2010年03月04日
北島公彦ピアノコンサート @東京文化会館

北島公彦ピアノコンサート
日時 : 2010年03月04日(木)
18:30 開場 19:00 開演
会場 : 東京文化会館 小ホール
料金 : 前売り 4,000円 , 当日 4,500円
全自由席
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雨が降る中、呑気にケーキを食べてから文化会館に行きました。
客席に入ったのは18:45 なのですが、全自由席の客席は殆ど埋まっていました。
ガ━(゜Д゜;)━ン!
しまった。ケーキなんか食べている場合ではなかった。
二へドンが食べた「 ハートのロールケーキ 」の記事は
こちら → http://yasunaolove.hama1.jp/e824812.html
客席の左側が人気です。
やはりピアニストの手元を見たい人が多いのでしょうね。
どうしよう?
1番右端なら、結構空席がまだ有りますよ。
お! 奇跡!
M列の19番がぽっこりと空いています。
座〜わり〜!
受付には花束が山の様にうず高く積まれています。
( ゜д゜)ポカーン
芸能人並みやんか。
これ全部持って帰るの?
今日の北島公彦氏の演奏会を総括すると、
血の通った人間の演奏なんだな。
水準以上のテクニックは勿論、有りますが、テクニックだけに走るマシンじゃない。
「 匠の余裕の技 」「 大人の包容力で魅せてくれるダンディーな演奏 」。
今日の北島氏の演奏全般から、ニヘドンは北島氏のキャッチフレーズを考えましたよ。
「 果てしない物語を綴るピアニスト 」。何かね、どの曲もどの曲も、エキゾチズムの輝きを纏っているように聞こえたんです。
うーむ。びっくりしたですよ。
北島氏がステージの上で演奏するのを見るのは、ニヘドンは今回が初めて。
ニヘドンが北島氏を初めて見たのは3年前の、息子ちゃんの中学の入学式でです。
ニヘドンの息子ちゃんと、北島氏のお嬢様が同じ中学に通っているんですよ。
だからニヘドンに取っては、ピアニストの北島氏と言うよりは、息子ちゃんの同級生のパパ。
即ち「 北島パパ 」なんですわ。
入学式では北島パパはニヘドンの斜め前に座っていましてね。
スーツにスリッパ履きですよ。
ピアニストのスリッパ姿を見た事有りますか?
あ、別のピアニストのジャージ姿を見た事が有りますが…。( 笑 )
あ、組長風のヴァイオリニストを見た事が有りますが…。( 爆 )
「 組曲風 」なら如何にも音楽家っぽいですが、「 組長風 」ですよ!
( そこが又、好きなんですけどね。)
おっと、脱線してしまった。
北島パパに話を戻しましょう。
入学式の「 君が代 」斎唱の時に、北島パパがマジ本気モードで朗々と歌っていたのが印象的でしたね。
中学のPTAのイベントで、北島夫妻( 奥様もピアニスト ) の演奏を中学の音楽室で聞いた事が有りますが、安いピアノに、音響もへったくれも無い音楽室の、蛍光灯の下での演奏でしたからね。
今日初めてステージの上の北島パパを拝見して思っちゃいましたよ。
「 うおおお…。本物のピアニストじゃ〜! 」
北島氏の端正に端正に音を構築して行く演奏は、クラシック・ファンがよく知っているピアニストになぞらえると、清水和音さん。
そっくりさんって訳じゃないけど、音に向かう姿勢に共通点が多い様に感じます。
経験と音楽性とプロ意識が、音に漲っているのです。
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演目 : 第1部
フランツ・リスト / 超絶技巧練習曲集より 「 夕べの調べ 」
ルートヴィヒ・ファン・ベートーヴェン / ピアノ・ソナタ 第17番 ニ短調 「 テンペスト 」作品31-2
第1楽章 Largo - Allegro ( 幅広くゆったりと / 快速に )
第2楽章 Adagio ( 緩やかに )
第3楽章 Allegretto ( やや快速に )
エンリケ・グラナードス / ピアノ組曲 「 ゴイェスカス ( 恋する若者たち )」より
第5曲 「 愛と死のバラード 」
< 休 憩 1 5 分 >
第2部
ローベルト・アレクサンダー・シューマン / 交響的練習曲 えいハ短調 作品13 ( 遺作付 )
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2010年03月04日
「 おしゃべりな たまごやき 」

一応 クラスの報告をしておきますね。
1組 パセリ
2組 きのぴー
3組 プリ
よろしくお願いします

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日時 : 2010年03月04日(木)
題名 : 日本傑作絵本シリーズ
おしゃべりな たまごやき
英題 : A KING AND HIS FRIED EGG
作 : 寺村輝夫 ( てらむら てるお )
画 : 長新太 ( ちょう しんた )
発行所 : 福音館書店
発行日 : 1972年12月10日 初版発行
2001年04月05日 第75刷
ページ数 : 32 p
サイズ : 260mm×270mm
コード : ISBN4-8340-0378-7
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この絵本は、絵本が好きな人、或いは読み聞かせ活動をしている人の間では
つとに有名な絵本ですね。
二へドンも、うん十年前に読んで以来、この絵本は、絵本界で不動の人気を維持しています。
荒筋は、王様がお城の敷地内を散歩中、鶏小屋を見つけます。
小屋にぎっしり詰め込まれた鶏を可哀想に思った王様は鶏小屋の扉に鍵が差し込まれたままだったので
扉を開けてしまいます。
中の鶏は一斉に外へ飛び出し、王様は鶏に追われる形で逃げ惑います。
ピストルを空に向かって撃ち、鶏達は静かになりますが、今度は鶏小屋の扉を開けた犯人探しが始まります。
本当の犯人である王様はしらばっくれていましたが、自室に戻った王様は手に、鶏小屋の鍵を持っていた事に
気付き、窓から捨ててしまいます。
その鍵を大臣達が見つけ、犯人はこの近くにいる筈だと王様の部屋も調べに来ます。
大臣達は何も見つけられませんでしたが、鶏が1匹紛れ込んでいるのを見つけ、連れて帰ります。
実は王様は、鍵を捨てる所をこの鶏に見られてので「 誰にも言うなよ。」 と口封じをしていたのでした。
大臣達が出て行った後、王様は鶏がいた辺りで、生みたての卵を発見します。
後で食べようと机の引き出しにしまいました。
再び大臣がやって来ます。
王様が夕食のおかずにリクエストしておいた目玉焼きが出来ないと言うのです。
ピストルの音でびっくりした鶏達が、1個も卵を産まなくなったと告げます。
王様は机の引き出しから卵を取り出し、これを目玉焼きにする様に言いつけます。
いよいよ夕食の時、目玉焼きにナイフを入れると、「 扉を 開けたのは このわしだ。 」と云う王様の声が
聴こえて来ました。 「 だまってろよ。 」
どうやら鶏が王様の言葉を卵の中に隠していたらしいのです。
王様の給仕に立っていたコックが聞いてしまいました。
「 もちろん誰にも言いません。 」 コックも王様も、声を出して笑いました。
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ラッパの音とか、王様が走る音とか、リズミカルな言葉遊びが散りばめられていて、
絵本の楽しさは味わえます。
が、久々に読んだ二へドンは「 あれ! こんな話だっけ!? 」とちょっと意表を衝かれた感じです。
嘘を言って、そのままストーリーが終わってしまう所が、余りにもブラックで、気分が良くないな。
この絵本が出版された、1972年は、まだまだ日本の皆さんは「 正直たれ!」という時代でした。
小学校や中学校で「 道徳 」の授業も有ったしね。
そういう「 正直 」が当たり前の日常という社会の中で、この絵本はナンセンスとして実に面白い
存在価値があったと思うのです。
でも、21世紀の今、政治家も企業も高級料亭も嘘をついてばかりの世の中。
最近では、人は嘘をつくのが当たり前になってしまっているので、もう政治家や大企業の嘘の報道が
なされても、別段驚きもしないし、憤懣すら感じなくなってしまいました。
こういう気持ちで「 おしゃべりな たまごやき 」を読むと、
「 ナンセンスで面白い! 」と、単純に笑えない気分ですよ。