2008年07月22日
技師長が語る特別ワイナリーツアー
2008年06月14日(土)
サントリー登美の丘ワイナリー主催の
「 技師長が語る特別ワイナリーツアー 」に参加してみた。
JR 中央線・甲府駅前のバスロータリー1番乗り場から無料送迎バスが出る。
小さなマイクロバスかと思いきや、大型観光バスだったのでビックリ!
だってこのガイドツアー、参加費は2000円なんですよ。大型観光バスを借りるのに、年間契約でもしていない限り、1万円〜2万円では無理だと思うのですが…。
バス車内には、流石に未成年者はいません。男性の参加者が7割弱と言う感じでした。
男性同士のグループ。ご夫婦。男性の1人参加者。……等々。
女性の1人参加はニヘドンだけだったかもしれない。
甲府駅からワイナリーまでは、約30分の道のり。
ニヘドンの母が生きている頃は、1ヵ月に2回も3回も観光バスツアーに参加して遊んでいたが、( 散々添乗員の仕事で観光バスに乗ったのに、プライベートでも自分でお金払ってでも、まだ観光バスに乗るのだから、本当に物好き! )
母の死後、ぷっつりとツアー参加を止めてしまった。
数年振りの甲府ドライブだ。
へ〜。 甲府って、こんな景色だっけ?
見事な青空の下に広がる甲府の町並み、川の沿道、遠くの温泉ホテル等を眺める。
「 はあ〜、来て良かったよ。
こう言うのを命の洗濯って言うんだよね。 」
凄く嬉しいのは、甲府の景色は、余所者である旅人を拒否せずに受け入れてくれる優しさが有る。
場所によっては、旅人を頑なに拒絶する場所もあるからね。
この観光バスドライブだけでも、横浜から甲府まで来た甲斐が有ったと言う物だ。
ワイナリーに着いた。
参加者はまず一端バスを下りて、受付にて参加費2000円を払う。
お手洗いも済ませ、参加札を首からぶら下げて再びバスに乗り込む。
駐車場の周囲はレンガの建物がグルリと連なり、日本じゃないみたい。
再び乗り込んだバスの中で、案内嬢が簡単な挨拶をした。
そして、早速、栽培技師長の渡辺氏のガイドが始まった。
以下、渡辺技師長のガイドを要約したものです。 ( )内は二へドンのつぶやきです。
甲府は今年は6月2日から梅雨入りをした。
しかし、今日は、梅雨の中休みの晴れ渡った日に、お越し頂き、良かったと思う。
ここ、登美の丘は、1909年にワイナリーを開設した。
( わ~お! 来年は100周年ではありませんか!!!! )
開設当初は、車にもパワーが無かったので、皆さんが今バスで走っている道路も、JR中央線をモデルに道路もスイッチバックしています。
( おおおお! 車の道路もスイッチバック! 二へドンはツアコンとして、2年間、日本の道路をバスで走り回ったが、
道路のスイッチバックは初めてだよ! 西村京太郎氏もビックリやな。 )
ワインという物は、ぶどうの葉が光合成をするおかげの産物だ。
光合成をする為には、日光が必要だが、日本で1番日照時間が長いのが、ここである。
2200~2300時間/年。
( ほほ~。 2200時間を365日で割り算をすると、365日欠かさず、1日に6時間は日照時間があると言う訳だ。 )
夜と昼の気温差が大きいのも、ここの特長である。
夏場の昼の気温は30℃を越す。 ところが同じ夏場でも、最低気温は20℃である。
因みに東京の夏場の平均最低気温は26℃。
降水量の事を述べれば、ぶどうの生育に適していると言われているのは、1100mm。
日本の平均降水量は1800mm なので、やや多過ぎる。
因みにボルドー地方の降水量は800mm。
( 少ないー!! ボルドーって、そんなに乾燥している所だったんだ! )
また、ブドウ栽培に適した標高は600mだとか。
甲府盆地の標高は250m。
***************************************
上記の話をバスの中で聞いている内に、あっと言う間にバスを下りる事になった。
「 眺望台 」(ちょうぼうだい)に着いたのだ。
眺望台は小さな物だったが、甲府盆地を一望の下に見渡せ、富士山もバッチリ見える。
甲府盆地からは乾いた涼しい風が、眺望台に吹き上がって来る。
ああ・・・・いい気持ちだ。 落ち込んでいた気分が爽快な気分に変わった。
正に転地療養だ。
夜にここに来たら、甲府盆地の夜景が美しいだろうなあ。
夜は、この展望台に来るのは不可能だから ( 私有地だし。) 心の目で
宝石を散りばめた様な甲府盆地の夜景を想像するに留めた。
最近のエコロジーの考え方には相反するが、二へドンは 「 街の灯り 」を見るのが大好きである。
よく100万ドルの夜景なんて言うが、二へドンにとっての100万ドルの夜景は、
13才の時に見たコロラド州デンバー郊外のハイウェイから見た谷あいの夜景である。
アメリカのど真中で無限に広がるかに見える山の尾根の連なりの麓に、
ちかちか瞬く街の光は、空の星より美しいと思った。
眺望台からの壮大な眺めを堪能した後は、階段を下りて、すぐ近くのぶどう畑を見学した。
足元にはたんぽぽや、巨大なクローバーがびっしりと蔓延っている。
技師長が説明をしてくれる。
ここではカベルネ・ソーヴィニオンを栽培している。
栽培して5年目の木であり、25~50%が開花している。
今年は冬から4月にかけて寒くて雨が多かった為、開花がちょっと遅めなんだそうである。
ブドウの蔓の高さは2m50cm位。
7月下旬頃パチンコ玉位の大きさの実がつくそうで、それが育つと、
10月中旬に収獲出来るそうだ。
葉がブドウの養分を作るので、葉に光を当ててやる。
ここで大事なのが、「 キャノピー・マネージメント 」。
いくら葉が、光合成によって栄養を作るとは言っても、葉の枚数が悪戯に多ければ良いという物でも無い。
6月中旬に1回、枝の高い部分をカッティングする。
そうする事で、枝は横に伸びようとする。
さらに7月にカッティングを行なう。
おまけに8月にもカッティングをする。
ブドウの葉が病気にならない様に、雨除けのビニール屋根を設置している。
ブドウの木には、消毒も施す。
ブドウの木が病気に罹る事は、おいしいワインが出来なくなる事。
病気を防ぐ為に、もう1つの事を行なっている。
それは、「 ブドウの木の足元に草を生やす事 」。
土の中にある病原菌が土から跳ね返って来るそうだ。 それを草で防ぐ。
また、草が生えると、土中の微生物の動きが活発になり、ブドウの木に良い影響を与える。
人間の目から見ると、「 雑草くらい取り除きなさいよ。 だらしが無い。」なんて
思うかもしれないが、実はちゃんと戦略の下に草を生やしているのである。
登美の丘のスローガンは、「 いいワインは いいブドウから 」。
現在、循環型のワイナリーを目指していて、ワインの搾りカスやカッティングした枝を
焼却処分にするのではなく、堆肥にしているそうだ。
ブドウの栽培方法には2種類有る。
上に棚に枝を這わせる方法と、背の低い垣根に枝をからませる方法。
二へドンの先入観では、日本では棚式が多く、ヨーロッパでは垣根式が多いんじゃないんですか?
技師長のお話では、棚でも垣根でも、同じように収獲が出来るとの事。
ただ、垣根の方が、ブドウの木の根の量が多くなるので、
どっちが究極に良いかと言うと、垣根だそうだ。
現在は、改めて棚栽培が良いと見直されて来て、積極的に棚栽培に取り組んでいる。
ポイントは、ブドウの葉に、よく光が当たる事。
上からの光は絶対に当たる。
垣根式は、太陽の向きが変わると、光が当たったり当たらなかったりするのが欠点。
とても面白いと思ったのは、草を刈る時期を天体を見てやろうとしているという話だ。
経験的に、草が伸びにくい時期というのがあるそうだ。
満月から新月に向かう時期に刈ると効果があるらしい!?
現在、満月から新月期の草刈りを実行しながら、真偽の程を確認中だ。
この話が出たら、バス車中の参加者から笑いが起こった。
いや、でも、紀元前の人々みたいで可笑しいと思われるかもしれないが、
天体の運行状況によって、この地球の動植物が受けている影響は計り知れない物が有るのは事実だ。
二へドンが出産の為に、入院していた病院の周産期病棟の看護士さんから聞いた話も有る。
「 前は海に近い病院にいたので、満月の日は、入院している妊婦さんが
ポンポン風船が割れる様に破水して、次から次だから、
病院スタッフは大わらわになるんです。
本当に不思議なんですよ。
科学的には10月10日、お腹にいるはずの胎児が、
満月に引っ張られる様に出て来ちゃうんです。
だから、満月の夜は、当直の係りは覚悟を決めて仕事に入るんですよ。」
だとすると、星占いも、あながち迷信ではない!?
では、次は工場見学に入るのですが、別の記事に書きます。
***** 「 技師長が語る特別ワイナリーツアー 」 ・ 完 ***********
サントリー登美の丘ワイナリー主催の
「 技師長が語る特別ワイナリーツアー 」に参加してみた。
JR 中央線・甲府駅前のバスロータリー1番乗り場から無料送迎バスが出る。
小さなマイクロバスかと思いきや、大型観光バスだったのでビックリ!
だってこのガイドツアー、参加費は2000円なんですよ。大型観光バスを借りるのに、年間契約でもしていない限り、1万円〜2万円では無理だと思うのですが…。
バス車内には、流石に未成年者はいません。男性の参加者が7割弱と言う感じでした。
男性同士のグループ。ご夫婦。男性の1人参加者。……等々。
女性の1人参加はニヘドンだけだったかもしれない。
甲府駅からワイナリーまでは、約30分の道のり。
ニヘドンの母が生きている頃は、1ヵ月に2回も3回も観光バスツアーに参加して遊んでいたが、( 散々添乗員の仕事で観光バスに乗ったのに、プライベートでも自分でお金払ってでも、まだ観光バスに乗るのだから、本当に物好き! )
母の死後、ぷっつりとツアー参加を止めてしまった。
数年振りの甲府ドライブだ。
へ〜。 甲府って、こんな景色だっけ?
見事な青空の下に広がる甲府の町並み、川の沿道、遠くの温泉ホテル等を眺める。
「 はあ〜、来て良かったよ。
こう言うのを命の洗濯って言うんだよね。 」
凄く嬉しいのは、甲府の景色は、余所者である旅人を拒否せずに受け入れてくれる優しさが有る。
場所によっては、旅人を頑なに拒絶する場所もあるからね。
この観光バスドライブだけでも、横浜から甲府まで来た甲斐が有ったと言う物だ。
ワイナリーに着いた。
参加者はまず一端バスを下りて、受付にて参加費2000円を払う。
お手洗いも済ませ、参加札を首からぶら下げて再びバスに乗り込む。
駐車場の周囲はレンガの建物がグルリと連なり、日本じゃないみたい。
再び乗り込んだバスの中で、案内嬢が簡単な挨拶をした。
そして、早速、栽培技師長の渡辺氏のガイドが始まった。
以下、渡辺技師長のガイドを要約したものです。 ( )内は二へドンのつぶやきです。
甲府は今年は6月2日から梅雨入りをした。
しかし、今日は、梅雨の中休みの晴れ渡った日に、お越し頂き、良かったと思う。
ここ、登美の丘は、1909年にワイナリーを開設した。
( わ~お! 来年は100周年ではありませんか!!!! )
開設当初は、車にもパワーが無かったので、皆さんが今バスで走っている道路も、JR中央線をモデルに道路もスイッチバックしています。
( おおおお! 車の道路もスイッチバック! 二へドンはツアコンとして、2年間、日本の道路をバスで走り回ったが、
道路のスイッチバックは初めてだよ! 西村京太郎氏もビックリやな。 )
ワインという物は、ぶどうの葉が光合成をするおかげの産物だ。
光合成をする為には、日光が必要だが、日本で1番日照時間が長いのが、ここである。
2200~2300時間/年。
( ほほ~。 2200時間を365日で割り算をすると、365日欠かさず、1日に6時間は日照時間があると言う訳だ。 )
夜と昼の気温差が大きいのも、ここの特長である。
夏場の昼の気温は30℃を越す。 ところが同じ夏場でも、最低気温は20℃である。
因みに東京の夏場の平均最低気温は26℃。
降水量の事を述べれば、ぶどうの生育に適していると言われているのは、1100mm。
日本の平均降水量は1800mm なので、やや多過ぎる。
因みにボルドー地方の降水量は800mm。
( 少ないー!! ボルドーって、そんなに乾燥している所だったんだ! )
また、ブドウ栽培に適した標高は600mだとか。
甲府盆地の標高は250m。
***************************************
上記の話をバスの中で聞いている内に、あっと言う間にバスを下りる事になった。
「 眺望台 」(ちょうぼうだい)に着いたのだ。
眺望台は小さな物だったが、甲府盆地を一望の下に見渡せ、富士山もバッチリ見える。
甲府盆地からは乾いた涼しい風が、眺望台に吹き上がって来る。
ああ・・・・いい気持ちだ。 落ち込んでいた気分が爽快な気分に変わった。
正に転地療養だ。
夜にここに来たら、甲府盆地の夜景が美しいだろうなあ。
夜は、この展望台に来るのは不可能だから ( 私有地だし。) 心の目で
宝石を散りばめた様な甲府盆地の夜景を想像するに留めた。
最近のエコロジーの考え方には相反するが、二へドンは 「 街の灯り 」を見るのが大好きである。
よく100万ドルの夜景なんて言うが、二へドンにとっての100万ドルの夜景は、
13才の時に見たコロラド州デンバー郊外のハイウェイから見た谷あいの夜景である。
アメリカのど真中で無限に広がるかに見える山の尾根の連なりの麓に、
ちかちか瞬く街の光は、空の星より美しいと思った。
眺望台からの壮大な眺めを堪能した後は、階段を下りて、すぐ近くのぶどう畑を見学した。
足元にはたんぽぽや、巨大なクローバーがびっしりと蔓延っている。
技師長が説明をしてくれる。
ここではカベルネ・ソーヴィニオンを栽培している。
栽培して5年目の木であり、25~50%が開花している。
今年は冬から4月にかけて寒くて雨が多かった為、開花がちょっと遅めなんだそうである。
ブドウの蔓の高さは2m50cm位。
7月下旬頃パチンコ玉位の大きさの実がつくそうで、それが育つと、
10月中旬に収獲出来るそうだ。
葉がブドウの養分を作るので、葉に光を当ててやる。
ここで大事なのが、「 キャノピー・マネージメント 」。
いくら葉が、光合成によって栄養を作るとは言っても、葉の枚数が悪戯に多ければ良いという物でも無い。
6月中旬に1回、枝の高い部分をカッティングする。
そうする事で、枝は横に伸びようとする。
さらに7月にカッティングを行なう。
おまけに8月にもカッティングをする。
ブドウの葉が病気にならない様に、雨除けのビニール屋根を設置している。
ブドウの木には、消毒も施す。
ブドウの木が病気に罹る事は、おいしいワインが出来なくなる事。
病気を防ぐ為に、もう1つの事を行なっている。
それは、「 ブドウの木の足元に草を生やす事 」。
土の中にある病原菌が土から跳ね返って来るそうだ。 それを草で防ぐ。
また、草が生えると、土中の微生物の動きが活発になり、ブドウの木に良い影響を与える。
人間の目から見ると、「 雑草くらい取り除きなさいよ。 だらしが無い。」なんて
思うかもしれないが、実はちゃんと戦略の下に草を生やしているのである。
登美の丘のスローガンは、「 いいワインは いいブドウから 」。
現在、循環型のワイナリーを目指していて、ワインの搾りカスやカッティングした枝を
焼却処分にするのではなく、堆肥にしているそうだ。
ブドウの栽培方法には2種類有る。
上に棚に枝を這わせる方法と、背の低い垣根に枝をからませる方法。
二へドンの先入観では、日本では棚式が多く、ヨーロッパでは垣根式が多いんじゃないんですか?
技師長のお話では、棚でも垣根でも、同じように収獲が出来るとの事。
ただ、垣根の方が、ブドウの木の根の量が多くなるので、
どっちが究極に良いかと言うと、垣根だそうだ。
現在は、改めて棚栽培が良いと見直されて来て、積極的に棚栽培に取り組んでいる。
ポイントは、ブドウの葉に、よく光が当たる事。
上からの光は絶対に当たる。
垣根式は、太陽の向きが変わると、光が当たったり当たらなかったりするのが欠点。
とても面白いと思ったのは、草を刈る時期を天体を見てやろうとしているという話だ。
経験的に、草が伸びにくい時期というのがあるそうだ。
満月から新月に向かう時期に刈ると効果があるらしい!?
現在、満月から新月期の草刈りを実行しながら、真偽の程を確認中だ。
この話が出たら、バス車中の参加者から笑いが起こった。
いや、でも、紀元前の人々みたいで可笑しいと思われるかもしれないが、
天体の運行状況によって、この地球の動植物が受けている影響は計り知れない物が有るのは事実だ。
二へドンが出産の為に、入院していた病院の周産期病棟の看護士さんから聞いた話も有る。
「 前は海に近い病院にいたので、満月の日は、入院している妊婦さんが
ポンポン風船が割れる様に破水して、次から次だから、
病院スタッフは大わらわになるんです。
本当に不思議なんですよ。
科学的には10月10日、お腹にいるはずの胎児が、
満月に引っ張られる様に出て来ちゃうんです。
だから、満月の夜は、当直の係りは覚悟を決めて仕事に入るんですよ。」
だとすると、星占いも、あながち迷信ではない!?
では、次は工場見学に入るのですが、別の記事に書きます。
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小鹿野ワーケーションツアーリポート ~ 旭通りを歩いてみた。
小鹿野ワーケーションツアーリポート ~ 小鹿野の路地巡り。
街で出会った気になる看板3連発!
独鈷の湯公園
宇奈月温泉に行ったら是非歩いてみたい「 やまびこ遊歩道 」。
「 湘南クッキー 」見~つけた!!
小鹿野ワーケーションツアーリポート ~ 小鹿野の路地巡り。
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Posted by ニヘドン at 23:46│Comments(0)
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