2007年12月23日
気持ち萎え萎え
今、杉田劇場を出て、磯子駅から本牧行きのバスを待っています。
気持ち萎え萎えです。
今日は息子ちゃんの発表会でした。
息子ちゃんは今回3曲弾きます。
まずは第1部でショパンのポロネーズ簡単バージョン。先月、及川さんがリサイタルを行なった杉田劇場で、簡単バージョンとは言えショパンを弾くなんて、羨ましい! もしかして及川さんの残り香のついた同じピアノだったんでしょうか?
家にあるのはエレクトーンなので、ピアノは鍵盤が重い重いと、こぼしていました。
実は数ヶ月前、隣に住むお婆ちゃんが電子ピアノを買ってくれ、それ以降、ピアノの練習はお婆ちゃんの家でする様になりました。だからこの3ヵ月間、彼の練習を聞いた事が無かったのです。
良かったですよ。音楽家を目指している訳でもない、楽譜もろくに読めない男の子が趣味としてピアノを弾くのなら、上出来の演奏でしたよ。息子ちゃんらしさがよく出てたし、曲想をうまく表現出来てました。ただ弾くだけで精一杯だった君を知っているだけに、ここまで曲を作り上げられる様になった君を誇りに思いますよ。
でも、演奏後、彼が私の席に来て、次の曲のお着替えを手伝えと言うので2人でホワイエへ出ました。
そこで息子ちゃんが
「僕、繰り返しの所で間違えた!」と言って、壁にすがりついてオイオイ泣き出しました! え〜!? 確かに、ちょっとつまづいた感じはあったけど、そんな致命的な間違いじゃないよ。客席の人達は楽譜と照らし合わせて聞いている訳ではないから、もしかしたら気がつかなかったんじゃないの? でも息子ちゃんの気持ちの中では納得がいかないらしい。くるっと振り向くと両方の目から大粒の涙がポロポロながれました。
あ、分かった。君が弾いたのは「ポロポロネーズだね?」と、いつものオヤジ〜な発想が閃いた。でも以前、「マヨネーズ」と口走って千年殺しの目に遭ったので、オヤジ〜ネタをぐっと飲み込む。
遂には息子ちゃん、床に転がって泣き出した。お! 写メ撮っちゃうぞ〜。 赤城山殺人事件に引き続き、杉田劇場殺人事件のブログ小説書いちゃうぞ!
こう言う時、母は頭を悩ませる。 小さい子供なら抱っこして慰めると言う手段があるが、この年頃の男の子を抱っこしようとしたら、蹴り飛ばされるのがオチである。
何か言っても憎まれ口しか返って来ないし。ま、放っておくか。
お着替えを終え、奴にはピアノの譜面立てを取り外ししたり運んだりの裏方仕事があったので、気持ちが切り替わったのでしょうか?
第2部では映画「ゲゲゲの鬼太郎」のテーマソングにもなったウェンツの「 Awaking Emotion 8/5」。
これはリズミカルだし足の動きも複雑で、如何にも「 全力でエレクトーン弾いてます♪」っていう感じをアピールできて、客席も思わず聞いちゃったみたい。母は、この曲もしくじって、大泣きされたらどうしようと脅迫観念に取り付かれながら、ハラハラドキドキしながら聞きました。ある意味心臓ショック療法ですよ。
無事に演奏が終わり、本人も満足したらしく、「僕、機嫌直った!」と現金な態度。
同じ教室に今高校生の男の子のN君がいます。息子ちゃんがヤマハを脱落して、今の先生に拾われた最初の年からニヘドンは彼に目をつけていました。彼も趣味として高校生になってもピアノを続けている素敵な男の子です。学校と部活の合間にピアノを頑張っている、息子を持つ母はあやかりたい良い子です。ルックスは背が高くてスリムで、外山啓介君ですね。ピアノの腕前もなかなか大したもので、今日N君が弾いたのは、
・明日晴れるかな
・ベト 「悲そう」
・バッハ 「平均律2番」
・ショパン「エチュード Op10-5 」です。
息子ちゃんが機嫌良くなったのも、この憧れのN先輩が、「ポロネーズ良かった」って言ってくれたかららしい。
さ、そして第2部25番目の演奏が「トリオ崖っぷち」の 「 You raise Me Up 」です。
ここからは Mixi の方に書いた事と重複するんで マイミクの皆さんごめんなさいよ。
このトリオ、結成発足時から、御難続きだったのです。
まず、エレクトーン担当のしう君が、バスケット・チームのメンバーで、試合中に指を骨折。 ギプスが取れるまで、合わせが
出来ないどころか、本番の出演すら危ぶまれたのです。
因みに、エレクトーン担当のしう君は小6の男の子。 もう1人、ピアノを弾くのはりう君。 中1の男の子。
余りにも若い男の子2人をバックにヴァイオリンを弾けるだなんて・・。
本番の2週間前、しう君が骨折から立ち直り、レッスンに復帰。 この時、りう君としう君が2人で合わせる。
この時、二へドンは、東京カテドラルで、呑気に及川さんの演奏会を楽しんでいたのでありました。
やっと3人の合わせが初めて行われたのが、本番4日前の12月19日(水)。 なかなかどうして、しう君が上手。 りう君の伴奏も、関東大震災後の焼け野原状態の様に悲惨な所から、復興の兆しが見えて来たので、予想以上に良いと思えました。
本当は1時間位みっちり繰り返し、合わせていきたかったのですが、この日もこれから、しう君がバスケの練習に行くと言うので
30分程で切り上げました。
本番の発表会は12:15に開始。 午前中はリハーサルが行われました。
しう君は、この日もバスケの試合の為、リハーサルは出られず、しう君のパートは先生が弾いてくれました。
ホワイエに人影が無かったので、そこで思い切りヴァイオリンの練習。 ヴァイオリンはいくら練習しても、指の着地地点が
1ミリずれると、もう音が台無しだからね。 念には念を入れて・・・・・。
しう君が会場に現われるのは16:00との事。 しう君のソロ、トルコ行進曲はスキップ。
しう君が間に合わなきゃ、先生が代打で出てくれるのですが、でも、しう君が間に合うのかどうか考えてドキドキしてました。
15:30 にしう君登場! おお!救世主の様に見えました!
まずは、しう君のトルコ行進曲を弾いて、先生がクイズコーナーで時間稼ぎをしている間に、一息つきます。
案外短くクイズコーナーが終わってしまい、急き立てられる様に舞台へ。
あ!嫌だ!誰も二へドンの譜面台を出してくれてないじゃん! 袖に引っ込み、譜面台を探す。 げ! 全部一番低い状態に
なってるじゃんよ! 片手にヴァイオリンと弓を持ちながら、譜面台の高さ調節は結構難しいぞ!
モタモタしていたら、先生の中学生の息子さんが、「 持っていきましょうか? 」とアシストしてくれ、やっと演奏態勢に。
先生が指定したヴァイオリンの立ち位置は正面の前の方。 勘弁してよ。 二へドンはピアノの影でこっそりと・・・と思っていたのに。 先生の影アナが入ります。 「 いろいろな楽器をなさっている方に毎回ゲストをお願いしてますが、今回お聞きいただくのはヴァイオリンです。 まだ始めて1年と・・・・・・・ 」 がび~ん。 このアナウンスで、会場の人々は一気に 「 あ、下手くそか 」・・・・・・・ というモードになっちゃいました。
それを感じ取った二へドンは気持ち萎え萎えです。
案の定、最初のヴァイオリンの8小節のソロパートは、練習の方が遥かに良い感じだった。
おまけに、練習ではいい線まで向上したりう君のピアノがボロボロに間違えて、さらに気持ち萎え萎え。
客席の方なんて、1度も見ずに、早々に袖に引っ込みました。
実に嫌な気持ちです。 出ないより出た方が良いに決まっているのですが、本当に嫌な気持ちです。
「 恥ずかしい 」 とか 「 自己嫌悪 」 等と言う気持ちとも又ちょっと違う。
ぐじゃぐじゃな気持ち。
袖でしう君が言いました。 「 僕間違えちゃった!」 ドンマイ、ドンマイ! しう君はまだ小学生だからいいんだよ!
問題はおばさんだよ。
りう君が二へドンに言いました。 「 緊張してただろ。 最初、音がいつもと違ってた。 」
ぎゃび~ん。 そんな冷静にコメントしないで欲しい・・・・・・。
翌日、発表会のビデオを見た りう君にさらに言われた。 「 顔が凄い緊張してたよ。 」
中学生から憐憫の情を持たれる二へドンは、ふて寝しただけでは治らない、もやもやとした表現出来ない不愉快な塊を胸に
数日を過ごした。
練習だ! 練習するしかないだろう! 8割以上の親達がムービー撮ってた。 自分の子供の分だけにしてくれればいいのに。
呪いのDVDが何枚この世に存在するのか・・・・・。
でもこの悪夢の体験のお陰で、家でのヴァイオリンの練習が、とてもリラックスして上手になった様な気がします。
来月には第2ポジションの練習に入る予定。 2008年9月15日には、ヴァイオリンの発表会をみなとみらいホール・小ホールで行います。 今度は成功させなくちゃね! 練習だ! 練習あるのみ~!!
****** 「 気持ち萎え萎え 」 ・ 完 ***************
気持ち萎え萎えです。
今日は息子ちゃんの発表会でした。
息子ちゃんは今回3曲弾きます。
まずは第1部でショパンのポロネーズ簡単バージョン。先月、及川さんがリサイタルを行なった杉田劇場で、簡単バージョンとは言えショパンを弾くなんて、羨ましい! もしかして及川さんの残り香のついた同じピアノだったんでしょうか?
家にあるのはエレクトーンなので、ピアノは鍵盤が重い重いと、こぼしていました。
実は数ヶ月前、隣に住むお婆ちゃんが電子ピアノを買ってくれ、それ以降、ピアノの練習はお婆ちゃんの家でする様になりました。だからこの3ヵ月間、彼の練習を聞いた事が無かったのです。
良かったですよ。音楽家を目指している訳でもない、楽譜もろくに読めない男の子が趣味としてピアノを弾くのなら、上出来の演奏でしたよ。息子ちゃんらしさがよく出てたし、曲想をうまく表現出来てました。ただ弾くだけで精一杯だった君を知っているだけに、ここまで曲を作り上げられる様になった君を誇りに思いますよ。
でも、演奏後、彼が私の席に来て、次の曲のお着替えを手伝えと言うので2人でホワイエへ出ました。
そこで息子ちゃんが
「僕、繰り返しの所で間違えた!」と言って、壁にすがりついてオイオイ泣き出しました! え〜!? 確かに、ちょっとつまづいた感じはあったけど、そんな致命的な間違いじゃないよ。客席の人達は楽譜と照らし合わせて聞いている訳ではないから、もしかしたら気がつかなかったんじゃないの? でも息子ちゃんの気持ちの中では納得がいかないらしい。くるっと振り向くと両方の目から大粒の涙がポロポロながれました。
あ、分かった。君が弾いたのは「ポロポロネーズだね?」と、いつものオヤジ〜な発想が閃いた。でも以前、「マヨネーズ」と口走って千年殺しの目に遭ったので、オヤジ〜ネタをぐっと飲み込む。
遂には息子ちゃん、床に転がって泣き出した。お! 写メ撮っちゃうぞ〜。 赤城山殺人事件に引き続き、杉田劇場殺人事件のブログ小説書いちゃうぞ!
こう言う時、母は頭を悩ませる。 小さい子供なら抱っこして慰めると言う手段があるが、この年頃の男の子を抱っこしようとしたら、蹴り飛ばされるのがオチである。
何か言っても憎まれ口しか返って来ないし。ま、放っておくか。
お着替えを終え、奴にはピアノの譜面立てを取り外ししたり運んだりの裏方仕事があったので、気持ちが切り替わったのでしょうか?
第2部では映画「ゲゲゲの鬼太郎」のテーマソングにもなったウェンツの「 Awaking Emotion 8/5」。
これはリズミカルだし足の動きも複雑で、如何にも「 全力でエレクトーン弾いてます♪」っていう感じをアピールできて、客席も思わず聞いちゃったみたい。母は、この曲もしくじって、大泣きされたらどうしようと脅迫観念に取り付かれながら、ハラハラドキドキしながら聞きました。ある意味心臓ショック療法ですよ。
無事に演奏が終わり、本人も満足したらしく、「僕、機嫌直った!」と現金な態度。
同じ教室に今高校生の男の子のN君がいます。息子ちゃんがヤマハを脱落して、今の先生に拾われた最初の年からニヘドンは彼に目をつけていました。彼も趣味として高校生になってもピアノを続けている素敵な男の子です。学校と部活の合間にピアノを頑張っている、息子を持つ母はあやかりたい良い子です。ルックスは背が高くてスリムで、外山啓介君ですね。ピアノの腕前もなかなか大したもので、今日N君が弾いたのは、
・明日晴れるかな
・ベト 「悲そう」
・バッハ 「平均律2番」
・ショパン「エチュード Op10-5 」です。
息子ちゃんが機嫌良くなったのも、この憧れのN先輩が、「ポロネーズ良かった」って言ってくれたかららしい。
さ、そして第2部25番目の演奏が「トリオ崖っぷち」の 「 You raise Me Up 」です。
ここからは Mixi の方に書いた事と重複するんで マイミクの皆さんごめんなさいよ。
このトリオ、結成発足時から、御難続きだったのです。
まず、エレクトーン担当のしう君が、バスケット・チームのメンバーで、試合中に指を骨折。 ギプスが取れるまで、合わせが
出来ないどころか、本番の出演すら危ぶまれたのです。
因みに、エレクトーン担当のしう君は小6の男の子。 もう1人、ピアノを弾くのはりう君。 中1の男の子。
余りにも若い男の子2人をバックにヴァイオリンを弾けるだなんて・・。
本番の2週間前、しう君が骨折から立ち直り、レッスンに復帰。 この時、りう君としう君が2人で合わせる。
この時、二へドンは、東京カテドラルで、呑気に及川さんの演奏会を楽しんでいたのでありました。
やっと3人の合わせが初めて行われたのが、本番4日前の12月19日(水)。 なかなかどうして、しう君が上手。 りう君の伴奏も、関東大震災後の焼け野原状態の様に悲惨な所から、復興の兆しが見えて来たので、予想以上に良いと思えました。
本当は1時間位みっちり繰り返し、合わせていきたかったのですが、この日もこれから、しう君がバスケの練習に行くと言うので
30分程で切り上げました。
本番の発表会は12:15に開始。 午前中はリハーサルが行われました。
しう君は、この日もバスケの試合の為、リハーサルは出られず、しう君のパートは先生が弾いてくれました。
ホワイエに人影が無かったので、そこで思い切りヴァイオリンの練習。 ヴァイオリンはいくら練習しても、指の着地地点が
1ミリずれると、もう音が台無しだからね。 念には念を入れて・・・・・。
しう君が会場に現われるのは16:00との事。 しう君のソロ、トルコ行進曲はスキップ。
しう君が間に合わなきゃ、先生が代打で出てくれるのですが、でも、しう君が間に合うのかどうか考えてドキドキしてました。
15:30 にしう君登場! おお!救世主の様に見えました!
まずは、しう君のトルコ行進曲を弾いて、先生がクイズコーナーで時間稼ぎをしている間に、一息つきます。
案外短くクイズコーナーが終わってしまい、急き立てられる様に舞台へ。
あ!嫌だ!誰も二へドンの譜面台を出してくれてないじゃん! 袖に引っ込み、譜面台を探す。 げ! 全部一番低い状態に
なってるじゃんよ! 片手にヴァイオリンと弓を持ちながら、譜面台の高さ調節は結構難しいぞ!
モタモタしていたら、先生の中学生の息子さんが、「 持っていきましょうか? 」とアシストしてくれ、やっと演奏態勢に。
先生が指定したヴァイオリンの立ち位置は正面の前の方。 勘弁してよ。 二へドンはピアノの影でこっそりと・・・と思っていたのに。 先生の影アナが入ります。 「 いろいろな楽器をなさっている方に毎回ゲストをお願いしてますが、今回お聞きいただくのはヴァイオリンです。 まだ始めて1年と・・・・・・・ 」 がび~ん。 このアナウンスで、会場の人々は一気に 「 あ、下手くそか 」・・・・・・・ というモードになっちゃいました。
それを感じ取った二へドンは気持ち萎え萎えです。
案の定、最初のヴァイオリンの8小節のソロパートは、練習の方が遥かに良い感じだった。
おまけに、練習ではいい線まで向上したりう君のピアノがボロボロに間違えて、さらに気持ち萎え萎え。
客席の方なんて、1度も見ずに、早々に袖に引っ込みました。
実に嫌な気持ちです。 出ないより出た方が良いに決まっているのですが、本当に嫌な気持ちです。
「 恥ずかしい 」 とか 「 自己嫌悪 」 等と言う気持ちとも又ちょっと違う。
ぐじゃぐじゃな気持ち。
袖でしう君が言いました。 「 僕間違えちゃった!」 ドンマイ、ドンマイ! しう君はまだ小学生だからいいんだよ!
問題はおばさんだよ。
りう君が二へドンに言いました。 「 緊張してただろ。 最初、音がいつもと違ってた。 」
ぎゃび~ん。 そんな冷静にコメントしないで欲しい・・・・・・。
翌日、発表会のビデオを見た りう君にさらに言われた。 「 顔が凄い緊張してたよ。 」
中学生から憐憫の情を持たれる二へドンは、ふて寝しただけでは治らない、もやもやとした表現出来ない不愉快な塊を胸に
数日を過ごした。
練習だ! 練習するしかないだろう! 8割以上の親達がムービー撮ってた。 自分の子供の分だけにしてくれればいいのに。
呪いのDVDが何枚この世に存在するのか・・・・・。
でもこの悪夢の体験のお陰で、家でのヴァイオリンの練習が、とてもリラックスして上手になった様な気がします。
来月には第2ポジションの練習に入る予定。 2008年9月15日には、ヴァイオリンの発表会をみなとみらいホール・小ホールで行います。 今度は成功させなくちゃね! 練習だ! 練習あるのみ~!!
****** 「 気持ち萎え萎え 」 ・ 完 ***************
Posted by ニヘドン at 18:14│Comments(0)
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