2009年01月12日
「帝国オーケストラ」

渋谷のユーロスペースで映画「 帝国オーケストラ 」を見ました。
重かったです。
だからこそ、見る価値が有りました。
そして、何故ベルリン・フィルが、いつも世界のトップレベルに君臨しているのか、分かった気がします。
オーケストラと云う組織が乗り越えて来た歴史が違うんですね。
オーケストラのメンバーは、いつも少しずつ入れ替わっているのに、受け継いで行く物が目に見えないのに厳然として、そこに有ると云う事でしょうか。
この映画を見た後、ニヘドンは、もうベルリン・フィルに対するシンパシーで胸がいっぱいになりました。
もし万が一、音楽は好きだけど、ベルリン・フィルは嫌いと言う人がいたら、そう云う人にこそ見て欲しい映画です。
世界トップレベルの音楽をやっていると云うプライドを持ちながら、「 帝国オーケストラ 」とレッテルを貼られてしまう音楽家の心情を思うと、何が最善の方法だったのか、思考停止状態になってしまいます。
ニヘドンがこの映画を見たのは約1ヵ月前ですが、昨夜「 チェチェンへ 〜 アレクサンドラの旅 」を見て、2つの映画の共通点を激しく感じました。
個人の力では、どうする事も出来ない「 国家 」とか言うモノの戦争に、ただジッと耐えている人々の姿です。
これだけ、新聞やTV番組や文学や映画や絵画やドラマや詩等で戦争の悲惨さを訴えかけても、依然として戦争が無くならない。
人間は進化しているのかしていないのか…。
1人の人間が他人を傷つけたら、理由がどうあれ犯罪として処罰されるのに、「 国家 」と云う名の元に行なう破壊行為は、正当化されてしまう。
馬っ鹿じゃないの。
人間として真っ当に生きようと云う気がいの無い人間が「 国家 」とやらの中枢に居るって悲しいね。
Posted by ニヘドン at 22:48│Comments(0)
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