2010年06月15日
「 Super Trio 3℃ 」@東京文化会館 ・ 前半
「 Super Trio 3℃ 」コンサート
日時 : 2010年06月15日(火)
18:30 開場 19:00 開演
会場 : 東京文化会館 小ホール
料金 : 4,800円 ( 全指定席 )
出演 : 石田泰尚 ( いしだ やすなお ) / ヴァイオリン
金子鈴太郎 ( かねこ りんたろう )/ チェロ
清塚信也 ( きよづか しんや ) / ピアノ
演目 : 第1部
ドビュッシー / ピアノ三重奏曲 ト長調
第1楽章 アンダンティーノ・コン・モート・アレグロ ( 約9分 )
第2楽章 スケルツォ・インテルメッツォ ( 約3分30秒 )
第3楽章 アンダンテ・エスプレッシーヴォ ( 約4分 )
第4楽章 フィナーレ・アパッショナート ( 約6分 )
ショパン / ピアノ三重奏曲 ト短調 作品8
第1楽章 アレグロ・コン・フォーコ ( 約10分 )
第2楽章 スケルツォ・コン・モート・マ・ノン・トロッポ ( 約7分 )
第3楽章 アダージョ・ソステヌート ( 約6分 )
第4楽章 フィナーレ・アレグレット ( 約5分30秒 )
< 休 憩 1 5 分 >
第2部
メンデルスゾーン / ピアノ三重奏曲 第1番 ニ短調 作品49
第1楽章 モルト・アレグロ・エダジタート ( 約10分 )
第2楽章 アンダンテ・コン・モート・トランクィロ ( 約7分 )
第3楽章 スケルツォ・レッジェーロ・エ・ヴィヴァーチェ ( 約4分 )
第4楽章 フィナーレ・アレグロ・アッサイ・アパッショナート ( 約8分30秒 )
アンコール
1. ショパン / ワルツ 第3番 34-2 ( 編曲 / 清塚信也 )
2. ビゼー / アルルの女 第2組曲 「 ファランドール 」( 編曲 / 加藤昌則 )
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
いや、もう完璧!
このトリオの名前が「 3℃ 」( さんどしー )と決まってから初めてのコンサート。
外は今にも雨が降りそうな、怪しい雲が立ち込めていましたが、ホール内は3人の素敵な演奏が燦然と輝いていました。
もう、このピアノトリオはパーフェクトだし。
ニヘドンはね、ヴァイオリニストの石田様を追っかけ続けて、その延長で「 3℃ 」も追っかけるのですが、「 3℃ 」を聴く場合、ニヘドンはついついピアノの清塚さん( 慣れ慣れしく「 清りん 」と読んでしまうのだ。)に心を奪われてしまうのよ。
だってね、石田様は今まで様々な共演者と組んで演奏活動をして来ましたが、折角の石田様の演奏を台無しにしてしまうピアニストさんがいたのも、1度や2度では無いのです。
でも清りんの凄い所は、ソロ・リサイタルの時にはソリスト・オーラが出ているのに、トリオで演る時には、ちゃんとヴァイオリンとチェロの音を生かしてくれるのです。
これって、当たり前の様でいて、なかなかプロの演奏家でも出来ない事なんです。
清りんは、これが出来るから、このトリオはパーフェクトなんですね。
でも、時々 「 トリオ Bee 」の事も懐かしく思い出します。
「 3℃ 」が ボリショイ・バレエ団とすると、
「 トリオ Bee 」は男ばかりのトロカデロ・バレエ団。
「 3℃ 」がNHK教育番組だとすると、
「 トリオ Bee 」は、「 8時だよ 全員集合! 」。( 笑 )
今日のお客さん達の雰囲気を見ると、ただ単に「 格好いい 」アーティストを見る為の新しいファン達が多かった様な気がします。
プログラムに文句を言ってる人がいました。
「 クラシック音楽が分かる人が来ると言う前提で書いてあるから! 」
そ…そうですか? 普通の事しか書いてないと思いますが…。
休憩時間に、こんな声も聞かれました。
「 お客がこんなに真剣に聞くとは思わなかったよ。」
そうですか? 寝てる人も多かったですよ。
別にファンに文句を言う積もりは毛頭有りませんが、ニヘドンが石田様に一目惚れして、追っかけを始めた当初、既に10年前から石田様ファンだった人々は、本当にクラシック音楽を愛している人々ばかりでした。
だからこそ、石田様の音楽性に早くから気が付いていたのですね。
言うなれば、音楽を分かるファン達が今の石田様を育てたと言っても過言では無いでしょう。
ニヘドンが数年前にバイトをしていた回転寿司の店長は、よく言っていました。
「 店が客を育てなければならない。」と。
つまり、「 本物 」が分かる客を、店が教育して行かないと、無知な客は値段の安い方に流れて行って、質の良い店が立ち行かなくなると言う理論です。
石田様も、もう若手は卒業。
立派な中堅どころになっているのですから、これからは石田様が新たなファン層を教育して行く義務が有ると思いますよ。
ではレポレポ行ってみよう!!
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
入り口のポスターには「 チケット完売 」と書かれていました。
でも、ちらほら空席が見えました。
勿体無いなあー。聞きたい人に譲ってあげられたら良かったのにね〜。
19:00 丁度に舞台背面から、ちょっとだけヴァイオリンとチェロの音出しが聞こえて来ました。
先ずはチェロの金子鈴太郎さんが入って来ました。黒いシャツに黒いズボン。
そしてヴァイオリンの石田〜りん
黒いオーバーシャツに黒いズボン。
そして最後にピアノの清塚信也さん。
おお! 白いジャケットがお洒落です。
黒いズボンに白が映えます。
ニヘドンは、清りんの、このファッション・センスが大好きです。
いつも、差し色が上手なんですよ。
真っ赤なベルトとかね。
清塚さん自身のセンスが良いのか、いいスタイリストさんがついているのか
兎にも角にも、素敵です。
全員黒ずくめで、ピアノも黒だと、ステージの上は黒一色です。
目の前で生演奏を行なうのだから、せめて色彩にも気をつかって欲しいのよね。
水墨画みたいに、黒一色でも、色の濃淡でリズムをつけてくれるなら兎も角。
何も考えていない「 黒一色 」は、手抜きにしか見えない。
二へドンがオペラを好きなのは、生演奏プラス趣向を凝らした衣装も楽しめるから。
そういう意味で、いつも衣装にも気をつかえる清りんは花マル!!
最初の曲は、ドビュッシーの「 ピアノ三重奏曲 ト長調 」です。
この曲は2009年07月25日のりリス・ホールでの演奏会
( まだトリオの名前が無かった頃 )にも演奏しているので、
比較してみて下さい。
→ http://nihedon.hama1.jp/e115595.html
第1楽章 アンダンティーノ・コン・モート・アレグロ
うわあ~! 清りんの、水が弾け飛ぶ様な麗しい音に冒頭から慄然とします。
清りんって、こういう水辺を連想させるタッチが得意だもんなあ。
そこへ、石田様のヴァイオリンが甘やかだが隙の無い密度の濃い音を添わせて来ます。
鈴太郎さんのチェロの音は完璧!
3人の音が同じ方向を向いていると言うのが、このグループの最大の持ち味だと思います。
3人の音が3人の中央スペースで確かに1つに混ざり合うのが目に見えるようです。
鈴太郎さんのチェロの音は、若々しい躍動感と深い落ち着きとを併せ持っています。
石田様は右足をちょろっと上げ、左足を上げ、今度は又右足を上げ、左足を上げ・・・・
親分さん、今日も、よたっていますね。( 笑 )
二へドンの隣の籍のマダムはオペラグラスで石田様を覗いています。
彼女は石田様のルックスがいい訳? 音じゃないの?
二へドンは音派だから、今迄1度も石田様をオペラグラスで見た事が無いのです。
二へドンのヴァイオリンの先生は、レッスンの中で時々、
「 ああ、とっても綺麗です。」 と言ってくれます。
それは先生の最大限のリップ・サービスかもしれませんが、二へドンは
たまにしか綺麗な音を出せないのです。
それが、プロは最初から最後まで綺麗な音を出し続けるのだから、凄いよね。
第1楽章が終わると石田様は後ろを向いて調弦をします。
右後ろのポケットを右手でさすります。
第2楽章 スケルツォ・インテルメッツォ
ヴァイオリンとチェロはピツィカートから始まります。
エキゾチックで愛らしい曲調です。
途中で3人が、それぞれ違うリズムを奏でるのですが、そこには「 和 」が有るのです。
第2楽章の終わりで何故か少数の人たちが拍手をしました。
第3楽章 アンダンテ・エスプレッシーヴォ
第2楽章が宝石の粒が弾ける様だったのに比べ、
この楽章では先ずチェロが雄大な山の稜線を描き、
ヴァイオリンとピアノが、どんどん音のエネルギーを増幅させて行きました。
石田様のヴァイオリンのメロディーが、すんなりと聴衆の心に染みて行くのが分かりました。
第4楽章 フィナーレ・アパッショナート
きよりんの確かなタッチのピアノに、
ヴァイオリンとチェロが、そっと音を並べて行きます。
ああ、いいなぁ。
このトリオの演奏でニヘドンの心を掴むのは、実はきよりんだったりするのです。
だって今迄、これ見よがしのピアノに石田様のヴァイオリンが消されてしまった
悲しいステージが1回や2回じゃなかったから。
オペラグラスマダムは、第4楽章の間はずっと眠りの世界でお休みでした。
フィニッシュは、ヴァイオリンとチェロが弓を大きく宙に振り上げます。
客席から「 うわぁ~!!」と歓声が上がります。
石田様は客席に向かって深くお辞儀をします。
3人は袖に引っ込みます。
暫くして再び3人が舞台に登場します。
きよりんがピアノのキーを押し、ヴァイオリンとチェロが調弦をします。
チェロは、たっぷり時間を掛けて調弦をします。
その間、石田様は右手を口に当てて、じっと待っています。
その間、ニヘドンは石田様をじっとガン見しています。
ほっへっへ。
石田~りんよ、床屋さんに行ったばかりだね。
側部のソリソリが新しい。
ショパン / ピアノ三重奏曲 ト短調 作品8
第1楽章 アレグロ・コン・フォーコ ( 約10分 )
最初の楽章から緊張感溢れるスリリングな演奏です。
何かニヘドンの今の気分にピッタリです。
流石にショパンだけ有ってピアノの激烈さと言ったら!!
あ~、満足。 この楽章だけで、すっごい満足。
第2楽章 スケルツォ・コン・モート・マ・ノン・トロッポ ( 約7分 )
曲調はガラッと穏やかになります。
二へドンの隣の席のマダムはまだ寝ています。( 笑 )
遠くからスースーと言う寝息も聞こえて来ます。
こんな上質の演奏を聞き逃すなんて勿体無いねぇ~。
スーパートリオ3℃の演奏は、フレーズの切れ目がバッチリ決まるのが凄いよ。
プロなんだから当たり前なんて言う人は、だったら自分でやってみるがいい。
第3楽章 アダージョ・ソステヌート ( 約6分 )
石田様のヴァイオリンのロマンチックな旋律にうっとり。(^-^)g"
その旋律に合いの手を入れる様なチェロの低音も聴く者の心に、そっと入り込んで来る。
きよりんの白いジャケット素敵!
もしメンバーの3人の衣装が上も下も黒色で、ピアノも真っ黒じゃあ
視覚的に全然面白くないもん。
きよりんのファッション・センスは流石です!!
しかしニヘドンは、この時イライラ虫に苛まれていたのです。
隣のマダムが演奏中に何度も何度もニヘドンの足を踏むのです。
普通、間違えて人の足を踏んでしまったら、次からは踏まない様に気をつけるよね?
気をつけないって事は、隣の席の人間は床と同等って言う認識の人なんですよね。
踏んだからって床や階段や地面にいちいち謝らないもんね。
あたしゃあ、床かよ…。
こういう象の胴体の様なズ太い神経の持ち主は、音楽を聴いて楽しめるのでしょうか?
それとこれとは話は別なのかしら?
ああ、もう、いいや。
ニヘドンは、ありったけの集中力を集めて、目の前の音楽に焦点を合わせます。
最後のフレーズは、おどろおどろしい感じの出だしですが、
直ぐにヴァイオリンがしみじみとしたメロディーを弾いて行きます。
第4楽章 フィナーレ・アレグレット ( 約5分30秒 )
ファンタジックなピアノの旋律がショパンらしい。
旋律のリレーがピアノ、チェロ、ヴァイオリンと繋がって行くのです。
ヴァイオリン・パートがお休みの間、
石田様はヴァイオリンを外して立っていましたが、顎当てを遠くに向けてから、やおら肩に戻しました。
おお!新しいパフォーマンスじゃ!!
華麗なフィニッシュに会場は拍手!拍手!!
きよりんは立ち上がると前髪をかき上げました。
いちいちポーズが様になる人だよね。(*^m^*) ムフッ。
石田様、きよりん、鈴太郎さんの順に退場します。
20:00 第1部の終了です。
これから 15分間の休憩に入ります。
第2部のレポは、別の記事に書きます。 → http://cinemamusicgroumet.hama1.jp/e950196.html
どうぞ、続けてお読み下さいませ。
***** 「 「 Super Trio 3℃ 」@東京文化会館 ・ 前半 」 ・ 完 *****
日時 : 2010年06月15日(火)
18:30 開場 19:00 開演
会場 : 東京文化会館 小ホール
料金 : 4,800円 ( 全指定席 )
出演 : 石田泰尚 ( いしだ やすなお ) / ヴァイオリン
金子鈴太郎 ( かねこ りんたろう )/ チェロ
清塚信也 ( きよづか しんや ) / ピアノ
演目 : 第1部
ドビュッシー / ピアノ三重奏曲 ト長調
第1楽章 アンダンティーノ・コン・モート・アレグロ ( 約9分 )
第2楽章 スケルツォ・インテルメッツォ ( 約3分30秒 )
第3楽章 アンダンテ・エスプレッシーヴォ ( 約4分 )
第4楽章 フィナーレ・アパッショナート ( 約6分 )
ショパン / ピアノ三重奏曲 ト短調 作品8
第1楽章 アレグロ・コン・フォーコ ( 約10分 )
第2楽章 スケルツォ・コン・モート・マ・ノン・トロッポ ( 約7分 )
第3楽章 アダージョ・ソステヌート ( 約6分 )
第4楽章 フィナーレ・アレグレット ( 約5分30秒 )
< 休 憩 1 5 分 >
第2部
メンデルスゾーン / ピアノ三重奏曲 第1番 ニ短調 作品49
第1楽章 モルト・アレグロ・エダジタート ( 約10分 )
第2楽章 アンダンテ・コン・モート・トランクィロ ( 約7分 )
第3楽章 スケルツォ・レッジェーロ・エ・ヴィヴァーチェ ( 約4分 )
第4楽章 フィナーレ・アレグロ・アッサイ・アパッショナート ( 約8分30秒 )
アンコール
1. ショパン / ワルツ 第3番 34-2 ( 編曲 / 清塚信也 )
2. ビゼー / アルルの女 第2組曲 「 ファランドール 」( 編曲 / 加藤昌則 )
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
いや、もう完璧!
このトリオの名前が「 3℃ 」( さんどしー )と決まってから初めてのコンサート。
外は今にも雨が降りそうな、怪しい雲が立ち込めていましたが、ホール内は3人の素敵な演奏が燦然と輝いていました。
もう、このピアノトリオはパーフェクトだし。
ニヘドンはね、ヴァイオリニストの石田様を追っかけ続けて、その延長で「 3℃ 」も追っかけるのですが、「 3℃ 」を聴く場合、ニヘドンはついついピアノの清塚さん( 慣れ慣れしく「 清りん 」と読んでしまうのだ。)に心を奪われてしまうのよ。
だってね、石田様は今まで様々な共演者と組んで演奏活動をして来ましたが、折角の石田様の演奏を台無しにしてしまうピアニストさんがいたのも、1度や2度では無いのです。
でも清りんの凄い所は、ソロ・リサイタルの時にはソリスト・オーラが出ているのに、トリオで演る時には、ちゃんとヴァイオリンとチェロの音を生かしてくれるのです。
これって、当たり前の様でいて、なかなかプロの演奏家でも出来ない事なんです。
清りんは、これが出来るから、このトリオはパーフェクトなんですね。
でも、時々 「 トリオ Bee 」の事も懐かしく思い出します。
「 3℃ 」が ボリショイ・バレエ団とすると、
「 トリオ Bee 」は男ばかりのトロカデロ・バレエ団。
「 3℃ 」がNHK教育番組だとすると、
「 トリオ Bee 」は、「 8時だよ 全員集合! 」。( 笑 )
今日のお客さん達の雰囲気を見ると、ただ単に「 格好いい 」アーティストを見る為の新しいファン達が多かった様な気がします。
プログラムに文句を言ってる人がいました。
「 クラシック音楽が分かる人が来ると言う前提で書いてあるから! 」
そ…そうですか? 普通の事しか書いてないと思いますが…。
休憩時間に、こんな声も聞かれました。
「 お客がこんなに真剣に聞くとは思わなかったよ。」
そうですか? 寝てる人も多かったですよ。
別にファンに文句を言う積もりは毛頭有りませんが、ニヘドンが石田様に一目惚れして、追っかけを始めた当初、既に10年前から石田様ファンだった人々は、本当にクラシック音楽を愛している人々ばかりでした。
だからこそ、石田様の音楽性に早くから気が付いていたのですね。
言うなれば、音楽を分かるファン達が今の石田様を育てたと言っても過言では無いでしょう。
ニヘドンが数年前にバイトをしていた回転寿司の店長は、よく言っていました。
「 店が客を育てなければならない。」と。
つまり、「 本物 」が分かる客を、店が教育して行かないと、無知な客は値段の安い方に流れて行って、質の良い店が立ち行かなくなると言う理論です。
石田様も、もう若手は卒業。
立派な中堅どころになっているのですから、これからは石田様が新たなファン層を教育して行く義務が有ると思いますよ。
ではレポレポ行ってみよう!!
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
入り口のポスターには「 チケット完売 」と書かれていました。
でも、ちらほら空席が見えました。
勿体無いなあー。聞きたい人に譲ってあげられたら良かったのにね〜。
19:00 丁度に舞台背面から、ちょっとだけヴァイオリンとチェロの音出しが聞こえて来ました。
先ずはチェロの金子鈴太郎さんが入って来ました。黒いシャツに黒いズボン。
そしてヴァイオリンの石田〜りん
黒いオーバーシャツに黒いズボン。
そして最後にピアノの清塚信也さん。
おお! 白いジャケットがお洒落です。
黒いズボンに白が映えます。
ニヘドンは、清りんの、このファッション・センスが大好きです。
いつも、差し色が上手なんですよ。
真っ赤なベルトとかね。
清塚さん自身のセンスが良いのか、いいスタイリストさんがついているのか
兎にも角にも、素敵です。
全員黒ずくめで、ピアノも黒だと、ステージの上は黒一色です。
目の前で生演奏を行なうのだから、せめて色彩にも気をつかって欲しいのよね。
水墨画みたいに、黒一色でも、色の濃淡でリズムをつけてくれるなら兎も角。
何も考えていない「 黒一色 」は、手抜きにしか見えない。
二へドンがオペラを好きなのは、生演奏プラス趣向を凝らした衣装も楽しめるから。
そういう意味で、いつも衣装にも気をつかえる清りんは花マル!!
最初の曲は、ドビュッシーの「 ピアノ三重奏曲 ト長調 」です。
この曲は2009年07月25日のりリス・ホールでの演奏会
( まだトリオの名前が無かった頃 )にも演奏しているので、
比較してみて下さい。
→ http://nihedon.hama1.jp/e115595.html
第1楽章 アンダンティーノ・コン・モート・アレグロ
うわあ~! 清りんの、水が弾け飛ぶ様な麗しい音に冒頭から慄然とします。
清りんって、こういう水辺を連想させるタッチが得意だもんなあ。
そこへ、石田様のヴァイオリンが甘やかだが隙の無い密度の濃い音を添わせて来ます。
鈴太郎さんのチェロの音は完璧!
3人の音が同じ方向を向いていると言うのが、このグループの最大の持ち味だと思います。
3人の音が3人の中央スペースで確かに1つに混ざり合うのが目に見えるようです。
鈴太郎さんのチェロの音は、若々しい躍動感と深い落ち着きとを併せ持っています。
石田様は右足をちょろっと上げ、左足を上げ、今度は又右足を上げ、左足を上げ・・・・
親分さん、今日も、よたっていますね。( 笑 )
二へドンの隣の籍のマダムはオペラグラスで石田様を覗いています。
彼女は石田様のルックスがいい訳? 音じゃないの?
二へドンは音派だから、今迄1度も石田様をオペラグラスで見た事が無いのです。
二へドンのヴァイオリンの先生は、レッスンの中で時々、
「 ああ、とっても綺麗です。」 と言ってくれます。
それは先生の最大限のリップ・サービスかもしれませんが、二へドンは
たまにしか綺麗な音を出せないのです。
それが、プロは最初から最後まで綺麗な音を出し続けるのだから、凄いよね。
第1楽章が終わると石田様は後ろを向いて調弦をします。
右後ろのポケットを右手でさすります。
第2楽章 スケルツォ・インテルメッツォ
ヴァイオリンとチェロはピツィカートから始まります。
エキゾチックで愛らしい曲調です。
途中で3人が、それぞれ違うリズムを奏でるのですが、そこには「 和 」が有るのです。
第2楽章の終わりで何故か少数の人たちが拍手をしました。
第3楽章 アンダンテ・エスプレッシーヴォ
第2楽章が宝石の粒が弾ける様だったのに比べ、
この楽章では先ずチェロが雄大な山の稜線を描き、
ヴァイオリンとピアノが、どんどん音のエネルギーを増幅させて行きました。
石田様のヴァイオリンのメロディーが、すんなりと聴衆の心に染みて行くのが分かりました。
第4楽章 フィナーレ・アパッショナート
きよりんの確かなタッチのピアノに、
ヴァイオリンとチェロが、そっと音を並べて行きます。
ああ、いいなぁ。
このトリオの演奏でニヘドンの心を掴むのは、実はきよりんだったりするのです。
だって今迄、これ見よがしのピアノに石田様のヴァイオリンが消されてしまった
悲しいステージが1回や2回じゃなかったから。
オペラグラスマダムは、第4楽章の間はずっと眠りの世界でお休みでした。
フィニッシュは、ヴァイオリンとチェロが弓を大きく宙に振り上げます。
客席から「 うわぁ~!!」と歓声が上がります。
石田様は客席に向かって深くお辞儀をします。
3人は袖に引っ込みます。
暫くして再び3人が舞台に登場します。
きよりんがピアノのキーを押し、ヴァイオリンとチェロが調弦をします。
チェロは、たっぷり時間を掛けて調弦をします。
その間、石田様は右手を口に当てて、じっと待っています。
その間、ニヘドンは石田様をじっとガン見しています。
ほっへっへ。
石田~りんよ、床屋さんに行ったばかりだね。
側部のソリソリが新しい。
ショパン / ピアノ三重奏曲 ト短調 作品8
第1楽章 アレグロ・コン・フォーコ ( 約10分 )
最初の楽章から緊張感溢れるスリリングな演奏です。
何かニヘドンの今の気分にピッタリです。
流石にショパンだけ有ってピアノの激烈さと言ったら!!
あ~、満足。 この楽章だけで、すっごい満足。
第2楽章 スケルツォ・コン・モート・マ・ノン・トロッポ ( 約7分 )
曲調はガラッと穏やかになります。
二へドンの隣の席のマダムはまだ寝ています。( 笑 )
遠くからスースーと言う寝息も聞こえて来ます。
こんな上質の演奏を聞き逃すなんて勿体無いねぇ~。
スーパートリオ3℃の演奏は、フレーズの切れ目がバッチリ決まるのが凄いよ。
プロなんだから当たり前なんて言う人は、だったら自分でやってみるがいい。
第3楽章 アダージョ・ソステヌート ( 約6分 )
石田様のヴァイオリンのロマンチックな旋律にうっとり。(^-^)g"
その旋律に合いの手を入れる様なチェロの低音も聴く者の心に、そっと入り込んで来る。
きよりんの白いジャケット素敵!
もしメンバーの3人の衣装が上も下も黒色で、ピアノも真っ黒じゃあ
視覚的に全然面白くないもん。
きよりんのファッション・センスは流石です!!
しかしニヘドンは、この時イライラ虫に苛まれていたのです。
隣のマダムが演奏中に何度も何度もニヘドンの足を踏むのです。
普通、間違えて人の足を踏んでしまったら、次からは踏まない様に気をつけるよね?
気をつけないって事は、隣の席の人間は床と同等って言う認識の人なんですよね。
踏んだからって床や階段や地面にいちいち謝らないもんね。
あたしゃあ、床かよ…。
こういう象の胴体の様なズ太い神経の持ち主は、音楽を聴いて楽しめるのでしょうか?
それとこれとは話は別なのかしら?
ああ、もう、いいや。
ニヘドンは、ありったけの集中力を集めて、目の前の音楽に焦点を合わせます。
最後のフレーズは、おどろおどろしい感じの出だしですが、
直ぐにヴァイオリンがしみじみとしたメロディーを弾いて行きます。
第4楽章 フィナーレ・アレグレット ( 約5分30秒 )
ファンタジックなピアノの旋律がショパンらしい。
旋律のリレーがピアノ、チェロ、ヴァイオリンと繋がって行くのです。
ヴァイオリン・パートがお休みの間、
石田様はヴァイオリンを外して立っていましたが、顎当てを遠くに向けてから、やおら肩に戻しました。
おお!新しいパフォーマンスじゃ!!
華麗なフィニッシュに会場は拍手!拍手!!
きよりんは立ち上がると前髪をかき上げました。
いちいちポーズが様になる人だよね。(*^m^*) ムフッ。
石田様、きよりん、鈴太郎さんの順に退場します。
20:00 第1部の終了です。
これから 15分間の休憩に入ります。
第2部のレポは、別の記事に書きます。 → http://cinemamusicgroumet.hama1.jp/e950196.html
どうぞ、続けてお読み下さいませ。
***** 「 「 Super Trio 3℃ 」@東京文化会館 ・ 前半 」 ・ 完 *****
横浜バッカスブラスオーケストラ! #25定期演奏会
ベルリン・フィルハーモニー弦楽五重奏団@杉田劇場
はじめてのクラシック 2011年 東京公演
第7回 イマジン七夕コンサート 2011
第272回 神奈川フィル定期演奏会
第7回 大阪国際室内楽フェスタ 予選第1日目
ベルリン・フィルハーモニー弦楽五重奏団@杉田劇場
はじめてのクラシック 2011年 東京公演
第7回 イマジン七夕コンサート 2011
第272回 神奈川フィル定期演奏会
第7回 大阪国際室内楽フェスタ 予選第1日目
Posted by ニヘドン at 22:32│Comments(2)
│コンサート
この記事へのコメント
こんばんは(^-^)
ニヘドンさん、3℃聴いたんですね。良いなあ!
Beeの時、聴きに行きたいと思ってたんですよ。何だか面白そう、と思って。北海道にも来てたので。でもなかなか行けず、…。
そして3℃。聴いてみたい♪♪
北海道に来る事があったら、今度は聴きに行こう! 石田様のヴァイオリンを楽しみに♪
それではニヘドンさん(*^_^*)
(お客として、恥ずかしくないように気をつけようっと♪)
ニヘドンさん、3℃聴いたんですね。良いなあ!
Beeの時、聴きに行きたいと思ってたんですよ。何だか面白そう、と思って。北海道にも来てたので。でもなかなか行けず、…。
そして3℃。聴いてみたい♪♪
北海道に来る事があったら、今度は聴きに行こう! 石田様のヴァイオリンを楽しみに♪
それではニヘドンさん(*^_^*)
(お客として、恥ずかしくないように気をつけようっと♪)
Posted by まゆみ at 2010年06月16日 02:05
> まゆみ様。
「 3℃ 」って、北海道にぴったりな名前ですよね。
今度は札幌の大通り公園ライブとかやってもらいたいですよー!
突然、そんな話になっても大丈夫なように、
飛行機代を貯めておかなくちゃ!
「 3℃ 」って、北海道にぴったりな名前ですよね。
今度は札幌の大通り公園ライブとかやってもらいたいですよー!
突然、そんな話になっても大丈夫なように、
飛行機代を貯めておかなくちゃ!
Posted by ニヘドン at 2010年06月17日 00:26
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。