ドンドン日記

「 塔の上のラプンツェル 」の試写会に行って来ました。
試写会に参加した多くのブロガーが、感想を各自のブログにアップする筈です。
試写会場には「 塔の上のラプンツェル 」の複数のポスターが貼られていました。
恐らく多くのブロガー達が、長い金髪をたなびかせているラプンツェルのポスターの画像を使うでしょう。
ふっふっふっふっ。
他人と違う事をするのが人生の至上命令と心得ているニヘドンは、敢えてこのポスターの画像を使ってみました。
ラプンツェルをお城から拐って18年間育てたマダム・ゴーテルです。

この作品は、「 ディズニー・アニメーション・スタジオ第50作記念作品 」と言う記念すべき節目の作品です。
制作サイドは、「 記念作品に相応しい、良い作品を作らなければ！」と言う、かなりなプレッシャーの下で作った事とお察し致します。

しかし、人間って、こんなに見事に期待に応えちゃうんだね。
素晴らしい作品でした。
この映画は是非とも観て欲しい。

映画の公開情報
　　3月12日（土）全国ロードショー
　　ディズニーデジタル3D(TM)＆IMAX(R)3D同時公開

　公式サイトのURL
　　塔の上のラプンツェル公式サイト： http://tounoue.jp　

「　塔の上のラプンツェル　」は、原作はグリム童話です。
先日、横浜の紀伊国屋書店に行きましたら、児童書コーナーに
ディズニー版の「　塔の上のラプンツェル　」の絵本の隣に
「　ラプンツェル　」の原作の翻訳絵本が置かれていました。
双方を読み比べてみると、面白いと思います。
ストーリーは、かなり違います。

けれども、ディズニーの「　塔の上のラプンツェル　」は、ストーリーに無理が無く、
秀逸な作品に仕上がっています。
大人も子供も誰でも（　恐らく男性も　）ラプンツェルと一心同体になって
映画のスクリーンの中でドキドキワクワクの冒険が出来ると思いますよ！

二へドンが今回、この「　塔の上のラプンツェル　」を観て１番びっくりしたのは、
アニメーションが緻密で、リアルを超越して、それはもう本当に夢の世界が
出現していた事です。
元々ディズニー・アニメーションは「　夢　」を作り出して来た訳です。
その姿勢は寸分変わってはいないものの、「　夢　」の表現方法がここまで来たか！
もう美しい。　それ以外の言葉が見付かりません。

木の枝に付いている葉っぱが、１枚１枚、描きこまれているのです。
型押しをした様な安易な描き方なんかではないのです。
もう、１枚１枚の葉脈に流れる水分すら見える様な錯覚を覚える程の精緻さなんです。
地面の下草だって、１枚１枚描きこまれています。
そして驚くなかれ、これらの木の葉や下草は、馬のマックスが走り抜けたり、
ラプンツェルが飛び跳ねたりすると、揺れるのです。
その揺れが又リアルで優美で、もううっとりです。
人間業では無いですよ。　これは。

ディズニーが今まで４９本のアニメーション映画を世界に公開して来た
ノウハウの集大成と言っても過言では有りません。
ディズニー・アニメは子供が観るものと思い込んでいる貴方！
これだけは、観て下さい。
観なかったら、貴方の人生の中で美しいものを１つ見逃す、実に勿体無い事を
しでかすのですよ。
「　塔の上のラプンツェル　」の描かれている美しさは、言うなれば
泉鏡花的な美しさです。
おどろおどろしいもの、まがまがしいものは出て来ませんが、
二へドンは鑑賞中、何故か泉鏡花を思い出しながら観ていたのでした。

二へドンが是非この映画をお奨めしたい人達。
１．読み聞かせ活動をしているブックママさん。
　　「　昔話　」とは、一体どういうものなのか。というテーマで
　　ママさん同士で話が盛り上がる事は必至です。

２．ディズニー・アニメを１度も観た事の無い人。
　　これを１本観ておけば、過去の作品を１０本観た以上の満足感が得られます。

３．映画「　８日目の蝉　」を観ようと思っている方。
　　「　子供を攫う　」という共通項が有るので、比較してみると面白いと思います。
　　しかも、攫って虐めるのではなく、愛情いっぱい注いで、
　　攫われた当の娘は「　犯人　」を本当の母親だと信じてしまう程の愛情の深さ。
　　子供の幸福って、何なんだろう？

とにかく、この映画は、教育論的な視点から見ても、心理学的な視点から見ても、
民俗学的な視点から見ても、観た後、誰かと語り合いたくなるに違いません。
それだけどんな切り口にもテーマを与えてくれる中身の濃い映画になっています。
最後に一言。
「　大　人　が　観　な　く　て　、　ど　う　す　る　よ　！　！　」

＊＊＊＊＊　「　「 塔の上のラプンツェル 」」　・　完　＊＊＊＊＊＊＊