2009年07月25日

ラ・ムジカ・デル・モンド

大阪国際室内楽フェスタ・予選

B - 9
Entry # 649
グループ名 : ラ・ムジカ・デル・モンド
参加国  : イギリス
メンバー : イロナ・ヴェセロヴスカ / バロック・フルート
アナ・バナシュキエヴィッチ / バロック・ヴァイオリン
土井 聡子 ( どい さとこ ) / チェンバロ
プロフィール : 2005年ロンドンのロイヤル・カレッジ・オブ・ミュージックにて結成。
グループ名は“ 世界の音楽 ”という意味で、このトリオの国際的な多様性を表している。
フロリレジウムの芸術監督であるアシュレイ・ソロモンに師事。
ナショナル・ギャラリーやヴィクトリア&アルバート美術館などロンドンの会場で多数コンサートを行っており、2006年にはフォサット賞を受賞している。
また、イタリアのロヴェレートで行われた第11回ボンポルテ古楽コンクールに参加。

予選演奏曲目 : J.S.バッハ / トリオ・ソナタ ト長調 BWV1038
   D.カステッロ / ソナタ 第4番
   G.P.テレマン / ソナタ ト長調 ソアーヴェ・マ・ノン・アダージョ
                 ヴィヴァーチェ
                 ラルゴ
                 アレグロ

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

バロック・フルートのイロナ嬢は、赤いタンクトップに黒いロングスカート。
チェンバロの聡子嬢はグレーのタンクトップに黒いロングスカート。
バロック・ヴァイオリンのアナ嬢は白いタンクトップに黒いロングスカートです。
若い女性の3人組。しかもその内の2人は金髪で、麗しいですねー。
最初の曲はJ.S.バッハの「 トリオ・ソナタ 」です。
第1楽章
まあ〜、これはまた優雅です。
音が余り遠くまで反響せず、演奏者の周囲で音が溜まっていく感じ。
第2楽章
トリオとしての演奏はパーフェクトです!
誰が突出するでもなく、3つの楽器が必然として、そこに存在しています。
この大人っぽい音楽性は、日本の若いお嬢さん演奏家には、余り感じられないかもです。
第3楽章
もの悲しいゆったりとした雰囲気に満ちています。
第4楽章
軽やかな曲で楽しいのですが、あっという間に終わってしまう短い曲。
もっと聞いていたかったな。

このBWV1038のトリオ・ソナタは、音楽学者ジーゲレが偽作と言った曰く付きの作品。
どうやら、バッハ父さんが息子に作曲を教える時に課題を与え、それに応じて息子が
作ったらしい。 でも全く赤の他人の偽作じゃないから、いいじゃんね?
因みにベーレンライター版の楽譜は、J.S.を取っちゃって、「 バッハ作 」として出版。
うんうん。 父ちゃんでも息子でも、バッハにゃ違いないわい。( 笑 )

2曲目はD.カステッロの 「 ソナタ 第4番 」です。
第1楽章
カステッロの曲は、日本国内の演奏会では余り頻繁に取り上げられる事は無いのですが、ニヘドンの心に染み込んで馴染みまくっている大好きな作曲家です。
17世紀前半に活躍した人なんですが、時代は古いのに、彼の音楽は21世紀の今聞くと妙に新しい。
ニヘドン、イチ押しの作曲家さん。
是非皆さんも1度は聞いてみてね。
あとニヘドンはスカルラッティもお気に入り。
さて、ニヘドンの好きなカステッロを若き美女達3人が目の前で演奏してくれるなんて至福の極み。ぽわ〜ん。
第2楽章
フルートのソロ・パート、ヴァイオリンのソロ・パートが、それぞれ美しく響きます。
第3楽章
  フルート、ヴァイオリン、チェンバロの3つの音が美しくハーモニーを奏で、
  夢の様な余韻の中で曲が終了します。


3曲目はG.P.テレマンの「 ソナタ 」です。

Ⅰ. ソアーヴェ・マ・ノン・アダージョ
   フルートとヴァイオリンの掛け合いが、哀愁を漂わせながら素敵な雰囲気。
   バロックの曲は、一見、楽譜の音符が単調なだけに、どういう風にハイライト部分を
   作って行くのかが、二へドンがヴァイオリンを弾く上での課題なのです。
   彼らの演奏はとても参考になりました。
Ⅱ. ヴィヴァーチェ
   音楽の園に居る様な、幸福感に満ち溢れた演奏です。
   正に彼女達はミューズだなと思いました。
Ⅲ. ラルゴ
Ⅳ. アレグロ

100点満点中79点。

************************************

[ ご参考 ]
・ バロック時代の作曲家の中では、ヘンデルとバッハが突出した人気を誇るので、
  G.P.テレマンは両大家の影に隠れちゃっていますね。
  テレマンの伝記も図書館で見掛けた事が有りません。
  テレマンがどんな感じの人物だったのか、とても簡潔に解説しているサイトを見つけました。
  「 リコーダーJP アラカルト 」 の中の記事 「 家庭音楽の大家 テレマン 」です。
  一読の価値有りです。
  http://www.recorder.jp/alacarte/L005.htm

・ ラ・ムジカ・デル・モンドの中でも チェンバロが大活躍していました。
  2009年のラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンでもチェンバロを始めとする古楽器が
  クローズアップされていました。
  最近の二へドンは、凄く古楽器に心惹かれています。
  今まで二へドンは知らなかったのですが、古楽器コンクールというのが行われているのですね。
  「 第24回 古楽コンクール ( 山梨 ) 」
  2010年05月01日(土) 予選
  2010年05月02日(日) 本選
  会場 : 山梨県立県民文化ホール 小ホール
  料金 : 入場無料
  時間 : 15:00 入賞記念演奏会
        17:00 表彰式
  
  行きたいですねー。 でもラ・フォル・ジュルネの開催日程と被るんですねー。
  困りましたねー。 悩みますねー。

***** 「 ラ・ムジカ・デル・モンド 」 ・ 完 ***********


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Posted by ニヘドン at 08:45│Comments(0)コンサート
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