2008年12月29日

「 モンテーニュ通りのカフェ 」・ 前半

2008年12月24日(水)

フランス映画「 モンテーニュ通りのカフェ」の感想を、ストーリーをなぞりながら書いていきますね。

「 私は宝石が好き。
やっと見つけた仕事が、ホテル・リッツの掃除係。」

パリの夜景を画面に写し出しながら、おばあちゃんの語る声が聞こえて来る。
画面にはエッフェル塔が写る。
何だか「 花の都・パリ 」にしては、しょぼくれた感じに見えるのは気のせい?

品の良い高齢のマダムの話し相手になっているのが、まだ少女と言っても許される位キュートなジェシカ。
ジェシカ役にはセシール・ド・フランス。
映画のチラシによると、セシール・ド・フランスは
「 フランス版『 ELLE』で読者が選ぶ 『 友達になりたい女優1位 』になった」とか。
ええ〜!? 友達って言うのが、また微妙じゃな〜い?
若い女優さんなんだから、『 恋人 』って言って欲しいんじゃないかな?

まあ、それは置いておいて。
セシール・ド・フランスはツィッギーみたいに( 喩えが古くてスミマセン。他にパッと思い浮かばなかった!)
スリム。
ベリーショートの金髪がピョンピョン跳ねていて、おきゃん。

そんなセシール紛するジェシカは求職中。
おばあちゃんに勇気づけられて、単身パリに職探しに出て来ます。
何軒も断られ、実在のカフェ「 カフェ・ド・テアトル 」にやって来ます。
「 エロいお坊ちゃんみたいな髪型 」のマネージャーに働きたい旨を伝えます。
しかしマネージャー曰わく
「 女は雇っていない。」
何故? と言う問いに
「 慣わしだ。」

ふーん。そうなんですかね?
そう言われてみれば、ニヘドンの乏しい経験では有りますが、パリのカフェではギャルソンは男性ばかりだったような…。
でもそれ、フランスには男女雇用機会均等法みたいな法律は無いんでしょうか?
ボーイッシュな女の子や、佐伯チヅさんみたいなおば様がギャルソンでも格好イイと思うんですけど…。
「 宝塚カフェ 」とか言って、給仕が皆、「 男役 」だったら、ニヘドン毎日通うべ。( 笑 )

さて、ホテルでは、丁度同じ日の同じ時間に劇場での演劇と、大きなオークションが予定されています。
カフェは超満員が予測され、マネージャーはジェシカを雇う事にします。

劇場ではオーケストラのリハーサル風景が繰り広げられます。
わお! 二へドン、こういうの大好き。
映画の中で演奏風景が出て来ると、胸がキュンキュンしてしまいます。
オーケストラをバックにピアノを弾く中年の男はジャン=フランソワ。
アルベール・デュポンテルが演じています。
半袖Tシャツで腕の筋肉モリモリです。
普通、男性ピアニストは本番では半袖でステージに現れる事はまず無いので、
「 へー。 こんな筋肉ムキムキなんだ。。。。。。」 とちょっと驚いてしまいましたよ。

この映画の原題は、「 Fauteuils d'orchestre 」( オーケストラ・シート )なんですよ。
「 モンテーニュ通りのカフェ 」は、ちょっとストーリーの伏線を現わしてないような、
でも日本人には受けるタイトルの様な・・・・・・・。
二へドンとしては、「 オーケストラ 」という言葉を使って欲しかったですけれどね。
ジャン=フランソワのマネージャーが奥さんという、
世にも恐ろしい、ピアニストに取っては逃げ場の無いシチュエーションなのであります!
「 6月はカーネギーホールだわ。」 なんて奥様マネージャーは、
ジャン=フランソワの気持ちも知らないで、自分の夫でもあり、商品(!)でもあるピアニストを
こき使おうとマネージメント業に精を出すのです。
どこの国も同じなんだねえ。 
音楽家は、働かせて何ぼ・・・・・だと思われてしまうのだねえ・・・・・・・・。

一方、舞台の練習をしている女優のカトリーヌ( ヴァレリー・ルメルシエ )のシーンに移ります。
夫役の俳優の台詞 「 裸で歩き回るな。 」
( 一体、何の劇なんだか。)
カトリーヌは、自分のキャリアに満足出来ないでいます。 
もっと大きな仕事がしたいと思うジレンマから現在の劇が納得行かず、元夫の演出家に文句タラタラです。
「 こんな鳥みたいな帽子を被れと? 」 と見る物聞く物、全てがクレームの対象物。

カトリーヌは、カフェ・テアトルにやって来ます。
コンサートとオークションが同じ時刻にあると言うので、カフェは今から大わらわです。
カトリーヌは、TVの昼メロに出演依頼が来ており、1話で30万ユーロと結構な金額のギャラがもらえるのですが、
「 ドラマは降りる。 昼メロが嫌なの。 」 とゴネます。
ジェシカは、カトリーヌに話し掛けます。
「 大ファンなんです。 」
ところが、カフェのマネージャーであるマルセルに叱られてしまいます。
「 客と話すな。 デザートを勧めるのも駄目だ。 」

へえー。 カフェって、客に商品を勧めたらいけないのー?
二へドンが25年前に銀座のマクドナルドでバイトをしていた時は、
「 ご一緒にポテトは如何ですか? 」 って言わないと怒られたよ。
今でも回転寿司のバイトでも、お客に上手に勧められないと、「 あいつは駄目だ。」って言われちゃうんですけど。
パリのカフェ業界は、それでもちゃんと経営が成り立っているのでしょうか?
世界的な不況の風がじわじわと生活を脅かして来た今日この頃、二へドンは、他人事ながら、
一見、殿様商売に見えるパリのカフェの経営方針が大丈夫なのか、心配になって来ちゃいますよー。

ピアニストのジャン=フランソワ・ルフォールが特別室でピアノを練習している所に
ジェシカが出前を届ける。
「 クラシックなんて分からない。」 と言うジェシカに、ジャン=フランソワは
「 きらきら星 」を弾いてみせる。
ジェシカとジャン=フランソワは、「 きらきら光る~」 と一緒に歌う。
ジャン=フランソワは、この曲はモーツァルトの作曲だと教える。
ジャン=フランソワ「 君は若くて歌も歌えるのに、コンサートに行かない。
             君が給仕を辞めると言っても誰も止めない。
             でもピアニストは辞めさせてもらえない。」

カトリーヌがオークション会場にやって来る。
そしてオークションのグランベール氏の所へ行き、カフェで待っている人が居ると伝える。
女優カトリーヌの携帯の着メロは Saturday Night Fever。( 笑 )

ジョギングをするジャン=フランソワ。 東京からの客を待たせておけ、と言い捨てる。
ジャン=フランソワは、息子のフレデリックとの確執が有る。
タクシーの運転手から始めたキャリアの持ち主。
息子のフレデリックは、ヴァレリーが財産を毟り取ると心配している。

ジェシカは1部屋540ユーロの部屋探しをする。
高級店の帽子は1つで504ユーロ。
椅子に忘れられた本を、持ち主のフレデリックに届けるジェシカ。

「 好きな動物。 孔雀。 とてもキレイ。 とてもバカ。」
と、ルフォールが日本語で何度も繰り返す所が、超笑える。
ルフォールは入浴しながらオークションの話をするが、妻は真剣に聞いてくれない。

ジェシカは夜の広場に座り込む。 まだアパートが見つからないんだ。
ジェシカは劇場のピアニストのルフォールの部屋に潜り込んで寝てしまう。
すると管理人が外から鍵を掛けてしまう。
ジェシカは小窓から外に出るが、出口もロックされている。
1つだけ開いていた扉は、屋根の上へ通じていた。
ジェシカはパリの景色を眺めながら、屋根の上へ出る。

癌患者の治療室で治療を受ける男。
彼は「 コンサートを聞きに行きたい。」 と言う。
雨が降り出し、泣きながらカフェを見やる。

ルフォールは、ピアノの周りの聴衆の為にピアノを弾く。
病院で行われたコンサートだった。
掃除人が来て、出口を開ける。

ソピンスキーがマガリと一緒にカフェに来た。
慌てる女優のカトリーヌ。
カトリーヌはマガリ達に話し掛ける。
「 『 タクシー・ドライバー 』は素晴らしい。」
「 マーティン・スコセッシですよね。」

劇場管理人のクローディはカトリーヌのドラマを見てシモーヌ・ボーヴォワール役に考える。

オークションのグランベール氏の彼女のヴァレリーと息子が一緒に居る。
テーブルにジェシカが座って話を聞いている。
息子 「 妻とは別れた。」
実は、この息子は3年前、ヴァレリーと関係が有った。
ヴァレリーが去った後、息子はジェシカに「 聞いてたんだろ? 」と言って、カフェの代金を払おうとする。

****「 モンテーニュ通りのカフェ 」・ 前半 」 ・ 完 *****

後半の記事は、http://cinemamusicgroumet.hama1.jp/e988854.html です。





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Posted by ニヘドン at 23:49│Comments(0)映画
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