2020年07月21日

キプロス紀行 ~ キレニア城から見る地中海。

キレニア城 石斧2020年12月06日(金)
北キプロスの港町キレニアの海に
面した場所に立つキレニア城。 
お城の中は沈没船ミュージアム
や、先史時代の生活を展示したミ
ニ博物館が有ります。 その中
で、二へドンが驚嘆した物が有り
ました。 1枚目の写真です。 二
へドンも今まで日本国内や海外で
様々な博物館を見学し、石器時代
の出土品を目にして来ました。 
ところが、「 ふーん。 」と思
うばかりで、今一つ理解を深める
と言う所まで行かなかったのです
ね。 ところがキレニア城の展示
で、石斧を持ち手の木に嵌め込ん
てある展示を見て、「 ああ、こ
う使うのか。」と、もう心は石器
時代にタイムトラベルです。
百聞は一見に如かずって本当です
ね。 実物を見るから、説明がす
んなり頭に入って来ます。 因み
に木の棒に紐等で括り付けただけ
では、力を入れて振るうと取れて
しまうので、木の棒に穴を開け
て、石斧を差し込んで紐で括る物
が出て来たのは石器時代の後期で
す。 それまでは石斧を直接手で
握って使っていたのですね。

キレニア城の窓から地中海を臨む。2枚目の写真は、キレニア城の中か
ら地中海を眺めたものです。 古
城から見る地中海って、ロマンチ
ックですよね。 でもロマンチッ
クだけでは済まないのがこの世の
哀しい所です。 フランス政府が
2020年06月30日付けで北大西洋
条約機構( NATO )に対して地
中海警備作戦「 シー・ガーディ
アン 」から一時的に撤収すると
通知しました。 フランス側はト
ルコがリビアの挙国一致政権に対
して禁輸措置を犯して軍備を供給
して傭兵部隊を送り込んでいると
観ています。 このきっかけとな
ったのが、06月10日、シー・ガー
ディアンの作戦に参加する仏フリ
ゲート艦とトルコのフリゲート艦
の間でリビア沖でインシデントが
有った事です。 06月17日に
NATOの閣僚会議でこの問題を取り
上げ、NATOは調査を約束しました
が、非公開の調査報告書は、トル
コの責任を明確には認めない内容
になったと言います。 地中海に
有事が有ると、キプロスみたいに
小さな島国は一たまりも有りませ
ん。 世界の平和を願うばかりで
す。

キレニア城の隙間から地中海を臨む3枚目の写真は、キレニア城の建物
の隙間です。 2枚目の写真はきち
んと「 窓 」としての用途に造
られているのが判りますが、これ
は随分細長いです 恐らく通常の
窓ではなく、敵が攻めて来た時の
攻撃用の窓なのだと想像出来ま
す。 金網は、観光客転落防止用
に取り付けられたものでしょ
う。 地中海に関するもう1つの
「 こぼれ話 」を書いておきま
すね。 2020年07月にイタリアの
沿岸警備隊が行なった地中海の海
中調査によると、新型コロナウイ
ルスの都市封鎖期間の約2ヵ月の間
に、地中海の海洋生物の動きが活
発になった事が分かりました。 
以前なら見掛けなかった様な海域
で、イルカ、ウミガメ、クジラ等
が目撃される様になったのです。
海水浴客やボート等が途絶え、海
洋生物達が今まで行かなかった場
所に邪魔立てされずに行かれる様
になったからです。 人間が陸上
で自粛を強いられている間に、海
洋生物達は大海原を冒険して楽し
んでいたのですね。 羨ましい。
海水の透明度も格段に上がったと
言う事で、地球の自然環境を良く
するのは、人間が自粛すれば2ヵ月でOKなんて皮肉です。

*****「 キプロス紀行 ~ キレニア城から見る地中海。」 ・ 完 *****





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Posted by ニヘドン at 15:39│Comments(0)旅行
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