2007年12月29日
大阪一人チゲ
大阪の、なんば駅から少し歩くと、
2007年12月13日に新オープンした「ヤバフォ」がある。
これは namba HIPSと言うアミューズメントビルに付いている
フリーフォールの名前です。
ニヘドンはエ〇〇ポランドの事故の記憶が薄れないので、
遠慮致しますが、勇気のある方はぜひお試しあれ。
料金は1000円ですが、2007年12月31日までは500円です!
さて、この「ヤバフォ」の近くに、サミー戎プラザと言う
1階がゲーセンになっているビルがあります。
このビルの5・6・7階が「道頓堀極楽商店街」です。
もう無くなってしまった、横浜カレーミュージアムみたいな形態の店です。
入場料315円を取るから、横浜ラーメン博物館か、横浜大世界と言った方が良いかもしれません。
昭和初期の街並みを復元した中に、大阪ならではの店が並びます。
お好み焼き、串かつ、たこ焼き、ホルモン焼き、もつ鍋、クレープ、アイス……。
朝ご飯は駅のホームでパン一つかじっただけのニヘドンが選んだお店は、「元祖平壌冷麺屋」。チゲを頼みましたよ。レトロな雰囲気の中でカウンターに座るのは、なかなか落ち着いて良い感じ。
たまたまニヘドンが座るのと時を同じくして、5人組みもカウンターに座ったので、ほぼ満席状態。
嬉しい事に、出来合いの物を電子レンジでチーンじゃないんですよ。まず注文を受けるとアガシ(若いお嬢さん)が土鍋をコンロにかけます。この店にはもう一人アジュマ(元・若いお嬢さんね)がいます。アジュマにオモニの味を作って貰いたかったのですが、まあ仕方ない。
アガシは下から2リットルのペットボトルを重たそうに取り出した。中にはチゲスープがたんまり入っていた!そのスープを土鍋の中にドクドクと注ぐ。
おお…圧巻!
他の4人は海鮮チゲを頼んだので、鍋が少し大きい。そこにもドボドボとスープを注いでいく。
ニヘドンは日本で韓流ブームが起こるずっと以前、ソウルオリンピックが行われる少し前、韓国に嵌って、何度も韓国に行って一人で歩き回った。
ある時、ホテルが明洞交差点の近くだったので、朝ご飯は交差点の地下街の食堂で食べた。観光客としてではなく、住人として過ごしたかったので毎朝同じ店に通った。
最初の日、先に来ていたサラリーマンが「ウゴチペッパン」を頼んだので、ニヘドンも右へ習え。毎朝「ウゴチペッパン」を食べ続けた。今から考えると、その店のアジュマは日本人が嫌いだったのだと思う。ニヘドンはNHKのラジオ講座でハングル文字の読みはマスター。旅行をする時の最低限の言葉は喋れた。とは言っても、日本人だと言う事はバレバレだったのでしょうね。
サラリーマン達の鍋は黒くて立派に見える土鍋。ニヘドンの目の前に置かれたのはベコベコにへこんだアルマイトの小鍋。
さ…差別やんか!
でも下手に文句言って、日帝36年の話を持ち出されたら堪らないので我慢我慢。
面白いのは、毎朝通う内に、ニヘドンの鍋はどんどん出世して行ったんです。
ベコベコのアルマイト → 新品のアルマイト → 欠けた小さい土鍋 → 新品の小さい土鍋 → 欠けた大きい土鍋 、そしてニヘドンがその日の夜帰国する日、ニヘドンの鍋はとうとう、サラリーマン達と同じ立派に見える黒い土鍋になったのです。
アジュマは、ニヘドンの嬉しそうな顔に気がついたんでしょうね。今まではニヘドンがオーダーをしても「ネー」も言わない。黙って頷くだけだったのに、「日本から来たのですか?」と日本語で話しかけて来た。
「!!」
「はい、そうです。」思わずニヘドンも日本語で答えちゃいました。するとアジュマは黙って何度も頷くだけだったのですが、ニヘドンはそんなアジュマの様子を見ている内に不覚にも涙が流れて来ました。するとアジュマも泣き出したのです!黙って涙を流しながら仕事を続けるアジュマと、黙って涙を流しながらウゴチペッパンを食べ続けるイルボンサラムを横目で見ながら、他の客は何も言いませんでした。
お金を払う時に、今日帰国する旨を伝えようかと一瞬考えたりもしたが、どうせこのテの婆さんは、ちょっとやそっとではくたばらないに決まっているので、黙って又会いに来てやろうと思い、そのまま店を出た。
今、チゲ鍋が目の前で煮えて行く様子を見ながら、昔の思い出に浸った。ちょっと目がウルウルした。
アガシが海鮮チゲに入れる牡蠣を取り出した。大きくてプリプリしている感じが見ただけで分かった。
海産物に散々当たった暗い過去を持つニヘドンは、人様の牡蠣を盗み見るだけで満足した。アガシが大きなタッパーを取り出した。蓋を開けるとキムチがギッシリ入っていた。アガシは菜箸でキムチを一つかみすると、鍋にドカンと投入。うひょ〜。スープだけで十分に赤い色をしているのに、そこへキムチ投入ですよ!
ほどなく、チゲ完成!白いご飯と共にトレイに乗せて運ばれて来た。
アジュマが時々声をかけてくれる。「そんな角に座って大丈夫かい?」「辛いのが好きだったらこれかけな。」(チゲ・うどん用)と書かれた唐辛子みその小瓶を持って来てくれる。「水飲みな」「鍋の中にご飯入れちゃっていいんだよ。」等々。時々フラッとアジュマが現れて構ってくれる。こういう客の構い方をしてくれるのが、大阪、沖縄、韓国ラインのオバチャン達。
凄い好き。
ニヘドン、何で間違えて東京に生まれてしまったのかな?
よく食べ、よく遊び、よく怒り、よく笑い、よく泣く、色彩派手な関西より西のラインが好っきやねん!
全く東京の奴ら、すかしやがって、あかんな! ( 自分の生まれ故郷だから何を言っても許されるはず…)
大満足の大阪お一人様ランチでした。
あ、因みにチゲは、ご飯付きで600円。
海鮮チゲは1,000円。
データ
「元祖平壌冷麺屋」
本店 〒653-0835
神戸市長田区細田町6-1-14
? 078-691-2634
長田川西店
〒 653-0844
神戸市長田区細田町3-1-14
? 078-641-5658
久保町店
〒 653-0041
神戸市長田区久保町4-7-6
? 078-691-8929
青木店
〒658-0015
神戸市東灘区本山南町4-2-1
? 078-412-7699
道頓堀店
〒 542-0071
大阪市中央区道頓堀1-8-22 サミー戎プラザ 道頓堀極楽商店街7階
2007年12月13日に新オープンした「ヤバフォ」がある。
これは namba HIPSと言うアミューズメントビルに付いている
フリーフォールの名前です。
ニヘドンはエ〇〇ポランドの事故の記憶が薄れないので、
遠慮致しますが、勇気のある方はぜひお試しあれ。
料金は1000円ですが、2007年12月31日までは500円です!
さて、この「ヤバフォ」の近くに、サミー戎プラザと言う
1階がゲーセンになっているビルがあります。
このビルの5・6・7階が「道頓堀極楽商店街」です。
もう無くなってしまった、横浜カレーミュージアムみたいな形態の店です。
入場料315円を取るから、横浜ラーメン博物館か、横浜大世界と言った方が良いかもしれません。
昭和初期の街並みを復元した中に、大阪ならではの店が並びます。
お好み焼き、串かつ、たこ焼き、ホルモン焼き、もつ鍋、クレープ、アイス……。
朝ご飯は駅のホームでパン一つかじっただけのニヘドンが選んだお店は、「元祖平壌冷麺屋」。チゲを頼みましたよ。レトロな雰囲気の中でカウンターに座るのは、なかなか落ち着いて良い感じ。
たまたまニヘドンが座るのと時を同じくして、5人組みもカウンターに座ったので、ほぼ満席状態。
嬉しい事に、出来合いの物を電子レンジでチーンじゃないんですよ。まず注文を受けるとアガシ(若いお嬢さん)が土鍋をコンロにかけます。この店にはもう一人アジュマ(元・若いお嬢さんね)がいます。アジュマにオモニの味を作って貰いたかったのですが、まあ仕方ない。
アガシは下から2リットルのペットボトルを重たそうに取り出した。中にはチゲスープがたんまり入っていた!そのスープを土鍋の中にドクドクと注ぐ。
おお…圧巻!
他の4人は海鮮チゲを頼んだので、鍋が少し大きい。そこにもドボドボとスープを注いでいく。
ニヘドンは日本で韓流ブームが起こるずっと以前、ソウルオリンピックが行われる少し前、韓国に嵌って、何度も韓国に行って一人で歩き回った。
ある時、ホテルが明洞交差点の近くだったので、朝ご飯は交差点の地下街の食堂で食べた。観光客としてではなく、住人として過ごしたかったので毎朝同じ店に通った。
最初の日、先に来ていたサラリーマンが「ウゴチペッパン」を頼んだので、ニヘドンも右へ習え。毎朝「ウゴチペッパン」を食べ続けた。今から考えると、その店のアジュマは日本人が嫌いだったのだと思う。ニヘドンはNHKのラジオ講座でハングル文字の読みはマスター。旅行をする時の最低限の言葉は喋れた。とは言っても、日本人だと言う事はバレバレだったのでしょうね。
サラリーマン達の鍋は黒くて立派に見える土鍋。ニヘドンの目の前に置かれたのはベコベコにへこんだアルマイトの小鍋。
さ…差別やんか!
でも下手に文句言って、日帝36年の話を持ち出されたら堪らないので我慢我慢。
面白いのは、毎朝通う内に、ニヘドンの鍋はどんどん出世して行ったんです。
ベコベコのアルマイト → 新品のアルマイト → 欠けた小さい土鍋 → 新品の小さい土鍋 → 欠けた大きい土鍋 、そしてニヘドンがその日の夜帰国する日、ニヘドンの鍋はとうとう、サラリーマン達と同じ立派に見える黒い土鍋になったのです。
アジュマは、ニヘドンの嬉しそうな顔に気がついたんでしょうね。今まではニヘドンがオーダーをしても「ネー」も言わない。黙って頷くだけだったのに、「日本から来たのですか?」と日本語で話しかけて来た。
「!!」
「はい、そうです。」思わずニヘドンも日本語で答えちゃいました。するとアジュマは黙って何度も頷くだけだったのですが、ニヘドンはそんなアジュマの様子を見ている内に不覚にも涙が流れて来ました。するとアジュマも泣き出したのです!黙って涙を流しながら仕事を続けるアジュマと、黙って涙を流しながらウゴチペッパンを食べ続けるイルボンサラムを横目で見ながら、他の客は何も言いませんでした。
お金を払う時に、今日帰国する旨を伝えようかと一瞬考えたりもしたが、どうせこのテの婆さんは、ちょっとやそっとではくたばらないに決まっているので、黙って又会いに来てやろうと思い、そのまま店を出た。
今、チゲ鍋が目の前で煮えて行く様子を見ながら、昔の思い出に浸った。ちょっと目がウルウルした。
アガシが海鮮チゲに入れる牡蠣を取り出した。大きくてプリプリしている感じが見ただけで分かった。
海産物に散々当たった暗い過去を持つニヘドンは、人様の牡蠣を盗み見るだけで満足した。アガシが大きなタッパーを取り出した。蓋を開けるとキムチがギッシリ入っていた。アガシは菜箸でキムチを一つかみすると、鍋にドカンと投入。うひょ〜。スープだけで十分に赤い色をしているのに、そこへキムチ投入ですよ!
ほどなく、チゲ完成!白いご飯と共にトレイに乗せて運ばれて来た。
アジュマが時々声をかけてくれる。「そんな角に座って大丈夫かい?」「辛いのが好きだったらこれかけな。」(チゲ・うどん用)と書かれた唐辛子みその小瓶を持って来てくれる。「水飲みな」「鍋の中にご飯入れちゃっていいんだよ。」等々。時々フラッとアジュマが現れて構ってくれる。こういう客の構い方をしてくれるのが、大阪、沖縄、韓国ラインのオバチャン達。
凄い好き。
ニヘドン、何で間違えて東京に生まれてしまったのかな?
よく食べ、よく遊び、よく怒り、よく笑い、よく泣く、色彩派手な関西より西のラインが好っきやねん!
全く東京の奴ら、すかしやがって、あかんな! ( 自分の生まれ故郷だから何を言っても許されるはず…)
大満足の大阪お一人様ランチでした。
あ、因みにチゲは、ご飯付きで600円。
海鮮チゲは1,000円。
データ
「元祖平壌冷麺屋」
本店 〒653-0835
神戸市長田区細田町6-1-14
? 078-691-2634
長田川西店
〒 653-0844
神戸市長田区細田町3-1-14
? 078-641-5658
久保町店
〒 653-0041
神戸市長田区久保町4-7-6
? 078-691-8929
青木店
〒658-0015
神戸市東灘区本山南町4-2-1
? 078-412-7699
道頓堀店
〒 542-0071
大阪市中央区道頓堀1-8-22 サミー戎プラザ 道頓堀極楽商店街7階
Posted by ニヘドン at 21:51│Comments(0)
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