2020年07月18日
キプロス紀行 ~ キレニア城の沈没船ミュージアム。
2019年12月06日(金)
キレニア城の建物の中の一部が、
「 沈没船ミュージアム 」(
SHIPWRECK MUSIUM )にな
っています。 このミュージアム
は凄いです! 水中考古学マニア
達は、「 古代船研究の最高
峰 」と呼ぶ引き揚げられた、
沈没船が展示されています。
1965年にキレニアの漁師によ
って水深 27 m の海底で発見さ
れました。 1枚目の写真は、その
展示物です。 温度や湿度等が厳
重に制御されているので、見学者
は上部に設置されたガラス張りの
部分から船を見下ろします。
1968年~1969年に掛けて
INA ( Institute of Nautical
Archaeology )船舶考古学研究
所によって発掘作業が行われまし
た。 10年以上の保存処理と分析
研究が行われ、判った事は、
☆ 紀元前325年頃に造られた。
( 年輪年代測定法による )
☆ 積荷から紀元前290年頃に
沈んだ、ギリシャ文明圏に属
する船。
です。 現存する最も保存状態の
良い古代ギリシャ文明の沈没船で
す。
2枚目の写真は、積荷のアンフ
ォラと呼ばれる壺です。 壺は引
き揚げられた本物ですが、周囲の
船はレプリカです。 積荷は404
個のアンフォラや29個の石臼でし
た。 重量が重かったので、船体
が砂地の海底に埋もれて、保存状
態がとても良かったのです。 鉄
の船ならともかく、木の船が、海
水の中で2000年も形を留めている
なんて、驚きです。 考古学ファ
ンでなくとも、興奮しますよ
ね。 船は全長14 m 、最大幅
4.4 m , 排水量 33 t 、 最大積
載量が 25 t です。
アンフォラの343個~360個が
ロードス島で作られた物でし
た。 恐らく中味はロードス島の
名物のワインであったろうと推測
されます。 次に多かったのがサ
モス島で作られた物。 ガイドさ
んのお話では「 樽の中にはワイ
ンとアーモンドが入っていた。」
との事。 船尾近くからはキッチ
ン用品も見つかっています。
皿、コップ、スプーンが各4つずつ
有った事から、船員の人数は4人だ
ったと考えられています。
3枚目の写真
は、引き揚げら
れた船が現役で
活躍していた
2300年前の当
時のキレニア港
の想像図です。
今の静かなキレ
ニア港とほぼ変
わっていない様
に思えました。
もう1つ興味深い話が有りますので、書いておきますね。
この築後80年の松の木で出来た木造船の外板外部から、8つの鉄製の槍の矢頭が
発見されました。 船内には高価な品物や、船員の所有物が発見されなかった事と
考え合わせると、船は海賊に襲われ、意図的に沈められたのではないかと考えられ
ています。
ミュージアムの中の説明板に書かれていた事を転記しておきます。
この記事で書いた事と、年代等が異なっている部分も有るのです。
文献によって違うので、何が正しいのか二へドンには判断出来ませんが、
少なくとも、ミュージアムの言い分はこうです。
「 The shipwreck , burried in sand mud, was found in 1967 and
brought to light during 1968 - 1969 by an expedition directed
by Michael Katzev of University of Pensylvania. 」
2300年前の船が海底で 70 % も残っていたロマンが感じられる
素晴らしいミュージアムでした。
*****「 キプロス紀行 ~ キレニア城の沈没船ミュージアム。」 ・ 完 *****
キレニア城の建物の中の一部が、
「 沈没船ミュージアム 」(
SHIPWRECK MUSIUM )にな
っています。 このミュージアム
は凄いです! 水中考古学マニア
達は、「 古代船研究の最高
峰 」と呼ぶ引き揚げられた、
沈没船が展示されています。
1965年にキレニアの漁師によ
って水深 27 m の海底で発見さ
れました。 1枚目の写真は、その
展示物です。 温度や湿度等が厳
重に制御されているので、見学者
は上部に設置されたガラス張りの
部分から船を見下ろします。
1968年~1969年に掛けて
INA ( Institute of Nautical
Archaeology )船舶考古学研究
所によって発掘作業が行われまし
た。 10年以上の保存処理と分析
研究が行われ、判った事は、
☆ 紀元前325年頃に造られた。
( 年輪年代測定法による )
☆ 積荷から紀元前290年頃に
沈んだ、ギリシャ文明圏に属
する船。
です。 現存する最も保存状態の
良い古代ギリシャ文明の沈没船で
す。
2枚目の写真は、積荷のアンフ
ォラと呼ばれる壺です。 壺は引
き揚げられた本物ですが、周囲の
船はレプリカです。 積荷は404
個のアンフォラや29個の石臼でし
た。 重量が重かったので、船体
が砂地の海底に埋もれて、保存状
態がとても良かったのです。 鉄
の船ならともかく、木の船が、海
水の中で2000年も形を留めている
なんて、驚きです。 考古学ファ
ンでなくとも、興奮しますよ
ね。 船は全長14 m 、最大幅
4.4 m , 排水量 33 t 、 最大積
載量が 25 t です。
アンフォラの343個~360個が
ロードス島で作られた物でし
た。 恐らく中味はロードス島の
名物のワインであったろうと推測
されます。 次に多かったのがサ
モス島で作られた物。 ガイドさ
んのお話では「 樽の中にはワイ
ンとアーモンドが入っていた。」
との事。 船尾近くからはキッチ
ン用品も見つかっています。
皿、コップ、スプーンが各4つずつ
有った事から、船員の人数は4人だ
ったと考えられています。
3枚目の写真
は、引き揚げら
れた船が現役で
活躍していた
2300年前の当
時のキレニア港
の想像図です。
今の静かなキレ
ニア港とほぼ変
わっていない様
に思えました。
もう1つ興味深い話が有りますので、書いておきますね。
この築後80年の松の木で出来た木造船の外板外部から、8つの鉄製の槍の矢頭が
発見されました。 船内には高価な品物や、船員の所有物が発見されなかった事と
考え合わせると、船は海賊に襲われ、意図的に沈められたのではないかと考えられ
ています。
ミュージアムの中の説明板に書かれていた事を転記しておきます。
この記事で書いた事と、年代等が異なっている部分も有るのです。
文献によって違うので、何が正しいのか二へドンには判断出来ませんが、
少なくとも、ミュージアムの言い分はこうです。
「 The shipwreck , burried in sand mud, was found in 1967 and
brought to light during 1968 - 1969 by an expedition directed
by Michael Katzev of University of Pensylvania. 」
2300年前の船が海底で 70 % も残っていたロマンが感じられる
素晴らしいミュージアムでした。
*****「 キプロス紀行 ~ キレニア城の沈没船ミュージアム。」 ・ 完 *****
小鹿野ワーケーションツアーリポート ~ 尾ノ内百景氷柱。
小鹿野ワーケーションツアーリポート ~ 自由行動の朝。
小鹿野ワーケーションツアーリポート ~ 二子山で独り遭難の憂き目。
小鹿野ワーケーションツアーリポート ~ 神怡舘(しんいかん)って何だ?
キプロス紀行 ~ 遺跡見学の後はスーパーでお買い物。
キプロス紀行 ~ パフォス城の周辺。
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Posted by ニヘドン at 22:19│Comments(0)
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