2009年07月24日

「 アマルフィ 〜 女神の報酬 」 ・ 前半

「 アマルフィ 〜 女神の報酬 」

鑑賞日 : 2009年07月24日(金)
映画館 : MOVIL ( ムービル )
天気 : 1日中 雨。時折激しく降ったり止んだり。

なかなかどうして平日の16:00 開映という時間帯にしては大勢のお客さんが入っていました。
開映前に並びこそしなかったけれども、ロビーは座る場所が無い程、人が群れていました。

チケット売り場のお姉さんに、「 いつもありがとうございます。」と言われてしまった。
ヤバいよ。それめちゃヤバいよ。
ムービルでも、ニヘドン顔を覚えられちゃったよ。
(^。^;)

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

いい、映画でしたよ。
ニヘドンが贔屓にしている俳優さんが、いっぱい出てくるし、イタリアの景色を堪能出来るし、サラ・ブライトマンの美しい声と歌う姿を味わえるし。
映画と旅行とオペラが大好きなニヘドンを楽しませる為に作ってくれた様な映画でした。
3ヶ月もイタリアでロケをしただけの事はあります。
メインの俳優さん達は日本人なんですが、ちゃんとイタリアの空気が漂って来ます。
ニヘドンが満足したのは、強い風の音と、アマルフィの海岸に打ち寄せる波の音がちゃんと聞こえる事。
冬場のロケだから、さしもの地中海も、波は強いのよね。
この映画はフィクションです。
バルカニア共和国なんて架空の国の名前なんか使う程フィクションなんです。
が、臭い程に作り話っぽく無いのは、この風の音と波の音が影響しているのかな?

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この日流された予告編

・ 「 幸せはシャンソニア劇場から 」
・ 「 TAJOMARU 」
・ 「 BALAD ~ 名もなき恋の歌 」
・ 「 20世紀少年 最終章 ぼくらの旗 」
・ 「 HACHI ~ 約束の犬 」

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CAST ( 役者の他の出演作品名は、二へドンが見た物だけ列記。)

黒田康作 - 在イタリア日本大使館 外交官。
         ( 織田裕二 ー 1967年12月13日生まれ。 神奈川出身。 )
矢上紗江子 - 元看護師。 まどかの母親。
         ( 天海祐希 - 1967年08月08日生まれ。 東京出身。 
           他の出演作 「 崖の上のポニョ 」 )
安達香苗 - 在イタリア日本大使館 研修生
         ( 戸田恵梨香 - 1988年08月17日生まれ。 兵庫出身。 )
矢上まどか - 紗江子の娘。
         ( 大森絢音 )
川越 亘 - 外務大臣。
         ( 平田 満 )
佐伯章悟 - フリーライター
         ( 福山雅治 )
バルトリー二 - ローマ市警の警部。
         ( ロッコ・パパレオ )
藤井昌樹 - ロンドン勤務の商社マン。
         ( 佐藤浩市 ー 東京出身。
           他の出演作 「 THE有頂天ホテル 」「 ザ・マジックアワー 」)
菊原清文 - 在イタリア日本大使館 大使
         ( 小野寺昭 )
西野道生 - 在イタリア日本大使館 参事官
         ( 佐野史郎 )
羽場良美 - 在イタリア日本大使館 外交官
         ( 大塚寧々 )
谷本幹安 - 在イタリア日本大使館 外交官
         ( 伊藤淳史 )
サラ・ブライトマン - オペラ歌手 本人

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サラ・ブライトマンが歌う 「 Time to Say Goodbye 」の歌声を背景に
クリスマスイルミネーションに彩られたローマの街の風景がスクリーンに映し出される。
クリスマスの市で楽しむ大勢の人々。
車の中の2人の男が、窓の外を眺めている。

Plaza ホテルの入り口に、黒田と、妻と思しき紗江子の2人がロビーに入って行く。
ベルボーイが黒田達に日本語で「 オヤスミナサイ。」と挨拶の言葉を掛ける。
( このベルボーイに注目しておく事!)

防犯カメラのレンズを通して、黒田と紗江子の姿が映っている。
紗江子は終始無言で、つんけんした態度で客室の中に入る。
部屋に入ると黒田はTVをつける。
サラ・ブライトマンが Time to Say Goodbye を歌う画面が現れるが、
黒田は即座にチャンネルを変えてしまう。
黒田は報道番組を見始める。
TVでは、日本の川越外務大臣がイタリアに来ると報じていた。

2009年12月21日。 在イタリア日本大使館の会議室で、西野参事官が、
川越大臣の訪問の段取りを説明する。
研修生の安達が、川越大臣の奥様が好きなジェラートを3種類の中から選ぶと言って
大きなジェラートの容器を持って入って来る。
1種類に選んだり、フェラガモの店舗を24時間貸切にする手筈を整える等、
外交官達は大わらわ。

新しい秘書官としてイタリアに赴任して来た黒田を迎えに、安達が空港に行く。
安達は引ったくりに遭ってしまうが、その現場を見ていた黒田が鞄を取り返してくれた。
その背後で、空港の建物から紗江子と娘のまどかが出て来る。

黒田は、移動の車の中で、アパートの物件リストを渡され、目を通す。
安達 「 職員に新型のアルファロメオを売りたがっている者が・・・・・・・」
黒田は興味無さそうな表情を見せる。

タイトルが出る。 「 アマルフィ 女神の報酬 」

黒田は日本大使館に入る。
西野 「 黒田君。 業務は年明けからと言う事だったが、申し訳ありません。
      大臣のイタリア訪問の話が入って来てしまいましたので・・・・。」
黒田は開口一番、パーティー開催時のマスコミや来賓客の人数制限を主張する。
前から在イタリア日本大使館に勤務していて、半年もレセプションの準備をして来た
スタッフ達は、黒田の発言を聞いてビックリ!

電話が鳴り、黒田が応対に出る。 クリスマスに爆破予告が有るとの事だった。
他のスタッフは黒田の噂を言い合う。 「 仕事は最高だが、人間は最低。」

黒田がカフェに座っている。
黒田の背後には、背中を合わせる様にフリーライターの佐伯が座っており、
黒田に背中越しに話し掛ける。
佐伯 「 3年前、コートジボアールで、女を紹介してやっただろう。」

美術館の中で紗江子が慌てふためく姿が防犯カメラ映っている。
日本大使館に、日本人の女の子が迷子になったという連絡が入る。

安達が美術館に急行すると、そこには黒田が居て、既に紗江子と話をしていた。
黒田 「 どうしてお子さんから目を離したんですか? 」
黒田、安達、紗江子の3人は、美術館の警備室で、防犯カメラの映像をチェックする。
紗江子 「 娘がトイレに行くと言って、その時、友人から電話が掛かって来たんです。」
防犯カメラの記録で、まどかがトイレに入って行く姿が再生される。
暫く無人のトイレ前。 
紗江子がトイレに入って行く。
掃除係りの男が、掃除用具を乗せたカートを押して、女子トイレに入って行く。
掃除係りが再びカートを押して、外に出て来る。

映像を見ている最中に、紗江子の携帯が鳴る。 
送信者は、まどかの携帯の番号だった。
紗江子が慌てて出ると、男の声がイタリア語で喋った。
イタリア語が分からない紗江子の代わりに黒田が出る。
その電話は、10万ユーロの身代金を要求するものだった。
黒田は、「 お前は誰だ? 」と訊かれ、咄嗟に父親だと嘘をついてしまった。

黒田は電話を切ると紗江子に告げる。
「 お嬢さんは誘拐されました。」
そして黒田はローマ市警に通報をした。
警察に連絡をしたら娘は殺されてしまうとパニックになる紗江子に黒田は説明する。
「 この国の誘拐はマフィアがやります。
  身代金を渡す事は、マフィアに協力する事になります。」
ローマ市警のバルトリー二がやって来る。 日本のアニメおたくらしい。
「 キャプテンツバサ ボールハ トモダチ。」とか口走っている。( 笑 )
( 二へドンは個人的に、日本のアニメ狂いのイタリア人を2~3人知っているので、
  ひきつる程笑えました!)
紗江子はロンドンの藤井昌樹に電話をする。
西野参事官は、黒田を追及する。「 何故、関わったんですか?」

( この辺りで、二へドンはこの映画の世界にどっぷりと嵌って行きました。
  立場や考え方の異なる多くの人々の思惑が交差する状況を実にスリリングに
  見せてくれます。
  藤井昌樹役の佐藤浩市が、今までの役より格段に髪を赤く染めてて、
  ちょっとエロ爺ィっぽい所が、激しく素敵!)

紗江子は藤井に、娘のまどかが誘拐された事を告げ、
「 半分だけお金を貸して下さい。」 と頼む。
紗江子が宿泊している Plaza ホテルの向かい側の建物には、ローマ市警の刑事達が
監視を始めた。
西野参事官は、赤いバッグを紗江子に渡す。
もう1つ、GPS機能付きのブローチを紗江子に渡す。
黒田 「 明後日にはG8が始まります。 」
誘拐犯人側に、父親と名乗ってしまった黒田は、犯人側に怪しまれない様に
紗江子の宿泊ホテルの部屋に一緒に入る。

黒田の元へ、西野参事官から電話が入る。
「 何故、父親と名乗った? 」
黒田は適当にあしらって電話を切る。
紗江子はベランダに出てタバコを吸う。
遠くからサイレンの音が聞こえて来る。

2009年12月23日。
犯人側から電話で要求が入った。
「 テルミニ駅 3番ホーム Aゾーンに10分後に来い。」
黒田と紗江子は、指定された場所に走って向かう。
10分経つと、紗江子の携帯に、まどかの画像が送られて来た。
メッセージも添付されていた。 「 バチカンに来い。」

黒田と紗江子はトロリーバスに乗り、バチカンの階段を駆け上がる。
黒田 「 赤ん坊を抱えた女はスリです。」
紗江子にまとわりついて来た女達を避けながら、黒田は紗江子に注意をする。
「 何故、犯人は、観光地ばかりを指定して来るんだ? 」
又、犯人からメールが来る。
「 トリニタディ教会のスペイン広場に20分後だ。」
黒田と紗江子は早速移動をする。 教会の鐘が鳴る。
途中の道路で、紗江子が持っていた赤いバッグがイタリア人の男に引っ手繰られてしまう。
黒田はその男を追う。
ローマ市警の応援の車が追いつき、引っ手繰りの男を捕らえるが、鞄が裂け、
中に入っていた贋札が付近に散乱してしまう。

紗江子の携帯に犯人側から電話が入る。
「 贋金は警察の入れ知恵か? 取引は中止だ。」
この事を知った西野参事官が言う。
「 誘拐事件の早期解決は難しい状況になりました。 問題は黒田さんですね。
  本外交官が関わっているとなれば、我々の監督責任が問われる事にもなりかねません。
紗江子はふらふらとホテルのロビーのソファに座る。
虚ろな表情の紗江子に黒田は声を掛ける。 
「 大丈夫ですか? 」
紗江子 「 まどかは何処に居るんですか?
       警察は何で出て来たりしたんですか?
       大体、身代金なんて持ってないのに、何で捕まえる必要が有ったんですか?
       貴方じゃない、勝手に警察に通報したのは!!」
興奮した紗江子は黒田にビンタを食らわす。 黒田は床に倒れてしまう。

そこへ藤井昌樹が、研修生の香苗と共に、紗江子達の居るホテルにやって来る。
藤井 「 夫婦を装うか。 羨ましいなあ。
      4年前、僕は胃を悪くしまして、その時の担当の看護士が、彼女だった。
      ご主人が亡くなった時から彼女は苦労続きだった。
      まどかちゃんの手術も有るって云うのに。」
紗江子は客室の中を携帯を探して回る。
ロンドン在住だと云う藤井は言う。 
「 ロンドンからたったの3時間だ。 何か有ったら飛んで来るよ。」
藤井は部屋を出て行く時に黒田に言う。
「 黒田さん。 彼女の力になってやって下さい。」
黒田は、部屋でノートPCを操作している。
紗江子は自分の部屋に入ってしまう。

12月24日。
紗江子は、パスポート、地図等を自分のバッグに入れる。
そっと扉を開けて様子を窺うと、黒田はソファーで眠っている。
紗江子は自分の服からGPS機能付きのブローチを外す。

黒田 「 何処へ行くつもりですか?」
構わずに紗江子は1人でホテルを出る。 その後を追う黒田。
「 付き合ってもらいたい所が有る。」 と紗江子に言う。
安達から黒田に電話連絡が入る。
川越大臣のスケジュールが変わり、大使館員達は徹夜で対応に追われている。

黒田は教会の神父に防犯カメラの記録テープを見せてくれる様に頼む。
拒否する神父を説き伏せて結局見せてもらう。
黒田 「 美術館と同じだ。 その場に居たはずの人間が消えている。」
防犯カメラに写った映像は、ミネルヴァ・セキュリティと云う会社が全て中央コンピューターに
オリジナルを集め、そのデータは10年間保存されると言う。
ローマ市警はミネルヴァの捜査令状を取る。

西野参事官がやって来る。
「 内務省からクレームが来ました。」
厭味をで返す黒田に西野は言う。
「 貴方に美術館に行く様に余計な事を頼んだのは私ですから。
  このままだとローマから飛ばされる事になりますよ。」
そこへ、まどかの携帯から黒田の携帯に電話が掛かって来る。
黒田が応答すると、男の声がイタリア語で指示を出して来た。
「 A1ナポリ線に乗れ。」
「 子供の声を聞かせろ!」
犯人側は、まどかの声を聞かせる事をしなかったが、警察がこの通話から発信地をキャッチした。
ローマから南東へ200キロのアマルフィだと云う事が分かった。
黒田 「 何かおかしい。 犯人は何故お嬢さんの声を聞かせようとしなかったんだ? 」
そこへ、まどかが今日の新聞を手に持った画像が、携帯に送られて来た。
紗江子 「 すみません。 ご迷惑をお掛けして。
       あの娘、重度の網膜症なんです。 日本に帰ったら手術をする予定なんです。
       イタリアは夫と2人で旅行した唯一の場所なんです。
       私達が見た景色を、あの娘の目にも焼き付けてあげたかった。」

黒田が運転する白い車がナポリを通過し、アマルフィの海辺の崖道を突っ走る。
黒田は本物のお金が入ったカーキ色のバッグを紗江子に渡す。
紗江子 「 これは?」
黒田 「 無駄遣いは外交官の特権です。」
( 凛とした目の天海祐希さんが素敵!)

紗江子は1人でカスバの様な路地を歩く。 静かな音楽がBGMに流れている。
鐘の音が聞こえて来る。
紗江子はどこまでも長く続く路地の階段を上がって行く。
とある民家の窓辺に老婆が顔を覗かせている。
紗江子は手に持っているメモ用紙を見ながら、どんどん路地の階段を上がって行く。
( このシーンは、特に事件は起こらないのですが、ただ階段を上って行く姿を見ているだけで
  次に何が起こるのか考えると緊張で息苦しくなってしまいます。)

紗江子は階段を上りきり、頂上の広場になっている所に出る。
紗江子は、ずっと階段を上って来たので、ハーハーと肩で息をしている。
広場の際の階段で、マンドリンを弾く男がいる。
広場の周囲には、それとなく黒田とバルトリー二警部が張り込んでいる。
黒田はミネルヴァの事を怪しみだしていた。

夕日が海に沈む時間になって来た。
バイクに乗った2人組のイタリア人の男達が、紗江子の前を通過する。
バイクの男2人組はバイクを降りると紗江子に絡んで、どこかに連れて行こうとする。
その様子を見た黒田は慌てて後を追う。
バルトリー二警部は「 ただのナンパだ。」 と黒田を押しとどめようとする。
紗江子は日本語で「 放して!」 と大きな声で叫び、ナンパ男達を振り切る。

警察は、携帯電話の通話記録から犯人達のアジトを特定した。
まどかの画像が送られて来た際の背景と、アジトの部屋の様子が一致した。
アジトの部屋に残されたものが、まどかの所持品だと紗江子が確認をした。
黒田は、その部屋の壁に貼られた地図に目を止める。
「 テルミニ、スペイン広場・・・・・・・ 地図にマークして有るのは、全て犯人達が指定して来た
  場所だ。」
警察の調べで、このアジトの持ち主は、ミネルヴァ契約社員だと云う事が分かった。

黒田はアマルフィのホテルでも、紗江子と同宿する。
部屋にシーツをカーテンの様に広げ、仕切りを作る。
白亜のシンプルなインテリアの部屋。
シーツのカーテンを開け、紗江子が黒田のテリトリーに入って来る。
紗江子「 眠れなくて。」
紗江子はそのまま黒田のテリトリーを突き抜けてベランダに出て煙草を口に咥える。
が、火を点けずに、また煙草をポケットに仕舞ってしまう。

夜のアマルフィの風景がスクリーンに広がる。
強い風の音と波の音がゴーゴー、ザーザーと繰り返される。
賛美歌の歌声が静かに流れる。
紗江子はベランダで嗚咽をあげる。
黒田がベランダに出て来て、紗江子にコートを掛けてやる。
紗江子は黒田に縋って泣き声をあげる。

***** 「 アマルフィ ~ 女神の報酬  ・ 前半」 ・ 完***********

後半はこちら → http://nihedon.hama1.jp/e126233.html


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Posted by ニヘドン at 19:51│Comments(0)映画
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