2009年08月03日
サマーミューザ 2009 〜 神奈フィル・本番

写真はサマーミューザ 2009 の総合プログラムより。
今年の神奈川フィルのページで取り上げられたのは、主席トロンボーン奏者の 倉田 寛 ( くらた ひろし )さん。
「 え? 倉田さんって、こんなに格好良かったっけ? 」
いつも如何にニヘドンが石田〜リンしかガン見していないか分かろうと言うものです。
コンサートの前後に倉田さんの写真ばかり眺めていた為、隣のページには全く目もくれませんでした。
演奏会の後、急遽「 ドラクエの女王 」と秘密会談を行なう事になりました。
会談の席上、ドラクエの女王が言いました。
「 写真、見ましたか?
写真が大変な事になっていましたね!
よりによって、1番大事な写真をっ!! 」
「 へ? 何? 何の事かな? 」
「 気が付かなかったんですかあ〜!? 」
「 へ? 」
実はドラクエの女王も同じ神奈フィルの演奏を聞いていたのです。
ドラクエの女王は、不甲斐ないニヘドンを責める様な勢いで、バンっ!! とA8サイズの紙をテーブルの上に出しました。
その紙を手に取って見ると、こんな事が書かれていました。
「 総合プログラム 47ページの神奈川フィルハーモニー管弦楽団の写真が間違っておりました。
お詫びして訂正させていただきます。」
へ? ニヘドンは慌てて総合プログラムを開いてみました。
46ページの倉田さんの写真が、イイ男っ振り全開で笑顔を振りまいています。
おっと、いかん。
又、倉田さんの写真を見てしまいました!!
慌てて視線を右側のページに移すと、
おお! 確かに! 違うオーケストラの写真が載っちゃってます。 あちゃ~。
神奈川フィルのページに載っていた写真は東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団でした。
ではでは、本番のレポ行ってみよう~!
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フェスタサマーミューザ KAWASAKI 2009
日時 : 2009年07月31日(金)
開場 19:30 開演 20:00 終演予定 21:10
会場 : ミューザ川崎シンフォニーホール
指揮 : 金聖響 ( きむ せいきょう )
ソロ・コンサートマスター : 石田泰尚 ( いしだ やすなお )
管弦楽 : 神奈川フィルハーモニー管弦楽団
演目 : オール・バーンスタイン・プログラム
・ 歌劇『 キャンディード 』 序曲
・ 独奏ヴァイオリン、弦楽、ハープと打楽器のためのセレナード
・ ミュージカル『 ウェスト・サイド・ストーリー』からの「 シンフォニック・ダンス 」
プロローグ ~ サムホエア ~ スケルツォ ~ マンボ ~ チャチャ ~ 出会いの場面
~ クール ~ フーガ ~ 闘い ~フィナーレ
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20:00 本番の開始です。 オーケストラの皆さんがステージの上に姿を現します。
全員黒づくめですね。
夏は夏服を着るオケも有るのだから、神奈川フィルもお着替えすれば良いのにね。
指揮者の金聖響さんが登場し、コンサートマスターの石田尚様と握手。
続いて、石田様の隣に座っているアシコンとも握手をしました。
最初の曲はキャンディード序曲です。
奇しくもこの曲、今年の「 子ども定期演奏会 」で東京交響楽団の演奏を聴いていました。
金管の出だしは、東響よりも神奈川フィルの方が遥かに良かったと感じました。
でもヴァイオリンが固いなぁ~。 何であんなに固い、余裕の無い弾き方をしちゃうんだろうか。
フルートのメロディが始まると、ほっ一息つける様に緊張感が取れました。
それまでは息がつけなくて苦しかったよ。
後半はすっかり持ち直して、いつもの神奈川フィルの持ち味が出て来ました。
出だしに固さを感じてしまったのは、ちょっとテンポ速過ぎ? 力み過ぎ?
でもま、曲自体は大好きなので、良しと致しましょう。
いつも二へドンのアドレナリンを出してくれるカンフル剤の曲なんです。うふ。
オーケストラの人々は一旦、はけます。
ガーーーーーーーーー と音がします。
何事かと思ってステージを見ると、
おお! ひな段が下から迫り出して来ました!
二へドンは舞台の場面転換の様子を見るのが大好きです。
短時間に効率良く作業をこなすのはプロフェッショナルの匠の技だよね。
でも、今日のサマーミューザの演奏時間はたったの1時間強。
オーケストラの配置転換にかなり時間がかかるので、ちょっとやきもきしてしまいました。
さあ、セッティングが漸く終わり、またオーケストラの団員達が席に戻って来ました。
次の曲は「 セレナーデ 」です。
リハーサルの時は、団員達は私服でしたが、さすがに本番は皆、黒で統一しています。
ソロ・コンマスの石田様は黒いズボンに、シルバーのオーバーブラウスです。
指揮者の金聖響さんと一緒に登場しました。
第1楽章
ほらほらほらほら! 石田様のヴァイオリン・ソロがホールいっぱいに響き渡ります。
リハーサルの時よりも更に美しさがアップしています。
石田様って、( まあ他のミュージシャンも皆そうなんだろうけれど )客席のお客さんの数が
多ければ多い程、それに比例してヴァイオリンの音の美しさも増す様な・・・・・・。
するってぇと、石田様の美しいヴァイオリンの音は、私達が作っているって云う事なのね。きゅん。
しかしこの「 セレナーデ 」という曲は、神奈川フィルの演奏にピッタリです。
各楽器の音の咬み合わせも、ジグゾーパズルの様にぴったりと嵌まり込んでいます。
二へドンは日本のオーケストラの管楽器の音がイマイチ満足出来ないと思う事が多いのですが、
今日みたいに安定感が有ると、音がフガフガ言わないから良いね!
石田様がオーケストラ全体を引っ張ってるって感じが見えて、石田様、頼もしい~!!
石田~リン、二へドンの事もリードして~!!
楽章と楽章の合間に、石田様が調弦をします。
そして第2楽章が始まりました。
静かな抑え目の弦楽器チームの旋律に、石田様のヴァイオリン劇的な彩りを添えて来ます。
最初から最後まで、石田様のヴァイオリンがしんみりと聴かせてくれます。
季節は真夏のはずなのに、石田様のしっとりとしたヴァイオリンの美音は、
乙女の軽いため息が似合う深まり行く秋の空気を感じさせます。 はあー。
第3楽章
第2楽章とはガラッと趣きを変えて、緊張感溢れる小刻みな弓使いの弦楽器がスリリング。
しかし石田様は存在感の有るヴァイオリニストだよねえ。
彼のヴァイオリンの音には誰も逆らえないでしょう。
熱演で暑いのでしょうね。 石田様は左袖で、額を軽く押さえました。
第4楽章
哀愁たっぷりの、弦の緩やかな漣の上を、石田丸の舟が滑らかに滑り出して行きます。
石田様が着ているシルバーのシャツと同じ色調の銀色の満月が天空に浮かんでいる
情景が目に見えるようです。
石田様が両膝を曲げて、p ( ピアノ )の弱い音で密やかな音を出した時、
二へドンはまたもや石田様に恋に落ちました。
これで何百回目でしょうか、石田様のヴァイオリンの音に恋をするのは。
石田様って本当に罪作りなお方だよね~。
石田様の演奏が少しお休みに入ります。
弦楽器チームの音のうねりが一際大きくなったかと思うと、再び石田様のソロへと移行します。
石田様のヴァイオリンの音は、心を穏やかにさせる作用と、心を掻き毟る作用の
相反する作用の2つを同時に引き起こす得も言われぬ音色。
これがファンには堪らないのです。
ファンでなくとも、こういう演奏を聞かせられたらググっと来ちゃうでしょ。
長ーい音がずっと続いて、狂おしい静寂の彼方の世界へと連れて行かれる。
ため息の世界で、ふと我に返ると、それは曲の終わりだった。
真夏の夜の夢がミューザの中で存在した瞬間。
第5楽章
二へドンは、この楽章を聞くといつも必ず思うのは、
「 この曲はアメリカの曲と言うよりも、社会主義時代の東欧の香りがプンプンとするなあ。」
と言う事。
石田様の迫真のソロ演奏と、チェロの掛け合いが堪らなく説得力が有ります。
どうも二へドンは今や存在しない東欧の社会主義のイメージを引き摺っているので、
石田様の熱演から、壊されたベルリンの壁から濛々と埃が舞い上がる情景が浮かんじゃいました。
鐘の音が、ほら、新しい夜明けを感じさせてくれるじゃないですか。
石田様は、ソロ・リサイタルの時と違って彼の意識は客席よりも背後のオーケストラの方に向いている
様に感じました。
それだけ集中しなければ演奏しきれない難曲だと思いました。
石田様は、ソロが小休止の時に左手で襟元を肌から引き剥がす様にして、方で浅い呼吸をして
いました。
しかし!! 石田様のハイライトが、これで終わった訳では有りません。
超絶技巧のクライマックスは、この後に来るのです。
はあはあはあはあ。 す・・・・・素晴らしかった。 とにかく石田様が素晴らしかった・・・・・・・・。
曲が終わると、石田様と金聖響さんが握手をします。 その後、コンマスと握手。
石田様は左手を後ろ手に客席中央にお辞儀をしました。
金聖響さんと石田様が退場しますが、拍手は鳴り止みません。
オーケストラのメンバーも退場して行きます。
楽器の配置転換をしている間に、金聖響さんのトークタイムが始まりました。
「 えー、暑いですねー。今日はちょっとマシですけど。 昨日は大変でしたね。
今日は、ほんとは喋る予定は無いんですが、チェンジに時間掛かるんで、
何の話しようかと思いまして・・・・・・・。 」 客席からクスクス笑い。
ステージで配置転換の作業をしているスタッフ達に向かって 「 早くしてやー。」。
「 後でソリストの石田君にインタビューしようと思ってるんやけど、
『 セレナーデ 』 という曲が難しい曲でして、リハーサルにこの曲だけに
1時間みっちり練習しまして。
先程400人位のお客さんがリハーサルにお付き合い頂きまして。
ハープの音が小さいのに何とかならないかと、台の上に上げたり下ろしたり。
1954年に書かれた難解な曲で、かなりシリアスなディスカッションが有りました。
僕はこの曲、3回演った事有って、1回目は心臓飛び出した。
変拍子の曲で、3拍子、4拍子、5拍子がバラバラに来るんですね。
ただ聞いている方はスムーズに聞けるんでしょう。
オケの人達が『 え? これそうなっているの? 』 と、ビックリした。
マンネリ化したオケには良い刺激剤になったんかな?
そろそろ石田君に出て来てもらおうかな? 」
石田様はタキシードを着て登場です。
金聖響 「 セレナード難しかった? 」
石田様 「 まあ、楽しかったです。」
金聖響 「 今回はこの曲初めて弾いたの? 」
石田様 「 そうですね。」
金聖響 「 初めて! 凄いね。練習にはどの位時間掛けるんですか?
ソロ・リサイタルとか多くて忙しいでしょ? 」
石田様 「 いや、まあ、触われました。 ちょっとずつ。 」
金聖響 「 根詰めて? 」
石田様 「 2~3週間位前に集中して練習しました。 」
金聖響 「 4月から僕、神奈川フィルの常任指揮者になったんです。
僕ら仲いいんですよ、本当に。
わざと仲良くしようって言うんじゃなく、12年前、新星交響楽団で最初に振らせてもらった
時に、石田君はアシスタント・コンサートマスターの席に座ってらしたんです。
その頃からの付き合いです。
どこかで誤解された方がいらっしゃったんで、一応言っておきますね。 」
そして最後の曲は、ミュージカル『 ウェスト・サイド・ストーリー 』 からの「 シンフォニック・ダンス 」です。
今度は石田様はコンマス席に座ります。
プロローグ - オーケストラの団員達が指パッチンを演奏(?)します。
こういうのって格好良くていいですよね。
でも、より良い指パッチンの音が出る様に練習とかするのでしょうか?
あー、石田様のヴァイオリンの音が真っ先に飛び出して来ます。
今日は石田様のソロの音色をたっぷりたっぷり聞かせてもらったのですが、
オーケストラに入っても、最高の石田様です!!
Somewhere - これってサムホエアってカタカナ表記にすると変ですよ。(笑)
ヴァイオリンのソロとヴィオラのソロが美しい。
美しい音の漣のしぶきを被って、二へドンの両膝からザワザワザワザワ~。
スケルツオ - レガートな部分、ピツィカート、指パッチンと、色々なお楽しみがちょっとずつ交互に現れます。
マンボ - 石田様が超・格好いい~!
演奏の合間にヴァイオリンの糸巻きの部分をクイっと上に上げちゃう所とか、最高~!
石田様の弓を持つ右手の甲が格好良い~!
団員達による「 マンボ! 」コールも、響きが美しかったわ。
臨時記号のデフォルメの付け方も神技やんす。
二へドンはもう大興奮状態。
昔、昔、その昔、ロンドンで「 ウェスト・サイド・ストーリー 」の生ミュージカルを見た時よりも興奮!
石田様は椅子から腰を上げての大熱演。
金聖響さんの指揮もハイテンション。
うっひょー。 こんなハイパーテンションで「 いけいけ 」オケな神奈フィルを聴くのは初めてじゃん。
チャチャ - 石田様は下を向いて眼鏡の下に指を入れます。 きっと汗だくなのでしょうね。
演奏家達が汗だくでも、神奈フィルの音からは爽やかな風が吹いて来ます。
ピツィカートの高音が何とも清流の清清しさを感じさせます。
ファースト・ヴァイオリンの音の透明感にポワーン。。。。。。。
出会いの場面 - ドラムのリズムが良いんだよね~。
クール - くは~。 オーケストラの音もキレが有って、凄い迫力。
フーガ - もうずっぽりと「 ウェスト・サイド・ストーリー 」の世界に嵌りこみました。
また久し振りにミュージカル見たくなっちゃったな。
闘い - 二へドンの場合、「 ウェスト・サイド・ストーリー 」ならぬ、
「 ウエスト・サイズ・オーバー 」との闘いなのよねー。 ダイエットもしなくちゃ。(汗)
暫くオーケストラからは、何の音もせず、沈黙の時間が流れました。
そしてフィナーレです。 フルートのソロが明るく清清しい空気を呼び込んでくれました。
いやー、今年のサマーミューザも神奈川フィルは聞かせてくれました!!
演奏が終わり、オーケストラのメンバー達が立ち上がると、あれ? サックスの人が松原孝政さんに見えた。
あれは、どなただったのでしょうか?
金聖響さんは、ステージの上から客席の中央に向かって深々とお辞儀をして、そのまま動きません。
いや~、聖響さん、今日もいい仕事をしてくれたね~。
ふと時計を見ると時刻は21:30。
うわ~お、皆さん、お疲れ様でした。
素晴らしい「 真夏の夜の夢のひと時 」をありがとうございました。
***** 「 サマーミューザ 2009 〜 神奈フィル・本番 」 ・ 完 ************
2009年07月25日の記事 「 ラ・ムジカ・デル・モンド 」の記事が
完成致しました。是非お読み下さい。
http://nihedon.hama1.jp/e115457.html
2009年08月03日
傍聴券を求めて並んでみました。

2009年08月03日(月)
昨日までの神奈川区民ミュージカル公演のお手伝いが終わりました。
気を抜いて朝寝坊なんて出来ませんよ。
今朝は08:00に家を出ました。
朝の通勤ラッシュの電車に乗るのは久し振りです。
横須賀線は、品川駅構内に人の立ち入りが有ったと言う事で、上り列車が6分、下り列車が17分の遅れが出ていました。
が、思った程の寿司詰め状態では有りませんでした。
ホッとしたせいか、今日は新橋駅で下りるのに、品川駅の手前で携帯のメール打ち込みを終了させ、SUICA の存在を確認し、ガラス窓に映った自分の顔をチラっと確認し、( 突然、絶世の美女に変身している事は無かったよ。
相変わらずの絶叫の怪しい女だったよ。
(-o-;) )
準備万瑞整えてしまいました。
品川駅で下りる直前に「 およ、今日の目的地は新橋だったYo! 」と気が付いたのです。
気が付かなかったら、今頃は品川駅周辺を徘徊していたかも!?
新橋駅を下り、霞ヶ関方面を目指します。
今日の記事のタイトルでお分かりの様に、今日はニヘドンは東京地方裁判所に傍聴券をゲットする為に並びに来ました。
え? ニヘドンにはちゃんと被告人席が用意されているって!?
ちょっとちょっと、誰もジョークだと思わないから止めて下さいよ〜!?
何故、突然傍聴券なのか?
今日は巷で話題の裁判員制度が始まって最初の裁判が行われるのです。
ちょっと、と言うより、かなりブロガー魂を刺激されましてね。
恐らくクジで外れるだろうけれど、並ぶだけなら無料だし、人とは違ったブログネタが欲しかったんですよ。
幸い、気温は高いものの曇りがちで炎熱地獄と言う訳では有りません。
風も涼しく感じられます。
09:45 に裁判所合同庁舎に着きました。
裁判所の前の通りにも、向かい側の歩道にも、人が100人単位でひしめいています。
ニヘドンはクラッと、小学校時代に朝礼の時によく味わった倒れる寸前のふわっとした感覚を味わってしまいました。
行列の中に立っていると、周囲の街路樹からわんわんと蝉しぐれが聞こえて来ます。
そこへ上空から報道ヘリが何機も何機もエンジン音を轟かせて来ます。
コンクリの街に反射するヘリ軍団の爆音と、蝉しぐれのアンサンブルは、コンサートホールでは聴けない珍しい音楽です。
すっかり気分はジョン・ケイジになりながら時間を待ちます。
車道に止められた車の前では、裁判員制度に反対する団体が燃えるアジテーション!!
列が進み始め、裁判所合同庁舎の正面入り口の右側で2人の係員が整理券を配ります。
ニヘドンが整理券を受け取ったのは、10:30丁度でした。
ニヘドンの整理券番号は 000916。
整理券の写真を撮ろうとした瞬間に、人員整理のおじさんに
「 写真を撮ったんですか? 」と質問されちゃいました。
「 いいえ、撮ってません。」と睨みつけて差し上げたら( だって本当だもーん。)それ以上の追求は有りませんでした。
でもこれも変なんですよ。
確かに、正門横には、「 裁判所構内での写真撮影は禁止 」って看板が出てます。
じゃあ、裁判所の門の外に出て撮ればいいのかって事になりますよね。
事実、他の人は整理券の携帯写メに成功したけどお咎め無しだったし…。
写真が駄目なら直接入力しちゃうもーん。
ニヘドンの記憶力を舐めんなよ〜。
1.本日の抽せんは、パソコンを使用して行います。
なお、整理券交付締切は11時00分です。
2.当せん番号は、抽選終了後準備できしだい、各所に設置されたボードに掲示します。
3.当せんの整理券をお持ちの方は、13時20分までに、104号法廷廊下に集合してください。
傍聴券と引き換えます。
4.はずれの整理券は、お手数でもお近くの整理券回収箱に入れてください。
東京地方裁判所刑事部
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整理券をゲットしても、抽選が終了するまでは合同庁舎の建物の脇に並ばされます。
行列の前部の人々は、屋根の有る所にいられますが、行列の後部の人々は青空を見詰めて哲学出来ます。
五月蝿い程に音に満ちた空間です。
ヘリのエンジン音は止みません。
初めての裁判員が参加する裁判ですから歴史的なチャンスを逃したくないのでしょう。
蝉しぐれも止みません。
蝉達が地上に出てから与えられる時間は1週間だけなんですから、最良の伴侶を見つけるまでは鳴き続けるでしょう。
裁判員制度反対を声高に訴えている団体の声も止みません。
日本では一応、言論の自由が有る事になっているらしいので、主張したい事を主張するのも、また人生の醍醐味。
さらに、新たな音が加わり始めました。
パタパタパタパタ…。
カサカサカサカサ…。
「 ん? 」
あ〜。暑さが辛抱出来なくなった人々が手に持った整理券や他の雑誌で扇ぎ始めたのです。
この世の中は、実に様々な音に満ちています。
では、臭い的にはどうかと言うと、ここ、霞ヶ関では臭いは感じられません。
生活感が無いと言うか。
建物の壁の石は冷んやりと冷たく、空気をも冷やしているようです。
場所に人間の念が籠もるのであれば、裁判所は、無念な思い、喪失感、正義への絶望、関係者のすすり泣き……様々な負の情念を吸い込んでいる筈なのに、全く何の感情の残しも感じられません。
お葬式の後に行く焼き場の建物みたいです。
焼き場は人間が人間としての姿と決別する場所なのに無機質な位に感情を表さない。
11:00 前に係員が「 間もなく抽選を開始しますので、もう暫くお待ち下さい!」と随所に声を掛けて行きました。
当選番号の掲示は、白い紙に番号を拡大コピーされたものが張り出されます。
裁判所構内に押し込められた2,000人強の人々が、今度は回れ右をさせられて、列のお尻から外に出ていきながら当選番号をチェックする仕組みです。
つまり、早く外に出たい人は、受付締め切り時間ギリギリに入った方が良いと言う摩訶不思議な現象が起こります。
何だかなあ…。
抽選はPCでって、だったら結果発表も各自の携帯かノートPCに知らせてくれれば?
傍聴券を求めて長い列が出来そうな日は予め予想出来るのだから、そう言う日は歩道にオープンカフェでも営業したら、お客は座ってお茶も飲めるし、報道陣だって一休み出来るし、経済効果有ると思うんだけどなあ…。
ニヘドンは毎日町歩きをしていて、ビジネスチャンスが見逃されている事に驚きを禁じ得ません。
失業者の皆さん、一攫千金にはならないかもしれませんが、小回りの利く人なら、あっちこっちでビジネスチャンスは転がっていますよー!!
フリマに興じる主婦の方がよっぽど起業家魂を持っていると思うなあ…。
掲示板を見ました。
ニヘドンの番号は
ハ・ズ・レ!!
ふふふ。
当選番号の最後は 2208 だったから、ざっと計算すると競争率40倍だった訳ね。
生まれて初めての「 傍聴券を求めて長い列が出来ました。」の一員になりました。
TV カメラに数台、ニヘドン周辺を舐められたから、もしかしたらニヘドンがどこかの番組で写っちゃったかもしれません。
残念ながらインタビューはしてもらえませんでした。
車道側に立っちゃったから。
これからインタビューされ易いように歩道側に立とうっと!!
以上、霞ヶ関の東京地裁前からレポートでした!
Posted by ニヘドン at
14:50
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