2008年06月25日
一寸法師
今まで4年間、読み聞かせボランティアの活動をしてきた。
その中で、色々な絵本と出会って来た。
絵本は子供の物と思い込んでいる人、
読み聞かせ活動をする事になったが、どんな本を読んでいいか分からない人、
等々、様々な方達に広く絵本の紹介の必要性を感じていた。
少しずつ、読んだ本を紹介していこうと思う。
まず、明日「 朝の読書 」タイムで4年生の為に読む 「 一寸法師 」。
新・講談社の絵本シリーズの1冊。
このシリーズは、昔あった「 講談社の絵本 」の復刻版。
なので値段も高い。( 笑 )
1冊 1,500円。( 税別 )
表紙見開きには、作家・田辺聖子さんの2ページに渡る序文がある。
彼女の序文に、「 戦前でも俗悪なマンガや絵本が氾濫していた 」とある。もしかしたら、ニヘドンが読んだら、「 面白い 」と思ってしまうかもしれないな。どの程度の俗悪さなのか、読んでみたくなった。( 笑 )
後ろには、国立歴史民俗博物館助教授 ・常光 徹 氏の民俗学的考察の文章が2ページある。
良い読み聞かせには、物語の背後関係や歴史的な事柄を知っていれば、より深い理解を持って読む事が可能なので、こういう序文、後書きは大歓迎。
新聞や雑誌は誰でも読むが、絵本に手を出す大人は余りいないので、何か個性的な話しの種をお探しの方、絵本の世界にようこそ!
この古き良き時代の絵本は、文章は、子供が読む事を意識してか、残酷なシーンは全て削除。代わりに雅やかな文章で話しを繋いである。
但し、イラストは、油断召されるな! 子供が読む本だからと言う妥協は一切無し!!
凄いですよ。
ここまで子供に媚びないイラストは、清々しさすら感じます。
描かれたイラストの人物の目つきの色っぽい事!!
このシリーズを復刻した講談社さん、偉い!
よくぞ、やってくれました。
願わくば、過去の作品全てを復刻させてくれれば良いのになあ…。
「 せんと 」君が良いか、「 まんと 」君が良いか、論争している暇があったら、「 一寸法師 」の本に子供に媚びない色っぺぇ〜挿画を描いた、笠松紫浪( かさまつ しろう ) 画伯の絵でも堪能しなさいって!!
いつも、読み聞かせ本番の前日には、読みの仕上げとして、佐藤君に聞いてもらう。
「 一寸法師 」 の感想を聞いたら、
「 古い感じがする。」
「 え? どんな所が? 」
「 絵が。 表紙を見れば分かる。 」
へえ・・・・・。 子供心に、絵がクラシックだと感じるんだ。
この色っぽい目に気がつかないなんて、所詮子供だなあ・・・・・・・・。
中学生じゃ、しょうがないのか・・・・・。
では、明日、読み聞かせをした後、小学生の子供達の反応等を書き足してみたいと思う。
*************************************
はい。 行って来ました。
今日は二へドン得意の「 小道具 」 を持って行きました。
まず、読む前に 「 これ、なあ~んだ? 」と、お碗を差し出しました。
「 茶碗! 」 ズルツ!! ( 子供達の語彙力って、こんなものです。 )
「 ご飯茶碗は、ご飯をよそうよね。 これは中に何を入れるの? 」
「 味噌汁! 」 「 味噌汁だよ! 」 「 お碗!! 」
ふー、やっと正解が出て来た。
次に割り箸を1膳出しました。 「 これ、なあ~んだ? 」
「 お箸~!! 」 ふー。 これ、正解が出なかったら、二へドン暴れちゃうからね!!
お碗の上にお箸を乗せて、子供達に見せました。
「 これが出て来るお話、なあんだ? 」
・・・・・・・・・・シーン・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
自信無さげに下を向く子供達の中から、「 あー、分かった! ほら、あれ、あれ! 」と言う声が上がり始めます。
婆あじゃないんだから、「 ほら、あれ、あれ! 」は止めて欲しいんですけど・・・・・・。
二へドンは、お箸を、漕ぐように動かして見せました。
「 桃太郎!! 」 ズベッ!!
「 うらしま・・・・・・・・浦島太郎!! 」 ズズズズズ・・・・・・・・・・。
「 一寸法師だよ! 」 「 一寸法師! 」 「 一寸法師 !! 」 やっと、子供達がわかってくれました。( 涙 )
そして読み始めました。 皆、知っているはずのお話なのに、シーンと耳をそばだてて聞いています。
読み終わった後、感想を聞いてみました。
「 一寸法師は、あんなに小さいって分かった。 」
そうでしょ。 そうでしょ。 小道具で、実物のお碗を見せられたら、どの位の大きさかイメージしやすくなったでしょ!
「 一寸法師が3cmと言う事が分かって良かった。」
わはははは。 うんうん。 具体的な数字のデータを提示されるって、説得力あるよね。
「 あの・・・・ 急に大きくなる所が・・・・・・・・ つちで・・・・・・・・あの・・・・・ 凄いと思った。」
「 そうだよね。 君が一寸法師みたいに急に大きくなったら、どうする? 」
「 え? あ・・・・あの・・・・・あの・・・・・・。」
「 ね? お話って、後でいろいろな事を考えると、すごく面白いから、みんなも後でお友達と考えを言い合ってごらん。」
今、読み聞かせ活動をなさっている方、小学校4年生に、「 何を今更、『 一寸法師 』?」って思われる方もいると思うのです。
でも、やって良かった。
子供達は「 御伽草子 」を読んだりは、しないんですよ。 幼稚園時代に、小型絵本で、あらすじだけなぞった物を
読んでいるんですよね。
だから、4年生で、改めて、「 一寸法師 」 と言う昔話を復習する機会は、子供達にとってはかけがえの無い機会になったと思うのです。
新・講談社の絵本シリーズは、「 一寸法師 」の他に
・ かぐや姫
・ 桃太郎
・ 猿蟹合戦
・ かちかち山
・ 舌切雀
・ 浦島太郎
・ 花咲爺
が、出ています。 現在はもっと増えて、15冊位有るらしいです。
タイトルに漢字を使いまくっている所が、骨太でしょ?
このシリーズは今後も読んでいきたいですね。
***** 「 一寸法師 」 ・ 完 ********************
その中で、色々な絵本と出会って来た。
絵本は子供の物と思い込んでいる人、
読み聞かせ活動をする事になったが、どんな本を読んでいいか分からない人、
等々、様々な方達に広く絵本の紹介の必要性を感じていた。
少しずつ、読んだ本を紹介していこうと思う。
まず、明日「 朝の読書 」タイムで4年生の為に読む 「 一寸法師 」。
新・講談社の絵本シリーズの1冊。
このシリーズは、昔あった「 講談社の絵本 」の復刻版。
なので値段も高い。( 笑 )
1冊 1,500円。( 税別 )
表紙見開きには、作家・田辺聖子さんの2ページに渡る序文がある。
彼女の序文に、「 戦前でも俗悪なマンガや絵本が氾濫していた 」とある。もしかしたら、ニヘドンが読んだら、「 面白い 」と思ってしまうかもしれないな。どの程度の俗悪さなのか、読んでみたくなった。( 笑 )
後ろには、国立歴史民俗博物館助教授 ・常光 徹 氏の民俗学的考察の文章が2ページある。
良い読み聞かせには、物語の背後関係や歴史的な事柄を知っていれば、より深い理解を持って読む事が可能なので、こういう序文、後書きは大歓迎。
新聞や雑誌は誰でも読むが、絵本に手を出す大人は余りいないので、何か個性的な話しの種をお探しの方、絵本の世界にようこそ!
この古き良き時代の絵本は、文章は、子供が読む事を意識してか、残酷なシーンは全て削除。代わりに雅やかな文章で話しを繋いである。
但し、イラストは、油断召されるな! 子供が読む本だからと言う妥協は一切無し!!
凄いですよ。
ここまで子供に媚びないイラストは、清々しさすら感じます。
描かれたイラストの人物の目つきの色っぽい事!!
このシリーズを復刻した講談社さん、偉い!
よくぞ、やってくれました。
願わくば、過去の作品全てを復刻させてくれれば良いのになあ…。
「 せんと 」君が良いか、「 まんと 」君が良いか、論争している暇があったら、「 一寸法師 」の本に子供に媚びない色っぺぇ〜挿画を描いた、笠松紫浪( かさまつ しろう ) 画伯の絵でも堪能しなさいって!!
いつも、読み聞かせ本番の前日には、読みの仕上げとして、佐藤君に聞いてもらう。
「 一寸法師 」 の感想を聞いたら、
「 古い感じがする。」
「 え? どんな所が? 」
「 絵が。 表紙を見れば分かる。 」
へえ・・・・・。 子供心に、絵がクラシックだと感じるんだ。
この色っぽい目に気がつかないなんて、所詮子供だなあ・・・・・・・・。
中学生じゃ、しょうがないのか・・・・・。
では、明日、読み聞かせをした後、小学生の子供達の反応等を書き足してみたいと思う。
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はい。 行って来ました。
今日は二へドン得意の「 小道具 」 を持って行きました。
まず、読む前に 「 これ、なあ~んだ? 」と、お碗を差し出しました。
「 茶碗! 」 ズルツ!! ( 子供達の語彙力って、こんなものです。 )
「 ご飯茶碗は、ご飯をよそうよね。 これは中に何を入れるの? 」
「 味噌汁! 」 「 味噌汁だよ! 」 「 お碗!! 」
ふー、やっと正解が出て来た。
次に割り箸を1膳出しました。 「 これ、なあ~んだ? 」
「 お箸~!! 」 ふー。 これ、正解が出なかったら、二へドン暴れちゃうからね!!
お碗の上にお箸を乗せて、子供達に見せました。
「 これが出て来るお話、なあんだ? 」
・・・・・・・・・・シーン・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
自信無さげに下を向く子供達の中から、「 あー、分かった! ほら、あれ、あれ! 」と言う声が上がり始めます。
婆あじゃないんだから、「 ほら、あれ、あれ! 」は止めて欲しいんですけど・・・・・・。
二へドンは、お箸を、漕ぐように動かして見せました。
「 桃太郎!! 」 ズベッ!!
「 うらしま・・・・・・・・浦島太郎!! 」 ズズズズズ・・・・・・・・・・。
「 一寸法師だよ! 」 「 一寸法師! 」 「 一寸法師 !! 」 やっと、子供達がわかってくれました。( 涙 )
そして読み始めました。 皆、知っているはずのお話なのに、シーンと耳をそばだてて聞いています。
読み終わった後、感想を聞いてみました。
「 一寸法師は、あんなに小さいって分かった。 」
そうでしょ。 そうでしょ。 小道具で、実物のお碗を見せられたら、どの位の大きさかイメージしやすくなったでしょ!
「 一寸法師が3cmと言う事が分かって良かった。」
わはははは。 うんうん。 具体的な数字のデータを提示されるって、説得力あるよね。
「 あの・・・・ 急に大きくなる所が・・・・・・・・ つちで・・・・・・・・あの・・・・・ 凄いと思った。」
「 そうだよね。 君が一寸法師みたいに急に大きくなったら、どうする? 」
「 え? あ・・・・あの・・・・・あの・・・・・・。」
「 ね? お話って、後でいろいろな事を考えると、すごく面白いから、みんなも後でお友達と考えを言い合ってごらん。」
今、読み聞かせ活動をなさっている方、小学校4年生に、「 何を今更、『 一寸法師 』?」って思われる方もいると思うのです。
でも、やって良かった。
子供達は「 御伽草子 」を読んだりは、しないんですよ。 幼稚園時代に、小型絵本で、あらすじだけなぞった物を
読んでいるんですよね。
だから、4年生で、改めて、「 一寸法師 」 と言う昔話を復習する機会は、子供達にとってはかけがえの無い機会になったと思うのです。
新・講談社の絵本シリーズは、「 一寸法師 」の他に
・ かぐや姫
・ 桃太郎
・ 猿蟹合戦
・ かちかち山
・ 舌切雀
・ 浦島太郎
・ 花咲爺
が、出ています。 現在はもっと増えて、15冊位有るらしいです。
タイトルに漢字を使いまくっている所が、骨太でしょ?
このシリーズは今後も読んでいきたいですね。
***** 「 一寸法師 」 ・ 完 ********************
Posted by ニヘドン at 22:21│Comments(0)
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