2007年05月04日

さようなら 横山ノックさん!

2007年5月3日朝、病気療養中の横山ノックさん( 本名 山田 勇 さん )が永眠しました。
75才でした。1968年に参議院議員に初当選。以来27年に亘り議員を務めました。大阪府知事
も務めましたが、1999年に選挙運動中の車の中で女子大生にわいせつ行為をしたとして、知事を
辞任。執行猶予のついた有罪判決を受け、表舞台から姿を消していました。

何で、横山ノックさんを取り上げたかと言うと、何度か横山ノックさんをお見かけした事があるからです。二へドンが東海道新幹線のグリーン・アテンダントをしていた頃の事です。
今日はグリーン・アテンダントについて、少し書いてみようと思います。

少しお年の方は、日本食堂と言えば、すぐに分かると思います。まだ新幹線や寝台列車に食堂車
が付いていた時代、日本食堂が大半の列車の食堂業務を担当していました。
食堂以外にも、車内販売も担当します。国鉄が民営分割され、日本食堂も担当会社に合わせて
組織変更しました。 JR東海を担当する、J・ダイナーという新しい社名の会社になりました。
東海道新幹線の食堂車も次々に姿を消し、カフェテリアというコンビ二形式のスタイルに変わり、
食堂車のウェイトレスという仕事から、カフェテリアのスタッフ及び、グリーン車のお世話に変化しました。グリーン車では、おしぼりの配布、回収、注文品のお食事のお届け等が主な業務でした。
今では、検札業務も女の子がやってますよね。

グリーン・アテンダントは、通常高卒の新卒者を春に正社員として大量採用します。
車内販売は、高校生、大学生が主で、パートセンターの所属になります。
本来なら、二へドンには無関係の職場であったはずですが、ある日J・ダイナーの営業部部長の気
が狂います。「 我々のライバルは日本航空である! 日本航空の客室乗務員に負けないサービス
を売り物にするのだ!! 」 そんな事、できる訳ないじゃないですか!!
しかし、今まで18~20代前半ばかりであったグリーン・アテンダントを、サービス業経験者を広く募る
為に、制限年齢を29歳までに拡大したのです。たまたま当時29歳だった二へドンは、この求人広告
を見て、応募したのでした。二へドンが採用された1ヶ月後、やっぱり婆は要らないと、部長が思った
のか、日本航空はライバル視するにはレベルが高すぎると気がついたのか、制限年齢を23歳に
戻したのであります。
つまり、お局様年齢の二へドンが、たった1人、バイト待遇なのに、社員が所属する東京本社営業部
付きになったのです。ですから、社員の通常のシフトとは違う勤務形態でした。社員が病欠したり、
急に辞めたりした穴を埋めるお助けマン的な乗務をしていました。
特に社員に人気が無かったのが、06:00の始発列車と、深夜近くに到着する最終列車でした。
どちらも、東京、大阪、岡山、広島に乗務員用の寮があるのですが、寮に宿泊しなければなりません。友達と遊びたい盛りの若い子達は、泊まりの乗務はイヤだし、朝は眠いので、始発はイヤだし、
二へドンはほぼ連日、この人気の無い列車に乗務していました。
二へドンはこのシフト、大のお気に入りでした。だって、大阪で日中、6時間も間があるので、
せっせと大阪観光しましたよ! もう行く所なくなって、フリーズフレームという写真屋で、ドレスの着付けとメイクとヘアメイクしてもらって、ロックミュージックが大音量でかかっているスタジオでプロのカメラマンに、「いいね!」「素敵だな!」「お!今の表情、もう1枚くれる?」「よし、いい絵が撮れた!」
とか言われ、気分だけは海老ちゃんになった事もあります。
もう1つの理由は、始発と最終列車は、東京ー大阪間を行き来している芸能人の宝庫だった事です。
ミーハーな二へドンは、売れてなくてもいいから、芸能人を見たかったのです。

横山ノックさんは、東京始発の列車に乗り込んで来ました。グリーン・アテンダントは、始発駅で
グリーン車の扉脇のホームに立って、お客様をお出迎えするという仕事もするので、その列車の
グリーン車に乗る芸能人をいち早くチェックする事ができるのです。
芸能人・有名人は、大きく分けて2つのタイプがあります。
グリーン・アテンダントに対して、見下した態度を取るタイプと、丁寧に礼儀正しく接してくれるタイプです。前者のタイプは、そもそも扉脇で「いらっしゃいませ」とお辞儀をする女の子なんて目もくれません。後者のタイプは、女の子に微笑みかけてくれます。
横山ノックさんは、後者のタイプでした。いつも 右手にアンパンの袋をブラブラ振りながら、左手には
牛乳瓶を持って乗り込んで来ました。有名人なのに、随分朝食は質素だな、と思いました。
横山ノックさんとは、個人的に話をする事はありませんでしたが、頻繁に顔を合わせていたので、
とても親近感がありました。

彼が、わいせつ行為をしたと報道された時には、全く信じられませんでした。
JR東海の車掌に、ジャケットの合わせ目から手を突っ込まれて胸を触られた事もあるし、グリーン
個室のお客におしぼりを配る時、ドアが完全に閉まらない様に片足をドアに挟んでいるのに、肩を
掴んで中に引き摺り込んで、「 おしぼりだけなの?他のサービスは無いの?はあはあ。」と耳元で
言われた事もあるし、降りる時に電話番号を書いたメモを押し付けて行く客はいつもだし、
車掌も客も、やりたい放題やっている中で、横山ノックさんは、少なくとも二へドンにとっては
不愉快にならない気さくなジェントルマンでしたよ。
どんな証拠に対して、どの様な裁判が行われたのかは分かりませんが、二へドン個人の心証は、
「 誰かに嵌められたんじゃないの? 」という物です。
今更、根拠の無い事を言っても始まらないのですが・・・・・・。

横山ノックさんのご冥福をお祈りいたします。合掌。  

Posted by ニヘドン at 15:04Comments(1)

2007年05月04日

不覚にも泣いた!映画「ゲゲゲの鬼太郎」

2007年5月2日(水) 
又 レディーズデーがやって来た。二へドンの遊び仲間である佐藤隆介君の中学校は家庭訪問の
為、午前中授業。卓球の部活も無し。エレクトーンのレッスンも休講。
そうとくれば、もう、あそこへ行くしかないでしょう!! ニヤリ! いざ、109シネマズMM横浜へ!

シネコンに到着した時間で、見られる映画を決めるのが常。GW週に 新しい映画にガラリと掛け替わわったので、「ナイトミュージアム」以外は全部見ていない映画ばかり。今日は選択肢多いぞ~!
「『ゲゲゲの鬼太郎』が見たい。」と佐藤隆介君が言った。
あ、いいよ。私1人なら絶対見ない映画だ。

この映画は、全然期待はしていませんでした。女子大生のJちゃんとは、時々映画談義をするのですが、「 鬼太郎がウエンツですよ~!何だかなあ~。 」 と言っていました。
女子大生も、さして興味をそそられない映画だが、さすが先月まで小学生だった佐藤君は、
見たいんだ。この日、チケット完売していたのは、「 ラブソングができるまで 」 1本のみ。
「ゲゲゲの鬼太郎」は、8割方入っていました。 割合から言うと、4月27日の神奈川フィルの定期
演奏会より、座席は埋まっていた。 ( 哀 )

二へドンは、映画館に入る前、猛烈に眠かった。上映時間までの時間潰しに入ったブレンツ・カフェ
で、カフェインを摂取したにも関わらず、テーブルの上に突っ伏して爆睡したい位眠かった。
しかし、「ゲゲゲの鬼太郎」は、1度も寝なかった。中だるみするシーンが無かった。
監督の本木克英氏は、映画監督としては、まだまだこれからの人ですよね。彼の過去の有名作品
としては、「 釣りバカ日誌 」 の11作と13作、そして 「 ドラッグストア・ガール 」。
眠い二へドンを寝させなかった監督の力量は、確かなものがあると思いますよ。

水木しげる氏の原作誕生から40年。原作誕生時、二へドンは幼稚園児。雑誌発表から、さして間を
置かずにTVでアニメが放映された。二へドンもよく見たが、見た後は必ず恐怖におののき、1人で
トイレに行かれなくなった。共稼ぎで疲れていた母に、一緒にトイレに行ってと、寝ている所を起こしては、「 1人でトイレに行かれなくなるなら、ゲゲゲの鬼太郎を見るな! 」 と怒られていた。
それでも見ていたんですけどね。( 笑 )「 横浜ブラスマイスター 」の定期演奏会の記事でも書いたのですが、「 宇宙戦艦ヤマト 」 をリアルタイムで見ていたのと同じ様に、「 ゲゲゲの鬼太郎 」もリアルタイムで見ていたんですねえ。 二へドン、まるでアニメの歴史の生き証人じゃないですか。

原作誕生から40年経って、初めて実写版の映画が作られたのです。
脚本は、映画の為のオリジナルストーリー。
今まで、「 ゲゲゲの鬼太郎 」 は、コミックかアニメか、二次元の世界で馴染んで来ました。
映画は、目の前に三次元の世界を展開してくれるので、とても面白かったです。
ストーリーも悪くは無いです。 土地開発で住処を奪われた事を快く思っていない妖狐達が守る
妖怪石をねずみ男が奪って、人間の世界の質屋に売りに行く。二束三文で引き取る店主。
そこにリストラされて生活費に困った三浦晴彦が亡き妻の形見を売りに来て、妖怪石を盗んでしまう。
密かに、息子に「 誰にも言わないように 」と妖怪石を手渡す。その為に息子の健太と姉の実花が
妖狐達に追われる事になる・・・・・・・・。
人物の心理描写もきちんとしています。死んだ晴彦を追って黄泉の国まで来た健太と実花が、父親
と再会する場面では、二へドンはもう涙が止まりませんでした。「 ゲゲゲの鬼太郎 」で泣くなよ!
泣いている所をバッチリ隣の佐藤君に見られてしまった。恥ずかしい・・・・・。

この映画のスゴイ所は出演者。今、TVでこの映画のCMを派手に流しているから、CMで有名俳優
達が大勢出演しているのに気がついた人も多いと思います。有名俳優達が、「 どうせ子供が見る
映画だろ? 」 と馬鹿にせず、体当たりで真面目に演技している所が、惚れ惚れしちゃうんですよ!

どの様にスゴイか、リストアップしてみます。

ゲゲゲの鬼太郎・・・・・ ウエンツ瑛士 ( 4歳からモデル。劇団四季「美女と野獣」で役者デビュー。
                2002年NHK大河ドラマ『利家とまつ』で森蘭丸役。)
ねずみ男・・・・・・・・・・・ 大泉 洋    ( めちゃめちゃ はまり役!! もう彼しかいない!!
                           ねずみ男をやらせたら世界1!!助演男優賞確実!)
猫娘 ・・・・・・・・・・・・・・ 田中 麗奈  ( 27歳の麗奈ちゃんが、超ミニスカで頑張っています。細)
砂かけ婆 ・・・・・・・・・・ 室井 滋
こなき爺 ・・・・・・・・・・・ 間 寛平   ( その昔、エロ小説家の岩井志麻子の元夫から、間寛平に
                     似ていると言われた二へドンは、寛平さんを他人だと思えんのよ。)
ろくろ首 ・・・・・・・・・・・ YOU      
輪入道 ・・・・・・・・・・・ 西田 敏行
蕎麦屋のおやじ ・・・ 竹中 直人   ( また出た!!大日東開発の仕事の合間に蕎麦屋でバイト
                          !? )
天狐(てんこ) ・・・・・ 小雪       ( 美しい・・・・。 二へドンの好きな女優さん。)
モノワスレ ・・・・・・・・ 谷 啓
大天狗裁判長 ・・・・ 中村 獅童   ( 石田様の2nd CDに収められている『懐かしい浜辺』を
                         挿入曲に使った『いぬのえいが』に、獅童さん出てました。)
空狐 ( くうこ )・・・ 橋本さとし    ( 素晴らしい演技力!!この映画で一番迫力ありました。
                          6月には、帝国劇場『レ・ミゼラブル』にジャン・バルジャン
                          として出演。これも迫力あるんだろうなあ。)
三浦 晴彦 ・・・・・・ 利重 剛     ( 映画監督もしているそうです。 二へドンと同い年の人!)
三浦 実花 ・・・・・・ 井上真央     ( TVの『花より男子』、映画『チェケラッチョ!』に出演。
                          目にチカラのある、今後が楽しみな女優さんですね。)
三浦 健太 ・・・・・・ 内田 流果    ( 1999年生まれの8歳。4歳よりCM出演。台詞もハキハキ
                          言えてるし、演技力に脱帽!! 凄すぎる!)
声の出演だけしているメンバーも層々たる顔ぶれですよ。
ぬりかべ ・・・・・・・ 伊集院 光
べとべとさん ・・・・ 石井 一久 ・・・・・ 透明な寒天状の妖怪。薄暗い夜道で人の後を付いてくる。)
一反木綿 ・・・・・・・ 柳沢 慎吾 
化け草履 ・・・・・・・ 立川志の輔
傘化け ・・・・・・・・・ デーブ・スペクター
見上げ入道 ・・・・・ 石原 良純
ぬっぺほふ ・・・・・ きたろう ・・・・・・・・ 廃寺等に住む肉塊の妖怪。己を見ている様でいやだ。

どうです?これだけのメンバーが出演しているとなったら、見てみたくないですか?
脇役が、あまりにも見事なので、鬼太郎の存在感が薄かったかも・・・・。 ( 笑 )
でも、ウエンツ君、可愛いから、許す!! ウエンツ君、息子にしたいタイプです。
ざっと50種類位の妖怪が出て来ます。暇な方は、数えてみて下さい。
この妖怪達が踊るんですよ。「 ナイト・ミュージアム 」でも、群舞が楽しかったけど、妖怪群舞も
楽しいですよ~! マイケル・ジャクソンのスリラーとは、又別の趣で。

空狐達が健太に襲い掛かる場面は、京都駅近くの梅小路蒸気機関車館でロケしてると、すぐ
分かってしまった二へドンは、もしかして、鉄子ですか? ハハハハ。
15年程前、「 レール・マガジン 」 に韓国鉄道旅行記を書いて、2号に渡って掲載してもらいました。新幹線のグリーン・アテンダントをやったのも、鉄子だったからかも・・・・・。
因みに息子にはプラレールを、当時の全種類を買い与えました。
トミカなんて、知らないよ。プラレールだよ。プラレール!! 孫にも買ってあげるよ、プラレール!
プラレールファンクラブにも入っていたよ!
( どんどん暴露される二へドンの恥ずかしい過去・・・・!)

と言う訳で、予想以上に楽しめた作品でした。CGの妖怪達も頑張っているから、出来たら
映画館の大きいスクリーンで見てあげて!!


   

Posted by ニヘドン at 01:26Comments(1)映画