2007年08月04日
及川浩治「激情のベートーヴェン」東京芸術劇場
二へドンがこよなく愛する石田様のクアトロでのコンサートも捨て、二へドンがマネージャー業をして
いる佐藤君のミュージカル公演初日も捨て、及川さんのピアノリサイタルに駆けつけた。
「 及川浩治ピアノ・リサイタル 『 激情のベートーヴェン 』 」
日時 : 2007年8月3日(金) 18:30 開場 19:00 開演
会場 : 東京芸術劇場 大ホール
料金 : S席 ¥3,500.- A席 ¥2,000.- 本日もやっぱり全席完売でした。
演目 : ピアノ・ソナタ 第3番 ハ長調 作品2-3
ピアノ・ソナタ 第21番 ハ長調 作品53 「 ワルトシュタイン 」
休憩 20分
ピアノ・ソナタ 第8番 ハ短調 作品13 「 悲愴 」
ピアノ・ソナタ 第23番 ヘ短調 作品57 「 熱情 」
アンコール : ベートーヴェン / ピアノ・ソナタ 「 月光 」 第1楽章
ショパン / 「 子守歌 」
***************************************
18:10に芸術劇場に着いた。 地下の自動販売機で冷たい飲み物を腰に手を当てて一気飲み。
まだ開場時間には早いが、エスカレーターで上に。 何とはなしに並んでいると、18:20頃、何の
アナウンスも無しに、なし崩し的に入場が始まる。 二へドンの本日のお席は 1階 Q-22。
先行予約当日の朝に電話をした割には後ろ!! 電話で 「 きゅー 」 って、聞いた時、数字の
9 だと思って、結構前の方だと思ってしまったのよね。 アルファベットのQだったとは!!
ラウンジに行って1人寂しくコーヒーを飲んでいると、目の前を過ぎったのは、ナオさん!!
一緒に ちょっとだけお茶出来ました。
19:00ぴったりに 及川さんが登場。 ピアニストによっては、椅子に座ってから、精神統一の時間
が妙に長い人もおりますが、及川さんは、短い。 あっと言う間に音が出ます。 で、最初の音が
これがまた良かった!! 二へドン、かぶりつき席も好きだけど、「 最初の1音マニア 」 でもある
のですよ。 良かった~。 柔らかくて、はっきりと明瞭で、これからの演奏の冴えを予感させる
得も言われぬ音でしたよ。 1曲目は ピアノ・ソナタ 第3番。 先月月刊ぴあの 7月号を買って
及川さんのベートーヴェンに対する熱いインタビュー記事を読んでいたので、今日の演奏の参考に
なりました。 プログラムの曲目解説も良いんだけれども、一番知りたいのは 演奏者が何をどの様に考えて、それをどの様に表現したいのかと 言う事ですよね。
3番を弾くのは、20年ぶり位なんて言うことも、知っておいて損は無いですよね。
及川さんの20年ぶりの演奏なんて思いながら聞くと、愛おしさもヒトシオです。
ナオさんとお茶のみしながら話していたんだけれど、今及川さんは転換期みたいですね。
及川さんがデビューした時から見守っているナオさんが 仰るんですから、そうなんでしょう。
二へドンの及川さん歴はまだ1年こっきりだから。 ここ1年で、二へドンが及川さんに抱いていた
イメージと全く違う今日の演奏でした。 柔らかいんですよ。 今までの及川さんって、「 熱い 」
「 激情の 」 「 情熱の 」 と、炎系の形容詞ばかりでしたよね。 何だ、こんなに柔らかく弾くん
じゃん。 音の1粒1粒がくっきり際立っているのに、音が滑らかに繋がっています。
淡水パールのネックレスみたい。
特に、二へドンは元々ベートーヴェン好き。 日本人は、誰でもベートーヴェンの名前は知っている
癖に、彼の曲の良さを理解しようとしない人が多いのが 二へドンが苦々しく思っていた事。
もっともっと正当な評価をされても良いと思うのに。 日本人は本当にモーツァルトが好きね。
で、ベートーヴェンを 「 神 」 と呼んで憚らない及川さんの演奏は、二へドンが納得する演奏をしてくれました。 第1楽章のアレグロ・コン・ブリオは、本当にのどかに知的に明るく。 どこか1箇所位
「 あ、そこは、もっとこういう風に弾いて欲しかったな・・・。」 と思う所があっても良いと思うのですが
及川さんの演奏は完璧。 ケチをつける所が無い。 さすが、ベートーヴェンを神様と言う人の
演奏は違う。1楽章終了後、左手を向き 鼻をかむ 及川さん。ハンカチをポケットにしまうと今度は胸ポケットから別のハンカチを出して額の汗を拭いました。第2楽章のアダージョ。 さらに穏やかな音の織物に、正統派の貫禄。
及川さんって、今まで個性派だと思っていましたが、ちゃんと正当派の演奏もするんじゃん。
オーケストラと合わせなくてはならないという制約が無いから、ハラハラはしない分、安心して
身も心も委ねられる感じ。 及川さんの演奏で この安心感。
第3楽章のスケルツォ・アレグロ。 強弱のつけ方も巧みで、二へドンはこの時思った。
ベートーヴェン本人の演奏よりも、及川さんの演奏の方が聞かせるんじゃないの? と。
タイムマシーンが発明されたら、ベートーヴェンと及川さんを対面させてみたいですよね。
第4楽章のアレグロ・アッサイ。 うーん。 やっぱり あの 及川さんは健在。
しっかり しっかり聞かせてくれて、最後は感動的に盛り上げてくれました。 演奏終了 19:33。
20年前の及川さんの演奏と聴き比べてみたいと思っちゃいました。 録音あるのかな?
一旦下手に引っ込み、すぐに出て来ました。何やら、袖で落としたのですが、何だったのでしょうか?
またもや間髪を入れず次の演奏です。 「 ワルトシュタイン 」。
第1楽章。 アレグロ・コン・ブリオ。「 同じ音を何回も続けて弾いても退屈しないのはベートーヴェンだけ。」 とインタビューで答える及川さんだけあって、聴衆も退屈するどころか 引き込まれて行きます。 同じ音の繰り返しが出る度に 及川さんの手元から 紫色の靄みたいなふわふわした物が
ほわーんと棚引いているみたい。 及川さんの手が好きだな。 もっと近くでじっくり見たかったな。
ピアノの音量も音質も 何もかも 良かった。 やばいな。 こんな演奏されちゃ、他の人が同じ曲を
弾いても、感動しなくなっちゃうよ。
第2楽章。 イントロドゥツィオーネ、 アダージョ・モルト。 ゆったりしたテンポの中に荘厳な気配が
漂う。荘厳なのに、重さを全く感じない。 正しく 天上の神様ベートーヴェンに捧げている演奏。
重さが無いのは 良い鍼の先生に出会ったからか? ( 笑 )
第3楽章。 ロンド、アレグレット・モデラート、プレスティッシモ。
よく聴くメロディーではありますが、今まで他の人の演奏では、そんなに夢中になる程好きには
ならなかったけれど、及川さんに弾いてもらうと、「すっごく好き」 って思えて来る。
今風に言うと 「 すっげえ好き!!」 このまま永遠に聞いていても大丈夫ですよ!
懺悔をします。 実は二へドン、余りに見事な及川さんの演奏に没頭して、没頭して・・・・・・・
大きな声では言えないのですが・・・・・・・・ その・・・・・ね。 ハハ・・・・・・・ 石田~リンの事が
1度も脳裏に出てこなかった。 はは・・・・愛が足らないって訳では無いですよね。 内緒にしておいて。 当然(?)佐藤君の事も1度も考えなかった。 ハハハハハ・・・・・・・・・・・。演奏終了19:58。
20分の休憩。 ところが、休憩なんてしている場合では無い。
12月12日(水)東京カテドラルでの及川さんのクリスマス・ピアノ・リサイタルの最優先予約がある。
本日会場での申し込みのみなので、頑張る。 ナオさんですら、いつも後ろだと言う。
希望席の欄には、「 1列目中央!! 」 と書いた。 ビックリマークつけて どうすんねん。
ただ、係りの人に渡すと、住所や電話番号が記入されているかチェックされるので、「 1列目中央
!! 」 も見られてしまった。 は・・・恥ずかしかったぞ。
そして、12月20日(木)には外山啓介君のクリスマス・ピアノ・リサイタルが東京芸術劇場・大ホール
で、ある。 この最優先予約の案内が欲しい人はアンケート用紙を出せと言うので、アンケートに
氏名・住所・電話番号等を記入。 さらに、7月に発売された及川さんの新しいCDを購入。
これらの事をしていたら、あっと言う間に休憩時間は終了。
第2部は「 悲愴 」 から。 昨年の 「 ショパンの旅 」 では、及川さんの解説有りでしたが、
今回は一切喋らず、ただ弾くのみ。 20:18 には及川さんがステージに現れて演奏を始めました。
第1楽章。 グラーヴェ、 アレグロ・ディ・モルト・エ・コン・ブリオ。
最初の「じゃーん!」から痺れさせて頂きました。 見事だね。 及川さんの演奏には迷いが無い。
だから、タイトルの「悲愴」感も余り感じない。 どことなく明るい未来、信じられる未来が垣間見える
演奏。 ふと、寂しさを覚える。 及川さんのまごう事なき実力を見せ付けられるにつけ、及川さんが
どんどん遠くに行ってしまう様に思えた。 そんな二へドンの気持ちを笑うかの様に力強いラストで
締め。
第2楽章。 アダージョ・カンタービレ。
甘~い、甘~い 御馴染みのメロディーを及川さんは期待を裏切らない演奏で ゾクゾクさせる。
ああ・・・・・ 石田様のヴァイオリンでなくても、ゾクゾクしちゃいました。 石田~リン、ごめんなさい。
浮気じゃないから。 貴方が1ヶ月前に突然クアトロのコンサートなんか言い出すから、仕方が無かったのよね。 石田~リンに謝りつつ第3楽章へ。 ロンド、 アレグロ。
及川さんは4歳の時からピアノを始めると、プロフィールに出てますが、二へドンだって4歳の時にヤマハ音楽教室に入って、小学校に入る時に個人の先生に習い始めました。3年生の時に引っ越す時
先生が「 この子はピアニストにするから、私の家に置いて行く様に 」 と言ったそうです。
この先生が見る目が無かったのか、才能も磨かなければしぼんでしまうのか。 今の二へドンは
ピアノ全然駄目ジャン。 及川さん、貴方のピアノの才能を妬みます。
もう才能花開いちゃった人は、せっせとお仕事しまくっちゃって下さいね。 演奏終了 20:37。
ありゃまあ、もう最後の曲ですか。 「 熱情 」です。
第1楽章。 アレグロ・アッサイ。 音の小さいところは思い切り優しく、大きいところは激しく。
トリルも絶対に乱れないなあ。 ここまでベートーヴェン・プログラムを楽しめて嬉しい。
Beeの時は細切れの寄せ集めだから、全楽章弾いて~!! と言うのが常々の二へドンのリクエスト。 「 神の作った曲を そう軽々しく扱いたくない 」 と言う及川さんですが、この演奏なら 「 神 」
も喜んでくれますって。 静かな一節から、突然 「 じゃじゃじゃ~ん!! 」 と来られると、 その度に胸倉掴まれて音の渦に引きずり込まれていきますね。
第2楽章。 アンダンテ・コン・モト。 静かな旋律に、逆に激しい第3楽章が予感されて、 胸きゅん
です。 私は一生かかっても、この曲は弾けないだろうなあ。二へドンが心の中で深いため息を
付くと、曲はいつの間にか 第3楽章に突入。 アレグロ・マ・ノン・トロッポ。
ほ~ら、来た来た。 激しくなるぞ~。 鍵盤の上を及川さんの両手が駆け回る。
でも、「 狂った様に 」 という表現は当て嵌まらない。 及川さんの両手は妙に冷静である。
及川さんの手は実に様々な動きをする。 早く駆けたり、強く押したり、ほこりを掃う様に動かしたり
クロスさせたり、その都度 味わい深い音が出て来る。
盛り上がって、盛り上がって、スピードが速まって、及川さんの手に力が籠って、
「 ああ、クライマックスかあ 」 と思うと、こちらの期待を裏切らないドラマチックなエンディング。
及川さんが立ち上がると 会場は興奮の坩堝。 はあ~、良い演奏会でした。
石田~リン、及川さんの方に来て良かった。 負け惜しみでは無くて本当に。
アンコールは 「 月光 」 。 「熱情」の激しい曲の後に 「 月光 」 は凄みさえ感じられる。
銀色の月の雫が鍵盤の上にキラキラ反射している様です。 あれ? でも、1楽章だけですか?
だけですか?お次は 「 子守唄 」 。 「月光」よりも さらに静かで、 第2部の曲を引き立たせる良い選曲だったと思います。 全て終了したのが、21:16。
余りにも多い人数に恐れをなし、CDを買ったものの サイン会には並ばず。
今度9月に地方へ行った時に もらおう。
帰宅後、すぐにCDを聞きましたが、「 ライブ感を出す 」 と言う作戦通りの、納得の録音だと
思います。
及川さん、お疲れ様でした。 素晴らしい演奏をありがとうございました。
でも お願いですから、今度から 石田様のコンサートとぶつからない様にして下さいね。
いる佐藤君のミュージカル公演初日も捨て、及川さんのピアノリサイタルに駆けつけた。
「 及川浩治ピアノ・リサイタル 『 激情のベートーヴェン 』 」
日時 : 2007年8月3日(金) 18:30 開場 19:00 開演
会場 : 東京芸術劇場 大ホール
料金 : S席 ¥3,500.- A席 ¥2,000.- 本日もやっぱり全席完売でした。
演目 : ピアノ・ソナタ 第3番 ハ長調 作品2-3
ピアノ・ソナタ 第21番 ハ長調 作品53 「 ワルトシュタイン 」
休憩 20分
ピアノ・ソナタ 第8番 ハ短調 作品13 「 悲愴 」
ピアノ・ソナタ 第23番 ヘ短調 作品57 「 熱情 」
アンコール : ベートーヴェン / ピアノ・ソナタ 「 月光 」 第1楽章
ショパン / 「 子守歌 」
***************************************
18:10に芸術劇場に着いた。 地下の自動販売機で冷たい飲み物を腰に手を当てて一気飲み。
まだ開場時間には早いが、エスカレーターで上に。 何とはなしに並んでいると、18:20頃、何の
アナウンスも無しに、なし崩し的に入場が始まる。 二へドンの本日のお席は 1階 Q-22。
先行予約当日の朝に電話をした割には後ろ!! 電話で 「 きゅー 」 って、聞いた時、数字の
9 だと思って、結構前の方だと思ってしまったのよね。 アルファベットのQだったとは!!
ラウンジに行って1人寂しくコーヒーを飲んでいると、目の前を過ぎったのは、ナオさん!!
一緒に ちょっとだけお茶出来ました。
19:00ぴったりに 及川さんが登場。 ピアニストによっては、椅子に座ってから、精神統一の時間
が妙に長い人もおりますが、及川さんは、短い。 あっと言う間に音が出ます。 で、最初の音が
これがまた良かった!! 二へドン、かぶりつき席も好きだけど、「 最初の1音マニア 」 でもある
のですよ。 良かった~。 柔らかくて、はっきりと明瞭で、これからの演奏の冴えを予感させる
得も言われぬ音でしたよ。 1曲目は ピアノ・ソナタ 第3番。 先月月刊ぴあの 7月号を買って
及川さんのベートーヴェンに対する熱いインタビュー記事を読んでいたので、今日の演奏の参考に
なりました。 プログラムの曲目解説も良いんだけれども、一番知りたいのは 演奏者が何をどの様に考えて、それをどの様に表現したいのかと 言う事ですよね。
3番を弾くのは、20年ぶり位なんて言うことも、知っておいて損は無いですよね。
及川さんの20年ぶりの演奏なんて思いながら聞くと、愛おしさもヒトシオです。
ナオさんとお茶のみしながら話していたんだけれど、今及川さんは転換期みたいですね。
及川さんがデビューした時から見守っているナオさんが 仰るんですから、そうなんでしょう。
二へドンの及川さん歴はまだ1年こっきりだから。 ここ1年で、二へドンが及川さんに抱いていた
イメージと全く違う今日の演奏でした。 柔らかいんですよ。 今までの及川さんって、「 熱い 」
「 激情の 」 「 情熱の 」 と、炎系の形容詞ばかりでしたよね。 何だ、こんなに柔らかく弾くん
じゃん。 音の1粒1粒がくっきり際立っているのに、音が滑らかに繋がっています。
淡水パールのネックレスみたい。
特に、二へドンは元々ベートーヴェン好き。 日本人は、誰でもベートーヴェンの名前は知っている
癖に、彼の曲の良さを理解しようとしない人が多いのが 二へドンが苦々しく思っていた事。
もっともっと正当な評価をされても良いと思うのに。 日本人は本当にモーツァルトが好きね。
で、ベートーヴェンを 「 神 」 と呼んで憚らない及川さんの演奏は、二へドンが納得する演奏をしてくれました。 第1楽章のアレグロ・コン・ブリオは、本当にのどかに知的に明るく。 どこか1箇所位
「 あ、そこは、もっとこういう風に弾いて欲しかったな・・・。」 と思う所があっても良いと思うのですが
及川さんの演奏は完璧。 ケチをつける所が無い。 さすが、ベートーヴェンを神様と言う人の
演奏は違う。1楽章終了後、左手を向き 鼻をかむ 及川さん。ハンカチをポケットにしまうと今度は胸ポケットから別のハンカチを出して額の汗を拭いました。第2楽章のアダージョ。 さらに穏やかな音の織物に、正統派の貫禄。
及川さんって、今まで個性派だと思っていましたが、ちゃんと正当派の演奏もするんじゃん。
オーケストラと合わせなくてはならないという制約が無いから、ハラハラはしない分、安心して
身も心も委ねられる感じ。 及川さんの演奏で この安心感。
第3楽章のスケルツォ・アレグロ。 強弱のつけ方も巧みで、二へドンはこの時思った。
ベートーヴェン本人の演奏よりも、及川さんの演奏の方が聞かせるんじゃないの? と。
タイムマシーンが発明されたら、ベートーヴェンと及川さんを対面させてみたいですよね。
第4楽章のアレグロ・アッサイ。 うーん。 やっぱり あの 及川さんは健在。
しっかり しっかり聞かせてくれて、最後は感動的に盛り上げてくれました。 演奏終了 19:33。
20年前の及川さんの演奏と聴き比べてみたいと思っちゃいました。 録音あるのかな?
一旦下手に引っ込み、すぐに出て来ました。何やら、袖で落としたのですが、何だったのでしょうか?
またもや間髪を入れず次の演奏です。 「 ワルトシュタイン 」。
第1楽章。 アレグロ・コン・ブリオ。「 同じ音を何回も続けて弾いても退屈しないのはベートーヴェンだけ。」 とインタビューで答える及川さんだけあって、聴衆も退屈するどころか 引き込まれて行きます。 同じ音の繰り返しが出る度に 及川さんの手元から 紫色の靄みたいなふわふわした物が
ほわーんと棚引いているみたい。 及川さんの手が好きだな。 もっと近くでじっくり見たかったな。
ピアノの音量も音質も 何もかも 良かった。 やばいな。 こんな演奏されちゃ、他の人が同じ曲を
弾いても、感動しなくなっちゃうよ。
第2楽章。 イントロドゥツィオーネ、 アダージョ・モルト。 ゆったりしたテンポの中に荘厳な気配が
漂う。荘厳なのに、重さを全く感じない。 正しく 天上の神様ベートーヴェンに捧げている演奏。
重さが無いのは 良い鍼の先生に出会ったからか? ( 笑 )
第3楽章。 ロンド、アレグレット・モデラート、プレスティッシモ。
よく聴くメロディーではありますが、今まで他の人の演奏では、そんなに夢中になる程好きには
ならなかったけれど、及川さんに弾いてもらうと、「すっごく好き」 って思えて来る。
今風に言うと 「 すっげえ好き!!」 このまま永遠に聞いていても大丈夫ですよ!
懺悔をします。 実は二へドン、余りに見事な及川さんの演奏に没頭して、没頭して・・・・・・・
大きな声では言えないのですが・・・・・・・・ その・・・・・ね。 ハハ・・・・・・・ 石田~リンの事が
1度も脳裏に出てこなかった。 はは・・・・愛が足らないって訳では無いですよね。 内緒にしておいて。 当然(?)佐藤君の事も1度も考えなかった。 ハハハハハ・・・・・・・・・・・。演奏終了19:58。
20分の休憩。 ところが、休憩なんてしている場合では無い。
12月12日(水)東京カテドラルでの及川さんのクリスマス・ピアノ・リサイタルの最優先予約がある。
本日会場での申し込みのみなので、頑張る。 ナオさんですら、いつも後ろだと言う。
希望席の欄には、「 1列目中央!! 」 と書いた。 ビックリマークつけて どうすんねん。
ただ、係りの人に渡すと、住所や電話番号が記入されているかチェックされるので、「 1列目中央
!! 」 も見られてしまった。 は・・・恥ずかしかったぞ。
そして、12月20日(木)には外山啓介君のクリスマス・ピアノ・リサイタルが東京芸術劇場・大ホール
で、ある。 この最優先予約の案内が欲しい人はアンケート用紙を出せと言うので、アンケートに
氏名・住所・電話番号等を記入。 さらに、7月に発売された及川さんの新しいCDを購入。
これらの事をしていたら、あっと言う間に休憩時間は終了。
第2部は「 悲愴 」 から。 昨年の 「 ショパンの旅 」 では、及川さんの解説有りでしたが、
今回は一切喋らず、ただ弾くのみ。 20:18 には及川さんがステージに現れて演奏を始めました。
第1楽章。 グラーヴェ、 アレグロ・ディ・モルト・エ・コン・ブリオ。
最初の「じゃーん!」から痺れさせて頂きました。 見事だね。 及川さんの演奏には迷いが無い。
だから、タイトルの「悲愴」感も余り感じない。 どことなく明るい未来、信じられる未来が垣間見える
演奏。 ふと、寂しさを覚える。 及川さんのまごう事なき実力を見せ付けられるにつけ、及川さんが
どんどん遠くに行ってしまう様に思えた。 そんな二へドンの気持ちを笑うかの様に力強いラストで
締め。
第2楽章。 アダージョ・カンタービレ。
甘~い、甘~い 御馴染みのメロディーを及川さんは期待を裏切らない演奏で ゾクゾクさせる。
ああ・・・・・ 石田様のヴァイオリンでなくても、ゾクゾクしちゃいました。 石田~リン、ごめんなさい。
浮気じゃないから。 貴方が1ヶ月前に突然クアトロのコンサートなんか言い出すから、仕方が無かったのよね。 石田~リンに謝りつつ第3楽章へ。 ロンド、 アレグロ。
及川さんは4歳の時からピアノを始めると、プロフィールに出てますが、二へドンだって4歳の時にヤマハ音楽教室に入って、小学校に入る時に個人の先生に習い始めました。3年生の時に引っ越す時
先生が「 この子はピアニストにするから、私の家に置いて行く様に 」 と言ったそうです。
この先生が見る目が無かったのか、才能も磨かなければしぼんでしまうのか。 今の二へドンは
ピアノ全然駄目ジャン。 及川さん、貴方のピアノの才能を妬みます。
もう才能花開いちゃった人は、せっせとお仕事しまくっちゃって下さいね。 演奏終了 20:37。
ありゃまあ、もう最後の曲ですか。 「 熱情 」です。
第1楽章。 アレグロ・アッサイ。 音の小さいところは思い切り優しく、大きいところは激しく。
トリルも絶対に乱れないなあ。 ここまでベートーヴェン・プログラムを楽しめて嬉しい。
Beeの時は細切れの寄せ集めだから、全楽章弾いて~!! と言うのが常々の二へドンのリクエスト。 「 神の作った曲を そう軽々しく扱いたくない 」 と言う及川さんですが、この演奏なら 「 神 」
も喜んでくれますって。 静かな一節から、突然 「 じゃじゃじゃ~ん!! 」 と来られると、 その度に胸倉掴まれて音の渦に引きずり込まれていきますね。
第2楽章。 アンダンテ・コン・モト。 静かな旋律に、逆に激しい第3楽章が予感されて、 胸きゅん
です。 私は一生かかっても、この曲は弾けないだろうなあ。二へドンが心の中で深いため息を
付くと、曲はいつの間にか 第3楽章に突入。 アレグロ・マ・ノン・トロッポ。
ほ~ら、来た来た。 激しくなるぞ~。 鍵盤の上を及川さんの両手が駆け回る。
でも、「 狂った様に 」 という表現は当て嵌まらない。 及川さんの両手は妙に冷静である。
及川さんの手は実に様々な動きをする。 早く駆けたり、強く押したり、ほこりを掃う様に動かしたり
クロスさせたり、その都度 味わい深い音が出て来る。
盛り上がって、盛り上がって、スピードが速まって、及川さんの手に力が籠って、
「 ああ、クライマックスかあ 」 と思うと、こちらの期待を裏切らないドラマチックなエンディング。
及川さんが立ち上がると 会場は興奮の坩堝。 はあ~、良い演奏会でした。
石田~リン、及川さんの方に来て良かった。 負け惜しみでは無くて本当に。
アンコールは 「 月光 」 。 「熱情」の激しい曲の後に 「 月光 」 は凄みさえ感じられる。
銀色の月の雫が鍵盤の上にキラキラ反射している様です。 あれ? でも、1楽章だけですか?
だけですか?お次は 「 子守唄 」 。 「月光」よりも さらに静かで、 第2部の曲を引き立たせる良い選曲だったと思います。 全て終了したのが、21:16。
余りにも多い人数に恐れをなし、CDを買ったものの サイン会には並ばず。
今度9月に地方へ行った時に もらおう。
帰宅後、すぐにCDを聞きましたが、「 ライブ感を出す 」 と言う作戦通りの、納得の録音だと
思います。
及川さん、お疲れ様でした。 素晴らしい演奏をありがとうございました。
でも お願いですから、今度から 石田様のコンサートとぶつからない様にして下さいね。
2007年08月04日
石田泰尚&中岡太志 渋谷 CLUB QUATRO
はい、またしても、丸投げコーナーですよ。
ISC 事務局長マーたんさん。 レポレポ よろしくね。
ISC 名誉会員1号 悶ぺ。さん。 トラバ よろしくね。
その他、クアトロに行かれた方、コメントよろしくね。
*****************************************
何で皆、みんな 同じ日に重なるんだよ。 及川さんのリサイタルも。 佐藤君のミュージカルも。
二へドンのダーリンのコンサートも。 及川さんのリサイタルは2007年2月24日(土)に先行受付
が開始され、40分電話をリダイヤルし続け、ゲットしたチケットだから、当然こちらに行くべきだと
思った。 石田~リンと二へドンの仲は、これからずっと続く訳だし・・・・・。
しかし、今日、湘南新宿ラインに乗っている内に 決心が揺らいだ。 渋谷で下りるなら、今だ。
当日券は無いかもしれないけど、二へドンは石田様への愛を貫くべきではないのか?
渋谷で下りるなら今だ・・・・・・・・・・・。 コクリ。 お! うっかり眠ってしまった。 ん? ここは・・・・・
新宿! うわ、 もう渋谷は通り過ぎている? が~ん!! 石田様~~~~~あああああ・・・。
*****************************************
ISC 事務局長マーたんさん。 レポレポ よろしくね。
ISC 名誉会員1号 悶ぺ。さん。 トラバ よろしくね。
その他、クアトロに行かれた方、コメントよろしくね。
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何で皆、みんな 同じ日に重なるんだよ。 及川さんのリサイタルも。 佐藤君のミュージカルも。
二へドンのダーリンのコンサートも。 及川さんのリサイタルは2007年2月24日(土)に先行受付
が開始され、40分電話をリダイヤルし続け、ゲットしたチケットだから、当然こちらに行くべきだと
思った。 石田~リンと二へドンの仲は、これからずっと続く訳だし・・・・・。
しかし、今日、湘南新宿ラインに乗っている内に 決心が揺らいだ。 渋谷で下りるなら、今だ。
当日券は無いかもしれないけど、二へドンは石田様への愛を貫くべきではないのか?
渋谷で下りるなら今だ・・・・・・・・・・・。 コクリ。 お! うっかり眠ってしまった。 ん? ここは・・・・・
新宿! うわ、 もう渋谷は通り過ぎている? が~ん!! 石田様~~~~~あああああ・・・。
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