2009年06月25日

「 ピッピ,ごたごた荘にひっこす 」

2009年06月18日(木)

朝の読書タイム・読み聞かせ

担当 :
5年1組 … プリンセス
5年2組 … クロコ
5年3組 … 佐藤パセリ
5年4組 … カヨカヨ

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

今 40代〜50代の方( 特に女性 )なら、子供の頃に親しんだ本に
「 長くつ下のピッピ 」があると思います。
リンドグレーン 作
大塚 勇三   訳

読み聞かせで全部読むのは不可能な位、長いお話ですので、
第1章の 「 1.ピッピ 、 ごたごた荘にひっこす 」を読みました。
これだけでも時間オーバーになってしまうので、プリンセスが物語の進行が分かる程度に
部分部分を削除してくれました。
( 本当はこれ、厳密に言うと著作権法に触れてしまうのです。
  作品を無断で縮小、拡大するのは駄目なんですよね。
  ただ、公立学校での読み聞かせの場合、ま、大目に見てくれる出版社さんが多いので
  ちょっと甘えてしまうのが現実です。 
  絶対に法に触れたくないという方は、予め出版社に○月○日どこどこで、こういう風に
  使います という事をFAXで送っておくと、使用許可がもらえます。
  著作権協会などで、所定のフォームがあるので、1度もらっておくとコピーして何度でも
  使えるので便利です。 )

日本の子供達には、やや不足しているイマジネーションを駆使した物語。
登場人物たちが、突拍子も無い想像の世界に遊びます。
ピッピは良いなあ。 「 想像力豊か 」という言葉で評価してもらえるから。
ニヘドンが同じ事をしても、「 妄想を逞しくして( いい年こいてみっともなーい )」ですからね。

大抵の人は、子供時代に1度はピッピの物語を読んでみた事があると思います。
でも細部は忘れてしまった人が多いのかな?
ちょっとピッピについて説明すると、ピッピはスウェーデンの町の外れに住んでいます。
両親のいないピッピは、1人で小猿の 「 ニルソン氏 」と、
お父さんが遺してくれた家に住んでいます。
氏名 : ピッピ・ナガクツシタ
年齢 : 9歳
ピッピの隣の家にはトミーとアンニカという兄妹が住んでいます。

ピッピは、赤い髪の毛を2つに分けてきつく編み上げています。
鼻は小っちゃなジャガイモみたいで、そばかすがいっぱいです。
イマジネーション豊かなピッピは2人と友達になり、様々な作り話に興じながら
3人でパンケーキを作ります。

****************************

聴いている子供達の様子はと言えば、今日は絵を見せずに朗読だけを聴いてもらったのですが
かなりお話の様子を各自の頭の中で思い浮かべているようでした。
両親がいないのに、9歳の女の子が1人で家に暮しているというのが、日本の普通の子供達には
新鮮な驚きだったようです。
読み終えた後、1人の子供が 「 自分で自分の頭をぺシっと叩く。」 とつぶやきました。
本の中の一節です。
これは、ストーリーの中で、親がいないピッピに、叱ってくれる人がいないの?というアンニカの
疑問を受けてピッピが答える件です。
つまり自分で自分を叱るから、大丈夫だという事です。

今日お話を聴いた子供達は、「 もし自分だったら、親がいなかったらどうだろう?」と
一様に考えたようです。

1つ難を言うと、原作も古いし、日本語の翻訳も古いので、
現在の考え方にそぐわない部分もかなり有ります。
「 おとうさんは黒人の王さまよ。 」
「 エジプトじゃ、だれもかれも、こうやってあるいてて・・・・・・」( 後ろ向きに歩くこと )
「 インドシナの人のやるように、さかだちしてあるいた・・・・」
「 ベルギー領コンゴでは、ほんとのことを言う人なんか、だれひとりいないのよ。」
「 ブラジルじゃ、だれもかれも、髪に卵をかけて、あるきまわってるのよ。」
等等・・・・・・・・・・・・。

9歳の少女のイマジネーションの成せる技とはいえ、
これが現在発表された小説だとしたら、人種差別と偏見を増長させる悪書だと
こきおろされる事でしょう。

日本語訳の文体も古いので、新しい翻訳が欲しいところです。
ニヘドン、自分で翻訳してみようかしら?

実は06月25日(木)に、5年生向けの「 授業読み聞かせ 」があります。
授業の1コマとして各クラスに図書室に下りて来てもらって、
授業の一環として読み聞かせを行なうのです。
そこでもピッピの「 ピッピ どろぼうに入られる 」をプリンセスが語ります。
だから「 ピッピ、ごたごた荘にひっこす 」は、25日の導入にあたる大切な読み聞かせ
だったのです。
事前の打ち合わせで、子供達には、その事は内緒にする事にしました。

ところが、「 ピッピ、ごたごた荘にひっこす 」を読んだ後、女性の担任教諭から
質問が出てしまいました。
「 また今度、続きを読んでもらえるのですか? 」
う・・・・・・うーん。 それは、あの・・・・・内緒なので・・・・・・・・。あの・・・・。
教えちゃうとプリンセスに怒られちゃうから・・・・・あの・・・・・・その・・・・・。
そういう事もなきにしも非ず・・・・・・・・。
と、しどろもどろで、もごもご言いながら教室を出たのでした。( 汗 )


***** 「 「 ピッピ,ごたごた荘にひっこす  」 」 ・ 完 ********
 









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Posted by ニヘドン at 00:39│Comments(0)読み聞かせ
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