2008年10月26日

英連邦墓地

2008年10月27日から31日まで、イギリスのチャールズ皇太子が、カミラ夫人と来日する予定です。
今年、日英友好通商条約締結150周年なので、各種式典に参加する公務での来日です。
チャールズ皇太子の来日は実に18年振り。
18年前に、チャールズ皇太子は、ニヘドンの自宅近くを訪れています。
もっと驚く事に、それよりもっと以前、チャールズ皇太子とダイアナ元妃も2人連れ立って、ニヘドンの自宅近くを訪れているのです。
ダイアナ元妃が来られた時は、そりゃもう大変な騒ぎでした。
延々と並ぶパトカーと、歩道際に並ぶ警備担当と、無数の群集達。みんな、生のダイアナ元妃を自分の目で見ようと、必死でした!
野次馬達の喧騒が、自宅の中まで聞こえて来る始末。
一体、それはどこ?
はい。
横浜市保土ヶ谷区にある「 英連邦墓地 」です。
ニヘドンの自宅から徒歩10分なんです。

横浜・山手の外人墓地は、横浜を訪れる観光客に人気のスポットですが、何分、英連邦墓地のお墓の主が、戦争で亡くなった兵士とその関係者が多いので、歴史愛好家が余り興味を示さないみたいです。
山手の外人墓地は、歴史上の人物のお墓が多数有りますからね。

それに何と言っても、交通が不便。
徒歩圏に鉄道の駅が有りません。
周辺に他の観光スポットも有りません。

英連邦墓地の敷地の隣は、「 児童遊園地 」が有ります。
遊園地とは言ってもただのだだっ広い公園で、「 後楽園遊園地 」や 「 豊島園遊園地 」の様な絶叫マシンは一切有りません。
道路の向かい側には入園無料の 「 こども植物園 」が有りますが、専ら地元の人々だけが訪れている様です。

英連邦墓地は、ニヘドンが大好きな場所です。
一応墓地なのですが、ニヘドンの憩いの場所なのです。
1歩 門の中に足を踏み入れると、空気が英国になります。
大きな鉄の門扉が、英国のロンドン郊外の Upper class のお屋敷の様です。
門の内側は車寄せになっていて、石畳です。
なだらかな下り坂を描いています。
左手に小さな石作りの四角い東屋があります。
暗くて、いつもじっとりと湿気があり、余り気持ちの良い場所ではありませんが、建物の中にゲストブックが置かれているので、名前や住所を書く事が出来ます。
運が良ければ、そこに英連邦墓地のパンフレットが置かれている事もあるので、入手する事が出来ます。

石畳が途切れる所にさらに門が有り、そこを通ると一面の緑の芝生が広がります。
その芝生の中に、平べったい四角い墓石が整然と並びます。
墓石と言うよりは、戦没者のメモリアル・プレートですね。
実際、墓石の下は遺体は入っていないと言う噂を聞いた事が有ります。

プレートを1つ1つ読んで行くと、背筋が氷ります。
年齢が若いのです。
20代前半の若者なんてザラです。
16歳なんて少年のプレートも有ります。
日本だって、もっと若い命が大勢失われたと言う反論も有るでしょう。
でも戦争に勝とうが負けようが、双方に死者が出て、双方の死者共、もうこの世に戻って来ないと言うのが、本当の所ではないでしょうか?

ニヘドンが、この英連邦墓地を大好きな理由は、英国の空気を感じる事が出来るからです。
その大きな理由は、植えられている植物に有ります。
敷地はとても広いのです。
英連邦の国毎にエリアが分かれていて、全部見て歩くと軽く1時間はかかります。

こんな広大な敷地一帯が、全てヨーロッパの植裁に覆われているのです。
植物園顔負けの植物の数です。
しかも、ありとあらゆる種類の植物が植えられています。
植物園では無いので、植物の名前を表示した札が出ていないのが残念です。
ニヘドンの息子が赤ちゃんの頃は、息子をベビーカーに乗せて毎日英連邦墓地を散歩していました。

秋が素晴らしいのです。
紅葉した落ち葉が芝生の上に散り敷かれた様子は、正に絵画ですよ!!
ケンジントンパークの秋の風景と何ら変わりが無いのです。

クリスマスが1番ムーディーです。
所々にクリスマスリースが飾られるのです。
毎年、英国の偉いさんが、大きなリースを持ってやって来ます。
イギリス軍の制服を着た金髪の若いお兄ちゃんを目撃したりして、ちょっとした居留地に入り込んだ気分を味わえます。

チャールズ皇太子の今回の日本滞在中に、英連邦墓地の訪問はスケジュールに入っているのでしょうか?
残念ながら、まだどこにも公式発表は出ていないのですが、ちょっと期待しちゃってるニヘドンであります。


今、出先から携帯でメール投稿しているので、帰宅後、英連邦墓地の詳細データを補足する予定です。


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Posted by ニヘドン at 14:27│Comments(2)そぞろ歩き
この記事へのコメント
こんばんは♪

横浜には4つの外国人墓地があります。

記事に書かれたように『山手外国人墓地』は観光地としても有名で、
横浜の外国人墓地はこの『山手外国人墓地』だけだと思っている人も多いと思います。

『英連邦戦没者墓地』はニヘドンさんが書かれた通り、
英国の戦没者のために墓地です。
英国は戦没者をその地に葬ることが決まっているようで、
そのために作られた墓地です。

確かに若い戦没者が葬られた墓地を垣間見ると、
戦争そのものの悲惨さを感じることが出来ます。


残りの二つの外国人墓地、
その一つは在日中国人の『地蔵王廟』。
当初は中国人も『山手外国人墓地』に葬られていたようですが、
墓地が狭くなったという表向きの理由で
中国人は『山手外国人墓地』に葬られなくなり、
中国人自らによって墓地をつくったようです。

そしてもう一つが『根岸外国人墓地』。
JR山手駅から数分の場所にありますが、
それこそ近所の人達しか知らない外国人墓地です。
この墓地は『山手外国人墓地』が狭くなったのをきっかけに作られたのですが、
そこに眠る人たちのことはほとんど知られていません。
そこには『英連邦戦没者墓地』に葬られた若い戦士よりさらに若く、
幼い子供たちが葬られています。

『英連邦戦没者墓地』についてお調べになるのでしたら、
ぜひとも『根岸外国人墓地』についても調べてみてください。
Posted by バック at 2008年10月26日 23:06
> バックさん。

   詳しいコメントをありがとうございます。

   バックさんは、「 バックの日記 」にも根岸外国人墓地の事を
   書いておられましたよね。

   二へドンは、地蔵王廟は、改築される前に訪れた事があります。
   そこだけ異世界の様な不思議な雰囲気に満ちていました。

   根岸外国人墓地は、時々、新聞の地方欄で取り上げられてはいるのですが、二へドンはまだ行った事が無いので、
   行かなければね!!
Posted by ニヘドンニヘドン at 2008年10月27日 11:40
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