱線しましたが、井上さんが言いたかった事は、チラシに載っている3人の他に石田様もソロ演奏するよって事。
井上さんはギルモア賞について説明してくれました。「ギルモア賞って言うのが、これが又凄いの。名前が無くて、でも良い仕事をしている人を審査員がずーっと追いかけるの。演奏者は、自分がいつ審査されているのか分からない。それで賞金が3,500万円って言うんだから凄いよね。」ニヘドンはコンテストって嫌いなの。今まで英語のスピーチコンテストや音楽コンクールの審査員を何回かやったけれども、ニヘドンの感じ方と、審査結果にいつも大きなギャップを感じてしまうので。グランプリ取ったって聞いても、「コネがあったんでしょ?」「袖の下包んだ?」「審査委員長と寝た?」とか余計な事を考えてしまうのよね。
だからギルモア賞の、普段の演奏を追いかけると言う発想が大いに気に入りました。ふふ。実はニヘドンが石田様を追いかけるのには理由があったのさ。実はニヘドン、ニヘドン賞の審査員だったのさ。え?賞金?ふふ。「私をあ・げ・る!」オッエ〜?

井上さんが舞台の袖に向かって呼ぶと、バンドネオンの三浦一馬君と、サックスの矢野沙織嬢が舞台に登場。
まずは三浦君に、マエストロがインタビュー。
井上 「 一番若い17歳です。 オーケストラと一緒に演るのは初めて? 」 
三浦 「 はい。 僕は初めてです。 」
井上 「 こちらは矢野沙織さん。 ファッションはかなり・・・・ 皆さんも、チラシの写真と違うと思ったでしょ? 原宿のお姉ちゃんみたいですけど。 ( 笑 ) 一昨日、髪を切って染めたそうです。 」 ( キンキンの金髪に濃ゆいメーク。 若い肌に皮膚呼吸させないと、10年後、20年後にどうなるか、考えてもみないんだろうなあ・・・・。 母は溜め息。 これが自分の娘だったら殴り合いの喧嘩になるよ。 ブスな子は何をしても良いんだけど、キレイな子は素肌美人でいてほしいなあ・・・・。 )
井上 「 三浦君、今日の曲はアルゼンチン以外の国で演奏されるのは、初めて。 つまり、アルゼンチンを出ての国際的初演になる訳なんだけれど、それについて一言お願いします。」
三浦 「 はい。 僕は夏休みにアルゼンチンに留学したんですが、この曲はアルゼンチン以外で演奏するのは初めてになります。 作曲したのは、僕の先生のマルコーニ先生です。 」 
井上 「 マルコーニは、オーソドックスなタンゴとは違う、モダンタンゴの類に属する曲をたくさん作っています。演奏も指揮も作曲も凄い人です。 」
言い終わると、井上氏は三浦一馬君のまん前を突っ切って、一馬君のすぐ横に立っていた矢野沙織ちゃんに、擦り寄る。 おっと! ちょっと密着し過ぎじゃないの? 一馬君は困った表情を浮かべて、後ろに2歩程下がって身をかわす。
井上 「 モーツァルト 演って、どんな感じ? 」
矢野 「 クラシックを勉強したことが全く無かったんですよ。 どうしよう~って思って、大変でした。
井上 「 練習中は、ファッションと違って微動だにせず吹くんだよね。 」 と言って、井上氏が直立不動で両手の指をウネウネ早く動かしてみせる。
井上 「 ジャズの人って、もっと激しく動くのかと思った。 」 と言って、背中を後ろに反らせてみせる。
矢野 「 いや、私は動かないですね。 」

インタビューは時間的に短くて、もっと詳しく2人の話を聞きたかったけれど、もう後5分で本番です。
井上さんの締めの言葉。 「 贅沢なコンサートですね。 4人のソリストと、3日間真面目に練習して、・・・・お客さんは少ない。来年は、お友達、孫、愛人・・・・ いっぱい連れて来て下さいね! 」
ん~、じゃあ、井上さん、石田泰尚様をゲストに呼んで下さいね。 そうしたら、いつもの追っかけ仲間が大挙して駆けつけますわさ。

******「井上道義氏のプレ・トーク」 ・ 完 ******


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Posted by ニヘドン at 14:48│Comments(2)コンサート
この記事へのコメント
ありがとうございます。
「 野暮用 」のためプレトークを聞き逃してしまい、
ガックシしていたのですが、これで詳細がわかりました。

井上さんのショスタコなら、
ショシスタコを敬遠している私でも、
「 ! 」な発見があったかもしれませんね。
・・・・もう少し大人になったらね。ウフフ。
もし、石田様とショスタコという組み合わせがあったら、聴く気になるかも。。。。。
でも、でも。万が一石田様の演奏で爆睡なんていう失態も怖いので、やっぱりダメかも。。。。
Posted by マーたん at 2007年11月01日 18:51
>  少女のマーたんさんへ。

  石田様のショスタコは美しいですよ~。
  神奈川フィルは結構果敢にショスタコを取り上げると思います。
  井上さんのショスタコはまだ聞いた事が無いので、行っちゃおうかな?
Posted by ニヘドン at 2007年11月01日 21:35
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