2009年05月04日
誰からも愛されない男
2009年05月04日(月・祝)
「 誰からも愛されない男 」を見ました。( 映画ではありません。そういう生物です。)
可哀想な男なんですが、同情なんかしません。
あの年齢であの情けなさはムシズが走ります。
今日はその「 誰からも愛されない男 」について書こうと思います。
場所はラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン( LFJ )が開催されている東京国際フォーラムです。
はい。ニヘドンはまた今日もLFJ に来てしまいました。
昨年を上回る規模の人々が無料イベントに押し掛けました。
読みが甘かったニヘドンは、05月03日(日)の14:30 から上映されるタルコフスキー監督の「 鏡 」に入場する事が出来ませんでした。
並んだのに、目の前で打ち切られてしまったのです。
そこで05月04日(月)にリベンジします。
失敗しました。
また、ニヘドンの予想を遥かに上回る人々が押し寄せていました。
2日連続のフラれまくりにショックで寝込みそうでした。
そこで19:00から上映される ベルイマン監督の 「 サラバンド 」は、17:30 から並び始めました。
この時はまだ10名位しか並んでいませんでした。
列は「 蛇 」状にウネウネと並ばされました。
ニヘドンの横に立ったおば様が、お手洗いに行くと言いました。
「 荷物置いて行っちゃって大丈夫かしら?」
そこでニヘドンは言いました。
「 大丈夫ですよ。私が見ててあげますから。」
こう言う時にはお互い様じゃないですか。
特に1人で来ている人なんか、荷物番を頼める人がいないのですから、周囲の人達で協力するのが当たり前じゃないですか。
「 それじゃあ、お願いします。」
おば様は床に紙袋を置くと、その場を離れました。
そこへ次の男が並びました。
男は身長178センチ程。
ややデブ目のがっちりした体型の持ち主です。
黒い皮ジャンに、黒いズボン。
むさい程の顎ひげを密に生やし、黒い野球帽を被っています。
( 後でニヘドンが目撃した所によると、この男、帽子を取ったら、てっぺん禿げでした。)
この男、床の紙袋を無視して、前の人にぴったりくっ付く様に立ちました。
ニヘドンはビックリしました。
ニヘドンが「 大丈夫ですよ。見てますから。」と言った張本人ですから、看過する訳には行きません。
ニヘドンの後ろに立っていたお婆ちゃんが、気を利かせて
「 すみません。そこは1人いますから、1人分空けておいて下さいな。」と言いました。
普通ね、そう言われたら1歩下がるでしょ。
その男は動きません。
ニヘドンは置いてある紙袋を持ち上げて、男の方に近づけて置き直しました。
「 ほら、荷物置いてありますから。」
男は動きません。
男は信じられない台詞を吐きました。
「 誰もいない。」
!? だって普通日本では、荷物が置いてある = 誰かが席を取っている。 って暗黙の了解ですよね?
ニヘドンや、周囲のマダム達は、顔を見合わせて困り顔をしてみせました。
少なくとも、ニヘドンと顔を合わせたマダム達5人は、男の 「 分からんちん 」振りに閉口しています。
たまたま会場整理の背広スタッフが近くに来たので、マダムの1人がSOS を出しました。「 ここにいた人がお手洗いに行っているのに、この人が分かってくれないのよ。」
するとスタッフは逃げました。
「 いえ、私は直接聞いておりませんから、それはお客様で交渉なさって下さい。」
男は、スタッフが逃げたのを良い事に、テコでも動きません。
しかも、それだけでは済まなかったのです。
しばらくすると、男は黙って紙袋を遠くに放り投げてしまいました。
この暴挙はもう許せません。
二へドンは即座に紙袋を拾いに行くと、再び男の前に置きました。
「 トイレにしては長過ぎる。」 男はほざきました。
周囲のマダム達が聞こえよがしに言いました。
「 女性トイレはいつも混んでいるからね。」
「 そうそう。いつ行っても混んでいるわよね。」
「 ホールDの横にトイレが無いなんてオカシイわよね。」
でも、男には通用しません。
男の前に、持参のミニ・チェアに座っていたお姉さんが、黙って紙袋の後ろに移動しました。
必然的に男は順番が1つ前になりました。
これでもう文句は無いだろう、と云う訳です。
移動してくれたお姉さんが1番大人です。
四の五の言わずに黙って移動する所が超・大人で格好良いです。
それに比べてあの男と来たら・・・・・・・・・( 怒 )!
大体ね。 人間1人の位置関係で、入場出来るか出来ないかって云う瀬戸際のポジションなら、
ゴネても100歩譲って許してあげましょう。
でも、先頭から20番以内のポジションで、1つ順番が先になったからって、それが一体何?
座席は200席は有るんですよ。 200番になるか201番でアウトになるかっていう話では全然
無いのですよ。
立派な身体をした40代の男の見せる態度かな?
男のケツの穴の小ささに、もうハラワタ煮え繰り返りそうでした。
二へドンの後ろのお婆さんが、二へドンにそっと顔を寄せると、男の見っとも無さを囁きました。
言われて当然です。 誰がどう考えたって、男の方がオカシイです。
で、大人気無い男は、自分の順番が1つ前に行ったからと言って、移動してくれた女性にお礼を
言う訳がありません。 それどころか、二へドンをじーっと睨みつけて立っています。
もちろん二へドンは相手になんかしません。
でも男の睨み攻撃は、18:45の開場時間まで、65分続きました。
二へドンは思いました。 この男は誰からも愛されていない。
だから、他人に対してこんな態度を取るんだ・・・・・・・・・・・。
彼女にフラれたなんて、生易しいものではないだろう。
妻が男の親友と駆け落ちしたとか、そういう境遇なのかもしれない。
実は妻と親友の関係は結婚前から続いていたのかもしれない。
実の母親に捨てられた境遇の持ち主なのかもしれない。
誰からも愛されない男・・・・・・・・・・。
袖振り合うも他生の縁の、一緒に並んでいる人たちからも嫌われた男。
他人に対して、そんな態度を取っていると、この男に好感を持つ人間なん居ないだろう。
二へドンは、男という生き物は、実利の無い所ですら、見栄を張る人種だと思っていたので、
見栄も体面もへったくれも無い、この男の3歳児以下の態度にビックリしてしまいました。
心の中では「 このクソ婆あ! 」 と思っていても、自分が他人に対してええ格好しいの為に
「 あ、どうぞ。 」 と心にも無い台詞を吐いて、自分が1歩退いて見せるのが普通の男だと
思っていたのです。
くそー、あのてっぺん禿げめ。 よくも二へドンの男に対する幻想を打ち砕いてくれたな!
見た映画 「 サラバンド 」は、離婚した妻と約30年振りに会った老人と、
不仲の息子、父親に人生を束縛されている孫娘の、それぞれの人間関係の葛藤を描いた作品です。
老人も孤独だし、息子も妻を亡くし立ち直れていない。
「 誰からも愛されない男 」が、こういう人間の孤独を描いた映画を見て何を感じるのでしょうか?
でも怪我の功名で、周囲のマダム達とすっかり仲良くなってしまって、色々お話をして楽しく時間を
過ごす事が出来ました。
コミュニケーション能力の無い男なんて無視です! 無視!
案外、ああいう男が学校の教師だったりするのだろうねえ。
恥ずかしいよ。 誰からも愛されない男め!!
***** 「 誰からも愛されない男 」 ・ 完 *******************
「 誰からも愛されない男 」を見ました。( 映画ではありません。そういう生物です。)
可哀想な男なんですが、同情なんかしません。
あの年齢であの情けなさはムシズが走ります。
今日はその「 誰からも愛されない男 」について書こうと思います。
場所はラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン( LFJ )が開催されている東京国際フォーラムです。
はい。ニヘドンはまた今日もLFJ に来てしまいました。
昨年を上回る規模の人々が無料イベントに押し掛けました。
読みが甘かったニヘドンは、05月03日(日)の14:30 から上映されるタルコフスキー監督の「 鏡 」に入場する事が出来ませんでした。
並んだのに、目の前で打ち切られてしまったのです。
そこで05月04日(月)にリベンジします。
失敗しました。
また、ニヘドンの予想を遥かに上回る人々が押し寄せていました。
2日連続のフラれまくりにショックで寝込みそうでした。
そこで19:00から上映される ベルイマン監督の 「 サラバンド 」は、17:30 から並び始めました。
この時はまだ10名位しか並んでいませんでした。
列は「 蛇 」状にウネウネと並ばされました。
ニヘドンの横に立ったおば様が、お手洗いに行くと言いました。
「 荷物置いて行っちゃって大丈夫かしら?」
そこでニヘドンは言いました。
「 大丈夫ですよ。私が見ててあげますから。」
こう言う時にはお互い様じゃないですか。
特に1人で来ている人なんか、荷物番を頼める人がいないのですから、周囲の人達で協力するのが当たり前じゃないですか。
「 それじゃあ、お願いします。」
おば様は床に紙袋を置くと、その場を離れました。
そこへ次の男が並びました。
男は身長178センチ程。
ややデブ目のがっちりした体型の持ち主です。
黒い皮ジャンに、黒いズボン。
むさい程の顎ひげを密に生やし、黒い野球帽を被っています。
( 後でニヘドンが目撃した所によると、この男、帽子を取ったら、てっぺん禿げでした。)
この男、床の紙袋を無視して、前の人にぴったりくっ付く様に立ちました。
ニヘドンはビックリしました。
ニヘドンが「 大丈夫ですよ。見てますから。」と言った張本人ですから、看過する訳には行きません。
ニヘドンの後ろに立っていたお婆ちゃんが、気を利かせて
「 すみません。そこは1人いますから、1人分空けておいて下さいな。」と言いました。
普通ね、そう言われたら1歩下がるでしょ。
その男は動きません。
ニヘドンは置いてある紙袋を持ち上げて、男の方に近づけて置き直しました。
「 ほら、荷物置いてありますから。」
男は動きません。
男は信じられない台詞を吐きました。
「 誰もいない。」
!? だって普通日本では、荷物が置いてある = 誰かが席を取っている。 って暗黙の了解ですよね?
ニヘドンや、周囲のマダム達は、顔を見合わせて困り顔をしてみせました。
少なくとも、ニヘドンと顔を合わせたマダム達5人は、男の 「 分からんちん 」振りに閉口しています。
たまたま会場整理の背広スタッフが近くに来たので、マダムの1人がSOS を出しました。「 ここにいた人がお手洗いに行っているのに、この人が分かってくれないのよ。」
するとスタッフは逃げました。
「 いえ、私は直接聞いておりませんから、それはお客様で交渉なさって下さい。」
男は、スタッフが逃げたのを良い事に、テコでも動きません。
しかも、それだけでは済まなかったのです。
しばらくすると、男は黙って紙袋を遠くに放り投げてしまいました。
この暴挙はもう許せません。
二へドンは即座に紙袋を拾いに行くと、再び男の前に置きました。
「 トイレにしては長過ぎる。」 男はほざきました。
周囲のマダム達が聞こえよがしに言いました。
「 女性トイレはいつも混んでいるからね。」
「 そうそう。いつ行っても混んでいるわよね。」
「 ホールDの横にトイレが無いなんてオカシイわよね。」
でも、男には通用しません。
男の前に、持参のミニ・チェアに座っていたお姉さんが、黙って紙袋の後ろに移動しました。
必然的に男は順番が1つ前になりました。
これでもう文句は無いだろう、と云う訳です。
移動してくれたお姉さんが1番大人です。
四の五の言わずに黙って移動する所が超・大人で格好良いです。
それに比べてあの男と来たら・・・・・・・・・( 怒 )!
大体ね。 人間1人の位置関係で、入場出来るか出来ないかって云う瀬戸際のポジションなら、
ゴネても100歩譲って許してあげましょう。
でも、先頭から20番以内のポジションで、1つ順番が先になったからって、それが一体何?
座席は200席は有るんですよ。 200番になるか201番でアウトになるかっていう話では全然
無いのですよ。
立派な身体をした40代の男の見せる態度かな?
男のケツの穴の小ささに、もうハラワタ煮え繰り返りそうでした。
二へドンの後ろのお婆さんが、二へドンにそっと顔を寄せると、男の見っとも無さを囁きました。
言われて当然です。 誰がどう考えたって、男の方がオカシイです。
で、大人気無い男は、自分の順番が1つ前に行ったからと言って、移動してくれた女性にお礼を
言う訳がありません。 それどころか、二へドンをじーっと睨みつけて立っています。
もちろん二へドンは相手になんかしません。
でも男の睨み攻撃は、18:45の開場時間まで、65分続きました。
二へドンは思いました。 この男は誰からも愛されていない。
だから、他人に対してこんな態度を取るんだ・・・・・・・・・・・。
彼女にフラれたなんて、生易しいものではないだろう。
妻が男の親友と駆け落ちしたとか、そういう境遇なのかもしれない。
実は妻と親友の関係は結婚前から続いていたのかもしれない。
実の母親に捨てられた境遇の持ち主なのかもしれない。
誰からも愛されない男・・・・・・・・・・。
袖振り合うも他生の縁の、一緒に並んでいる人たちからも嫌われた男。
他人に対して、そんな態度を取っていると、この男に好感を持つ人間なん居ないだろう。
二へドンは、男という生き物は、実利の無い所ですら、見栄を張る人種だと思っていたので、
見栄も体面もへったくれも無い、この男の3歳児以下の態度にビックリしてしまいました。
心の中では「 このクソ婆あ! 」 と思っていても、自分が他人に対してええ格好しいの為に
「 あ、どうぞ。 」 と心にも無い台詞を吐いて、自分が1歩退いて見せるのが普通の男だと
思っていたのです。
くそー、あのてっぺん禿げめ。 よくも二へドンの男に対する幻想を打ち砕いてくれたな!
見た映画 「 サラバンド 」は、離婚した妻と約30年振りに会った老人と、
不仲の息子、父親に人生を束縛されている孫娘の、それぞれの人間関係の葛藤を描いた作品です。
老人も孤独だし、息子も妻を亡くし立ち直れていない。
「 誰からも愛されない男 」が、こういう人間の孤独を描いた映画を見て何を感じるのでしょうか?
でも怪我の功名で、周囲のマダム達とすっかり仲良くなってしまって、色々お話をして楽しく時間を
過ごす事が出来ました。
コミュニケーション能力の無い男なんて無視です! 無視!
案外、ああいう男が学校の教師だったりするのだろうねえ。
恥ずかしいよ。 誰からも愛されない男め!!
***** 「 誰からも愛されない男 」 ・ 完 *******************
Posted by ニヘドン at 23:21│Comments(0)
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