2009年04月27日
横浜の文化レベルが心配なのである。
2009年04月27日(月)
国際フォーラムをメイン会場に5月3日〜5日まで行われる
「 ラ・フォルジュルネ・オ・ジャポン ( LFJ )熱狂の日音楽祭 」の公式ガイドブックを買う為に
ニヘドンは横浜山岳民族特別自治区の山を下りた。
「 ふー。日本晴れとはこの事じゃ。
富士の峰が見えないのは残念だが、致し方ない。」
姫に付き従っていた見習いバトラーのフレデリックが言った。
「 姫、そちらは江戸の方向でござりまする。
富士は駿河の方向にてござりまする。」
「 もう良いわ。首を動かすのが面倒いわ。
ニヘドンが首を動かすのは、イケメンがいた時だけぢゃ。」
横浜山岳民族特別自治区の山を下り切ると、保土ヶ谷宿の旅籠街に出る。
フレデリックはいつもの旅籠に到着すると、
姫の背中から大きなリュックを下ろすのを手伝った。
丸めたテント、ザイル等、高山を登はんするのに欠かせない装備を解く。
姫は登山用の特注の靴を苦労して脱ぎ、横浜の街に相応しいカジュアルな靴に履き替えた。
「 では行って来る。
私が戻って来るまでに、装備を再点検して、非常食を追加しておいてね!」
「 姫、気を付けて行ってらっしゃいませ。」
「 うむ。」
かくしてニヘドンは保土ヶ谷の陸蒸気の停車場に向かった。
停車場の建物は、ちょっとしたショッピング・ビルになっている。
この界わいは、長らく本屋が1軒も無いと言う文もう地域であったが、
横浜が開港して148年目にしてやっと本屋が開業と言う文化の小さな火が灯ったのである。
新しく出来た書店は住吉書房。
ニヘドンは開店と同時にポイントカードも作った。
最近、ニヘドンは amazon.com のアカウントは、お風呂テレビを買う為に貯金中なので、
わざわざ本屋に足を向けたと言う訳だ。
人から頂いた図書カードが有るし、書店のポイントカードも有るし、
メリットは決して無駄にしないニヘドンなのである。
書店の棚を一回りしてみた。
「 ん…無い? 」
もう1回、今度はさらに視線を動かすスピードを落として端から見直してみる。
「 おかしいなあ。
あのド派手なバッハ大先生のイラストの表紙を見落とす訳は無いのぢゃが…。」
丁度、スタッフのお姉さんが品出しの為に雑誌の山を抱えて出て来た。
レジのお姉さんより、品出しをしているお姉さんの方がよく分かるだろう。
そう思ってお姉さんに声を掛けた。
「 フォルジュルネのガイドブック有ります? 」
「 は? ふぉる……じゃらん ? 」
あちゃー。恐れていた事態に足を踏み入れてしまったか…。
まあ、全ての人間が LFJ を知っている訳は無いとは思うが、
でも毎年盛況を博しているイベントなのだから、LFJ に足を運んだ事が無くても、
名前位聞いた事有るでしょ!?
新聞に全面広告だって出るし、読売新聞なんか4ページ位の特集広告を組んだりするのよん。
お姉さんはレジ横のPCに走り寄り焦って何やら操作している。
彼女はかなり動揺の色を見せていて何だか哀れを催して来た。
ニヘドンは助け舟を出す。
「 あの、音楽祭のガイドブックで、確か04月17日に発売になっていると思うのですが…。」
女性はとうとうどこかに電話を掛けた。
「 え! 有ります!?
じゃあ…じゃあ…… 雑誌なんですね?
じゃあ… 雑誌コードをお願いします。」
雑誌コードをメモしたお姉さんは再びPCに向かう。
暫くして、お姉さんは宣まった。
「 申し訳ございません。 只今在庫がございません。 お取り寄せになります。 」
今から取り寄せていたら、LFJ が終わってしまうではないか。
いいよ。 いいよ。 LFJ の会場でも売っているのだから、そこで買うよ。
二へドンは、書店を出た。
LFJ の会場で買えるなら、何も今日、買いに来る必要は無いのでは・・・・って?
いえね、このガイドブックに、サウンド&ヴィジュアル・ライターの前島秀国氏の文章も載っているので、
二へドンは一応彼の信者なので、1日でも早く読みたくなっちゃったのよね。
さて、書店を出た二へドンは、停車場から陸蒸気で、汽笛一声、桜木町へ向かった。
今日は、陸印塔 ( 英名 Landmark Tower )で活動写真を見る予定だったのだ。
せんぼんよしこ監督の 「 赤い鯨と白い蛇 」を見た。
すごく秀逸な活動写真だった。
活動写真を見た場所は 陸印公会堂 ( 英名 Landmark Hall ) だった。
何と! 同じフロアーに横浜の知性と教養を一手に引き受けているハマの名門書店
「 有隣堂 」が有るではないか!!
残念ながら有隣堂のポイントカードは無いが、図書カードが使えるのなら御の字である。
雑誌売り場の棚をざっと流す。 てっきり平積みになっていると思ったが見当たらない。
( ふっ。 まさか 天下の有隣堂さんで、LFJ のガイドブックを置いてないなんて、
そんな事が有るはずが無い。
さっきは、開国後148年間も書店が無かった未開の地での出来事だったのだ。
ここは、市外から多くの観光客を集める陸印塔ですよ!! )
もう1回、ぐるりとフロアを流して見る。
どう見ても無いのである。
Y150 ( 横浜開国博 )の公式ガイドブックは平積みになっていたが・・・・・。
案内カウンターに行った。
そこに居たのは、色白の、エリート進学校で、真面目に勉強だけをして来たという趣の
お坊ちゃまが控えていた。
( ふむ。 この子なら、LFJ を知らない訳が無いな。 )
二へドンは満面の笑みを湛えて、お坊ちゃまに話し掛けた。
「 ラ・フォルジュルネのガイドブック置いてますか? 」
お坊ちゃまのこめかみ付近から、ピシッと音がしたかと思った。
それ程に彼は顔を強張らせて、緊張の様子を見せた。
「 ふぉるじゅりー・・・・・・・・・・・・・ですか? 」
がびーん・・・・・・がびーん・・・・・・・・がびーん・・・・・・・・・・・。
駄目だ・・・・・・・。 こんなに真面目一辺倒のお坊ちゃまも、 LFJ を知らなかったのか!?
彼はメモ用紙を1枚取り出すと、鉛筆で 「 フォル 」 と書く。
その後、鉛筆の動きが止まってしまったので、二へドンは耳の遠い実家の父に電話で話す時のように
「 ふぉ、る、じゅ、る、ね ! 」 と1語1語区切って、明瞭に発音してみせた。
何時の間にか、お坊ちゃまの背後には、他のスタッフ3名がピッタリとくっついて事の成り行きを
見守っている。
お坊ちゃまだけではなく、背後の3人も、「 ラ・フォルジュルネ 」の名前を知らなかったらしい。
後学の為に、「 ラ・フォルジュルネ 」とは何なのか、正体を突き止めようとしているらしい。
そこで二へドンは、4月17日に発売になった雑誌なのだと告げてやった。
お坊ちゃま達はPC の画面を食い入る様に見ている。
やっとの事で「 お客様。 申し訳ございません。 確かに雑誌は4月17日に発売になっております。
が、当店では在庫がございません。 」
はっはっはっはっは! 二へドンはもう笑うしか無かった。
あのさー。 二へドンは LFJ の1回目の時、行ってないんだー。
行ってないけど、前情報は嫌と言う程、新聞や雑誌で目にしてた。
首都圏に住んでいながら、LFJ を知らずに生きていけるって、信じられないっすよ!!
二へドンは今日、横浜で、LFJ の名前をしらない人々を5人と出会ってしまった!!
5人もいたら、1人位知っていて欲しかった・・・・・・・・。
横浜の文化レベルが低いのか・・・・・・。
あれ? もしかしたら、横浜民族は、今年はY150 のイベント以外に参加してはならぬという
御触れが出た!? 二へドン、その高札を見てないんだけど、市中引き摺りまわしの刑になる?
えー、ですので、本日二へドンは欲しい物が手に入らない状態で、すごすごと帰宅したのだ。
横浜の皆さん。 LFJ の名前位は一般常識として知っておいて下さい。
「 ラ・フォルジュルネ 」 です!!
ラ・マシンの巨大クモのパフォーマンスを見た方も大勢いらっしゃると思うのですが、
LFJ も ラ・マシンと同じく フランスのナント出身です。
一緒に覚えてあげて下さいね。 奈良県の南都ではありません。
***** 「 横浜の文化レベルが心配なのである。 」 ・ 完 **********
国際フォーラムをメイン会場に5月3日〜5日まで行われる
「 ラ・フォルジュルネ・オ・ジャポン ( LFJ )熱狂の日音楽祭 」の公式ガイドブックを買う為に
ニヘドンは横浜山岳民族特別自治区の山を下りた。
「 ふー。日本晴れとはこの事じゃ。
富士の峰が見えないのは残念だが、致し方ない。」
姫に付き従っていた見習いバトラーのフレデリックが言った。
「 姫、そちらは江戸の方向でござりまする。
富士は駿河の方向にてござりまする。」
「 もう良いわ。首を動かすのが面倒いわ。
ニヘドンが首を動かすのは、イケメンがいた時だけぢゃ。」
横浜山岳民族特別自治区の山を下り切ると、保土ヶ谷宿の旅籠街に出る。
フレデリックはいつもの旅籠に到着すると、
姫の背中から大きなリュックを下ろすのを手伝った。
丸めたテント、ザイル等、高山を登はんするのに欠かせない装備を解く。
姫は登山用の特注の靴を苦労して脱ぎ、横浜の街に相応しいカジュアルな靴に履き替えた。
「 では行って来る。
私が戻って来るまでに、装備を再点検して、非常食を追加しておいてね!」
「 姫、気を付けて行ってらっしゃいませ。」
「 うむ。」
かくしてニヘドンは保土ヶ谷の陸蒸気の停車場に向かった。
停車場の建物は、ちょっとしたショッピング・ビルになっている。
この界わいは、長らく本屋が1軒も無いと言う文もう地域であったが、
横浜が開港して148年目にしてやっと本屋が開業と言う文化の小さな火が灯ったのである。
新しく出来た書店は住吉書房。
ニヘドンは開店と同時にポイントカードも作った。
最近、ニヘドンは amazon.com のアカウントは、お風呂テレビを買う為に貯金中なので、
わざわざ本屋に足を向けたと言う訳だ。
人から頂いた図書カードが有るし、書店のポイントカードも有るし、
メリットは決して無駄にしないニヘドンなのである。
書店の棚を一回りしてみた。
「 ん…無い? 」
もう1回、今度はさらに視線を動かすスピードを落として端から見直してみる。
「 おかしいなあ。
あのド派手なバッハ大先生のイラストの表紙を見落とす訳は無いのぢゃが…。」
丁度、スタッフのお姉さんが品出しの為に雑誌の山を抱えて出て来た。
レジのお姉さんより、品出しをしているお姉さんの方がよく分かるだろう。
そう思ってお姉さんに声を掛けた。
「 フォルジュルネのガイドブック有ります? 」
「 は? ふぉる……じゃらん ? 」
あちゃー。恐れていた事態に足を踏み入れてしまったか…。
まあ、全ての人間が LFJ を知っている訳は無いとは思うが、
でも毎年盛況を博しているイベントなのだから、LFJ に足を運んだ事が無くても、
名前位聞いた事有るでしょ!?
新聞に全面広告だって出るし、読売新聞なんか4ページ位の特集広告を組んだりするのよん。
お姉さんはレジ横のPCに走り寄り焦って何やら操作している。
彼女はかなり動揺の色を見せていて何だか哀れを催して来た。
ニヘドンは助け舟を出す。
「 あの、音楽祭のガイドブックで、確か04月17日に発売になっていると思うのですが…。」
女性はとうとうどこかに電話を掛けた。
「 え! 有ります!?
じゃあ…じゃあ…… 雑誌なんですね?
じゃあ… 雑誌コードをお願いします。」
雑誌コードをメモしたお姉さんは再びPCに向かう。
暫くして、お姉さんは宣まった。
「 申し訳ございません。 只今在庫がございません。 お取り寄せになります。 」
今から取り寄せていたら、LFJ が終わってしまうではないか。
いいよ。 いいよ。 LFJ の会場でも売っているのだから、そこで買うよ。
二へドンは、書店を出た。
LFJ の会場で買えるなら、何も今日、買いに来る必要は無いのでは・・・・って?
いえね、このガイドブックに、サウンド&ヴィジュアル・ライターの前島秀国氏の文章も載っているので、
二へドンは一応彼の信者なので、1日でも早く読みたくなっちゃったのよね。
さて、書店を出た二へドンは、停車場から陸蒸気で、汽笛一声、桜木町へ向かった。
今日は、陸印塔 ( 英名 Landmark Tower )で活動写真を見る予定だったのだ。
せんぼんよしこ監督の 「 赤い鯨と白い蛇 」を見た。
すごく秀逸な活動写真だった。
活動写真を見た場所は 陸印公会堂 ( 英名 Landmark Hall ) だった。
何と! 同じフロアーに横浜の知性と教養を一手に引き受けているハマの名門書店
「 有隣堂 」が有るではないか!!
残念ながら有隣堂のポイントカードは無いが、図書カードが使えるのなら御の字である。
雑誌売り場の棚をざっと流す。 てっきり平積みになっていると思ったが見当たらない。
( ふっ。 まさか 天下の有隣堂さんで、LFJ のガイドブックを置いてないなんて、
そんな事が有るはずが無い。
さっきは、開国後148年間も書店が無かった未開の地での出来事だったのだ。
ここは、市外から多くの観光客を集める陸印塔ですよ!! )
もう1回、ぐるりとフロアを流して見る。
どう見ても無いのである。
Y150 ( 横浜開国博 )の公式ガイドブックは平積みになっていたが・・・・・。
案内カウンターに行った。
そこに居たのは、色白の、エリート進学校で、真面目に勉強だけをして来たという趣の
お坊ちゃまが控えていた。
( ふむ。 この子なら、LFJ を知らない訳が無いな。 )
二へドンは満面の笑みを湛えて、お坊ちゃまに話し掛けた。
「 ラ・フォルジュルネのガイドブック置いてますか? 」
お坊ちゃまのこめかみ付近から、ピシッと音がしたかと思った。
それ程に彼は顔を強張らせて、緊張の様子を見せた。
「 ふぉるじゅりー・・・・・・・・・・・・・ですか? 」
がびーん・・・・・・がびーん・・・・・・・・がびーん・・・・・・・・・・・。
駄目だ・・・・・・・。 こんなに真面目一辺倒のお坊ちゃまも、 LFJ を知らなかったのか!?
彼はメモ用紙を1枚取り出すと、鉛筆で 「 フォル 」 と書く。
その後、鉛筆の動きが止まってしまったので、二へドンは耳の遠い実家の父に電話で話す時のように
「 ふぉ、る、じゅ、る、ね ! 」 と1語1語区切って、明瞭に発音してみせた。
何時の間にか、お坊ちゃまの背後には、他のスタッフ3名がピッタリとくっついて事の成り行きを
見守っている。
お坊ちゃまだけではなく、背後の3人も、「 ラ・フォルジュルネ 」の名前を知らなかったらしい。
後学の為に、「 ラ・フォルジュルネ 」とは何なのか、正体を突き止めようとしているらしい。
そこで二へドンは、4月17日に発売になった雑誌なのだと告げてやった。
お坊ちゃま達はPC の画面を食い入る様に見ている。
やっとの事で「 お客様。 申し訳ございません。 確かに雑誌は4月17日に発売になっております。
が、当店では在庫がございません。 」
はっはっはっはっは! 二へドンはもう笑うしか無かった。
あのさー。 二へドンは LFJ の1回目の時、行ってないんだー。
行ってないけど、前情報は嫌と言う程、新聞や雑誌で目にしてた。
首都圏に住んでいながら、LFJ を知らずに生きていけるって、信じられないっすよ!!
二へドンは今日、横浜で、LFJ の名前をしらない人々を5人と出会ってしまった!!
5人もいたら、1人位知っていて欲しかった・・・・・・・・。
横浜の文化レベルが低いのか・・・・・・。
あれ? もしかしたら、横浜民族は、今年はY150 のイベント以外に参加してはならぬという
御触れが出た!? 二へドン、その高札を見てないんだけど、市中引き摺りまわしの刑になる?
えー、ですので、本日二へドンは欲しい物が手に入らない状態で、すごすごと帰宅したのだ。
横浜の皆さん。 LFJ の名前位は一般常識として知っておいて下さい。
「 ラ・フォルジュルネ 」 です!!
ラ・マシンの巨大クモのパフォーマンスを見た方も大勢いらっしゃると思うのですが、
LFJ も ラ・マシンと同じく フランスのナント出身です。
一緒に覚えてあげて下さいね。 奈良県の南都ではありません。
***** 「 横浜の文化レベルが心配なのである。 」 ・ 完 **********
Posted by ニヘドン at 18:42│Comments(0)
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